【中華スマホをゲットせよ2020】Ulefone Armor 7編


前回の続きです。長いです。興味のない人はスルー機能発動または読み流し機能発動を推奨です。

日本で緊急に代打スマホを購入した私。ドイツに戻るなり、新たなスマホ探しを開始。どんなスマホがほしいのか考えてみた。

  1. 丈夫で壊れないもの。

  2. 充電の端子で懲りたので、できればワイヤレス充電できたほうがいいな。

  3. ある程度の性能は必要。RAMは今までのが4GBだったからそれ以上がいいな(代打スマホの3GBは論外)。内部ストレージは最低でも64GBはほしいな。

  4. あ、NFC(おサイフケータイ)あるといいね。

過去にLeagooで懲りたのです。どうもAdwareが最初から組み込まれていた疑惑が私の中にあるし(ただし証拠はなし)、そもそも注文時にひどい目に遭った。あれから4年も経ち、まさに喉元過ぎればなんとやらでその時の苦労を忘れてやめときゃいいのに中華スマホの物色を開始。

そもそも論として、代打のBlackviewを含め、聞いたこともないような中華スマホのメーカーの商品は安い。そこに輪をかけてその聞いたこともないような中華スマホを中国のサイトから買おうとするとさらに安い。倍率ドン。さらに倍状態(昭和の人じゃないとわからないことを申し上げたことをお詫び申し上げます)。 

いろいろ見ているうちにさっき書いた条件よりもう1ランク上のやつがいいなとかやっているうちにたどり着いたスマホがこれ。

2月2日現在日本のアマゾンでは60,265円になってるけど、中華サイトではこれよりだいぶ安い。ドイツのアマゾンと比較しても同じことが言える。リスクを負ってもこっちから買ってみようかな…という価格設定。

ただ、素朴な疑問として湧いてくるのが関税その他の問題。€150を軽く超えるこの商品、そのまま輸入しようものならまず間違いなく関税をかけられる。その関税を計算に入れたらEU内のサイトで買うのと値段はあまり変わらなくなる。

いろいろ調べてみると、どうもこれらの中華サイト、EU内に配送センターのようなものを自前で持っているらしく、そこまでとりあえず空輸して配送するらしい。なるほど、その方法なら、EU内の拠点からうちに届くまでに関税がかかる可能性はない。ただ、中国からその拠点までの移動に関税がかからない道理がわからないのだが、まあそこは私の知ったことじゃない。

また、配送方法はいろいろ選べるが、EMS(国際スピード郵便)などを選ぶと関税がかかるらしい。ちなみに、サイトを熟読すると、万一関税がかかった場合は肩代わりしてくれる…というがホントかよ。

ところで、このスマホの特徴は…完全防水・防塵仕様。感心するより笑ってしまったメーカーのプロモーション動画がこれ。

待て待て。どこのアホタレがこんなスマホの使い方(地球上どこを探してもスマホを地面においてその上で前転する莫迦はいないと思う)するねん…と思ったが、このリポビタンDのコマーシャルのようなことをしても平気だと主張するくらいだから、そうそう簡単には壊れないでしょう。壊れないといいな。

あとで友人にしみじみ言われたこと。

「お前さあ、どうして『大事に使おう』ってほうに考えが行かないの?」

ぐうの音も出ない正論ですが、だからこそスルーして話を続けます。

こうして散々悩んだ挙げ句に注文をしたのは12月25日。クリスマスの夜のことでございました。そう、クリスマスって意外とヒマなのよね。

注文時もぐだぐだ悩んだ。€6.5の輸送保険は必要か。こんなの某Ryanairの座席指定と同じでサイトの丸儲けになるだけだろ…と思いつつも、過去の経験から万一のために€6.5をお布施する。

支払いは言うまでもなくPaypal利用。手数料はサイト持ちなので私の懐は傷まないし、もしものときにはクレジットカード会社を通じてやるより簡単に支払いを止めることができる。Paypal裁判は過去に経験済みなのでこのあたりでもPaypalは信用できる。

注文の際に、ワイヤレス充電器や画面の保護フィルムなども購入。結果として、Amazonなどでも見られるように注文が分割され、3つに分かれて配送されることに。

まず、画面の保護フィルム・充電器については翌日のうちに「発送しました」というメールが来る。ただし、メールについていた追跡番号での追跡はこの時点では不可。それ以前に肝心のスマホ本体はいつ配送されるのよ。この時点での、画面フィルムと充電器の到着予定日は1月13日。クリスマス・年末年始を挟むとはいえ20日もかかるというのはいかにものんびりしている。

注文から3日後、12月28日になってようやく本丸のスマホそのものが発送されたという連絡。以後しばらく連絡が途絶える。

年を越して1月4日。なんの前触れ(ウェブ上での配送状況のアップデート)もなく画面の保護フィルムが到着。邪推するにこの発送では税関などの心配がなかったので中国から直送したのではないだろうか。それでやたら早くついたと。

次に1月12日に到着予定のワイヤレス充電器は5日に「目的地の国に着きました」との連絡。8日に家についた。つまり、5日に中継地から発送されたと見るのが妥当だろう。

…と、それはいいんですけど、肝心要のスマホ本体はどこへ行っちゃったんですかね。12月28日に発送しました、と連絡があったっきり。スマホ本体が届かないのに保護フィルムだけ届いたらマヌケだわ。

これについてはまったく別の方向から連絡が来た。すなわち1月9日のいよいよ日付が変わる頃になって、GLSという私にとってほとんど馴染みのない配送会社からメールが来まして、「明日(10日)の午前中に配送します」とのこと。で、サイトに行って詳細を調べてみると、現在件のスマホはベルギーの配送センターにあるとのこと。待てやい。現在ベルギーにあるものが8時間から12時間後に500キロも離れたドイツの片田舎に着くと?ありえんだろ。

案の定翌朝になり、「まだお近くの配送センターに荷物が着いていないので到着は(週末を挟んだ)13日の月曜日の午前中になります」とメールが届く。

そして13日。荷物は届かなかった。追跡サイトを見ていたら夜になって「配送センターに届きました」になった。ただし、配送センターはうちの近くのそれではなく、うちから450キロも離れたフランス国境(あるいはハイデルブルグ)にほど近いノイエンシュタインという町のそれにね。

…って、間違えただろう。お前ら。

ただ、どんな魔法を使ったかは謎だがこのあと夜のうちにうちの近所の配送センターまで回送しまして、翌朝ようやく配達となりました。到着は1月14日。…あれ、これってそもそものクリスマスの日に注文した時に示された配送予定日と完全に合致してるじゃん。確かにクリスマスや年末年始を挟んでいるとはいえ3週間は長かったわ。

こうして香港から(発送は香港だった)3週間をかけて到着したスマホですが…

…どう見ても化粧箱を保護する気のないプラスチックの袋利用。化粧箱が凹んでいたら返品!とかいう人は中華サイトを使っちゃいけないということなんでしょうね。ちなみに、代打スマホのBlackviewも同じような袋で日本国内に届いたのですが、これは中華スマホでは当然の配送方法なんですかね。あ、思い出した、アイルランドの某Vodafoneもこんな袋で送ってくるわ。

開けてみます。はるばる中国からプラスチックの袋で届いたにもかかわらず幸い箱の四隅は潰れず残ってますね。

開けてみると、おお、OMGじゃなかった、OTGケーブルが入っている。そして、画面保護シート最初からついてんじゃん。別に買う必要はなかったらしい。

事前に重い重いと散々脅されていたスマホ本体を持ってみます。

持ったらこんな感じ。確実に重い。

あれ?思ったほど重くない。

いや、これは誤解を招く表現だな。293グラムというほぼ300グラムのスマホというのは間違いなくヘビー級でずっしり重い。iPhone8は148グラムらしいのでほぼ倍!なんだけど、重い重いと覚悟していたのでそれほどでもなかったというか。例えがずれててしかも悪い気がするけど、明日死ぬと言われている病人のお見舞いに行ったら思ったほど悪くなかった(でも普段から考えると十分悪かった)…そんな感じですかね。

後日気がついたが、自分のスマホの持ち方が変わった。基本左手で持つんだけど、本体が重いものだから、小指でスマホの下の辺を支えていることに気がついた。うーん、これは「重い」というだけでこのスマホを拒否する人も一定数いるだろうな。ちなみにこの持ち方はよろしくないらしいので意識してやめようと思っている。

なになに、注意書きが。まずは充電してねって。微妙に日本語おかしいがまあご愛嬌ということで。

…って60%近く充電されてるんですがね…。

  • もう一つ目についたのは、本体裏側下部にあるこの注意書き。

充電用ポートは防水ですが濡れた状態で充電したらダメです(かなり意訳)。

考えてみたら当たり前ですが。それにしても、USBの端子が防水って一体どんな魔法を使ってるんだ?

電源を入れてみる。ちゃんと日本語を選択できた。別に日本語じゃなくていい気もするけど、どうしても日本語をベースにしたOSで英語やドイツ語を入力するほうが楽なのよね。

オペレーションシステムやソフトウェアについてはまた余計なものがついていないということが好印象。ただ、この聞いたことのないメーカー(Ulefone)がソフトウェアアップグレードをちゃんとやってくれるかは疑問。

こうやって見比べると、A60Proよりさらにひとまわりでかい。そりゃ重いわな。

代打スマホのBlackview A60 Proで感じてた画面の反応の悪さからくる入力ミスなども起こらない。いろんなアプリをいっぺんに立ち上げてもなんの問題もない。そりゃ8GBのメモリだもんね。自分のメインで使っているPCと同じメモリがこんな小さなスマホに入っているというのが驚きというかすごい進化だというかいや私には宝の持ち腐れというか。

上から順にボリューム↑、↓、電源ボタン。その下が指紋認証センサー。

指紋認証センサーはなぜか側面についてます。聞けば某韓国S社の銀河10なども側面らしいですが、個人的には使いづらいわ。裏面にあるほうが好き。顔認証ももちろんついてます。

いろいろうるさいことこの上ないが、防水のためかスピーカーが小さな穴になっていてこれがなんともちゃちい。音自体はさほど悪くないのだが。穴を塞ぐと音が聞こえなくなる。机の上などに置かれた時に音が聞こえなくなることを防ぐためなのか、底面がほんの僅かに浮かぶようになっている。

実はこのスマホが到着後すぐにベルリンに行く用事がありまして、いきなり実戦配備となりました。この話もしたいんだよな。1月ってネタのない月のはずなのに今年は多いわ。

ベルリンまで車で行ったのですが、さっそく車載のワイヤレス充電をしつつ、スマホをナビとして利用。シガーソケットからの機器やケーブルが急速充電対応でなかったせいか、電池は増えも減りもしてなかった。

というわけで、現地到着後にUSB Type-Cのケーブルを使い充電しようとするが…ケーブルを認識してくれない。どうも、マグネットで脱着できる上の商品と、Armor 7の完全防水のUSB Type-C端子との相性が良くなかったっぽい。帰宅後本体に付属していたType-Cケーブルや通常のType-Cケーブルを試してみたが問題なく利用できた。もしかすると、この完全防水のUSB Type-C端子とやら、ケーブルを選ぶのかもしれない。もっとも通常はワイヤレス充電で乗り切るつもりなので大した問題じゃないけどね。

実際に撮った写真などは次回に続く。と言っても次回はスマホのお話じゃなくてベルリンのお話が中心ね。