【イノトランス2018-2】まさにエンドレス。4669のブース


JR東日本のブースをあとに、次へ進む私たち。後で気がついたのだが、このJR東日本が出展しているエリアは他の世界の鉄道会社などが並ぶシロート目にも分かりやすい華やかなエリアだった。というのも、次のエリア、さらに次のエリア…と進んで気がついた。だんだんとディープな世界に入り込んでいったのだ。

 

マジメに商談中の皆様。

 

どう説明したら分かりやすいかな。例えばあなたが鉄道車両制作会社で鉄道会社から鉄道車両作成の受注があったとします。今まで考えたこともなかったのですが、鉄道制作会社って、例えて言えばジグゾーパズルを組み立てるのが仕事で、ジグゾーパズルのピース一つ一つは他の会社から買ってくることになるわけ。自分で作ってもいいんだろうけど、品質だとか価格だとかで、その道のプロに作らせたり買ったほうが早い…って話。思えば「下町ロケット」なんかも同じような話かも。

 

車内販売用のワゴンや自販機の専門業者。

 

そのジグゾーパズルのピースは実に多岐にわたり、床板の材質からドアーから、座席からつり革から…と正式な数は知らんが、何千ピースもの素材を集めてこないといけない。この数しれぬピース一つ一つが大小の差はあれどブースを出して展示をし、仕事を得ようと競っているらしい。ブース総数4669。すげー世界でした。

 

こちらは床材のメーカーさんでしょうか。ホントに何でもあり。鉄道のことなら何でも揃うイノトランスへようこそ…って感じです。

 

というわけで、どこかのブースで興味深く展示を見ていると、当然の帰結としてそのブースの係の人がやってくる。説明を興味深く伺ううちはいいのだが、そのうち商売熱心な方々は「そちらはどちらの会社の方ですか。お名刺をいただけますか」と聞いてくる。そりゃそうだ。ここは業界人の見本市。物見遊山の私は本来いてはならない場所なのだ。現地コーディネーターのフリをしている手前、業界人の草野さんの背中に隠れるわけにも行かず、「いえ、名乗るほどのものでも」と言いながら逃げること数回。草野さんだって、会社の看板を背負ってきているのではなく、自分の趣味でやってきているのだから、あまり余計なことをしたくないというのもわかる。

 

そんなさっぱりわからない展示の中でも、それでも一部にはわかるものもある。たとえばこれ。

 

 

座席。

 

 

 

…と言いましても特急列車の一等車の高級なそれからトラムのベンチまで千差万別。

 

 

おっ、この見慣れた座席のモケットはドイツ国鉄のものじゃあーりませんか。

 

あれ、そういえばこれだけ座席があるんだから、ヒコーキの座席があってもいいじゃないか…と一瞬思ったのだが、ここはイノトランス、「世界最大の国際鉄道技術見本市」なのだ。ヒコーキは別の見本市へどうぞ…ってことだわな。当たり前の話。

 

 

 

ちなみに、数千の出店者があるんだから当然のように日本企業だってたくさん出展してる。数にして36。シロート目に一番目立っていたのはJR東日本ながら、他にも有名どころでは三菱電機とか近畿車輛とか。一部ブースの方とお話をさせていただいたものの、基本私のような「冷やかし」はご迷惑な気がしてこのエリアにはあまり近寄らなかった。

 

なぜか東京メトロのゆるキャラも…。メトポン…でいいの?

 

このJorsaエリアではお寿司なども振る舞われていた模様。指をくわえて見てました。

 

 

残念ながら、そんな日本企業よりも数の上では遥かに勝っていたのが中国。173ものブースが出展していた。ちなみに韓国は40なので日本といい勝負。

 

やたらと目立つ中国鉄路のブース。

 

 

展示は続くよどこまでも。大げさでも何でもなくてエンドレス。

 

そうしてお楽しみの屋外展示場へ。屋外にあるものは、もちろん

 

土曜日の一般公開の日に撮影したのでお子様などがいます。

 

本物の列車、電車。機関車。作業車…ありとあらゆる列車が並んでいる。

 

 

とりあえず一番近くにあったフランスの新交通システム。どうも側面にガイドレールがあるところからして、専用の道路を運転手なしで自動で走っているらしい。

 

その横にもっといいものを見つけた。

 

 

Warsteiner(ビール)の名前の輝く動力車。機械そのものよりも光り輝くビールの名前に目が奪われた。ビール列車ですよ。まさに浪漫鉄道。JR九州の社歌(Youtubeへの動画リンク)を思わず口ずさみたくなるというものです。…えっ?だから私は鉄ヲタじゃないってば。

 

ついつい足を向けてみると

 

 

…なぜか冷蔵庫が。

 

…なぜかみんな勝手に冷蔵庫開けて飲んでるし。

 

 

というわけで、1本いただく私。さすがに酔っ払うとまずいのでラードラー(ビールをレモネードで薄めたもの。よーするにアルコール分半分)にしておく。

 

それにしてもドイツ人の皆様、この王冠を栓抜き無しでうまく開けるのだ。水戸さんは、「これってひねれば開くんじゃ」とか言ってるけど、いや、少なくとも非力な私にはできない芸当です。ただし、いかなる時にも対応できるように、鍵束に栓抜きを忍ばせている私もたいがいだな。

 

というわけで、カンパーイ。いやー、イノトランスっていいところだわ。

 

それから他の車両を見て回るが、話の都合上詳しいことは次回に回します。

 

ちょっと疲れたな。お昼ご飯まだだったな…というわけで、向かったのはオクトーバーフェストコーナー。ちょっとした「お楽しみ」のコーナーですね。

 

 

テントの中は本場のオクトーバーフェストを模した…のかどうかは知らんが(だって行ったことないもん)それっぽい状態になっている。そして、皆さんビールを飲んでいる。思えば、イノトランスという大事なお仕事そっちのけでこんなところで昼間からビールを飲んでいるダメな大人の集まりだな。ここ。あるいはビールで口をなめらかにして巨額のの商談をしているグループもいたのかもしれんが。

 

 

 

またカリーヴルスト食ってるよこの人は…。そんな草野さんの横で何の変哲もないサラダを食べる私(オクトーバフェストどころか、ドイツらしさすらない)。はっきり言って不味かった。