【ドバイ出張記19】ショーもないBBQが邪魔なサファリツアー

お迎え予定時刻の15分前にホテルに戻ると…え?もうお迎えが来てる。それじゃ出かけますか。


この運転手さんは、サダさんというバングラディシュ人(勝手に「さださん」と呼んでわけのわからん親近感を覚えてた)。これまた、私が得たたった数回のタクシーの経験から力ずくで類型化させてもらうと、パキスタン人の運転手が肉食系なら、バングラディシュ人は草食系。運転は丁寧だし、運転だけじゃない、物腰も丁寧。日本人としては「中国人と日本人は似てる」と類型化されることに抵抗感を覚えると思うが、同じようにパキスタン人とバングラディシュ人を同じように類型化するのはちょっと無理があるような気がする。…もっともたった数人の運転手を見ただけで、そんな結論に至るのはあまりに早計が過ぎるのだが。


ほかのアメリカ人と思われるグループ客を乗せて、バンはサファリツアーへ。高速を1時間ほど走って、インターなんだかなんなんだかよくわからない出口を出ると道は砂漠の中へ。


そこで、四駆のハイラックスに乗り換えて砂漠のキャンプへ。ここで待ち構えていたものは…


じゃじゃじゃーん。バギー


そう、サファリツアーの基本ってどうもこのハイラックスに乗ってプロの運転の下、砂漠を走り回るのが基本らしいけど、その気になれば、自分で運転するという選択肢もあるの。で、私は何を血迷ったか、通常のサファリツアーの3倍の値段を払ってこのでかいのを選んだの


ただしこれは失敗だった。というのも、パワーの少ないこの小型のバギーと隊列を組んでツアーになったので、このでかいバギーの力を発揮する場面があまりなかったのです。とはいえ、楽しかったですよー。最高速度60キロ以上出るバギーで砂漠を走り回るの。


まあ、動画、見てください。




…と言っても、この動画、まっすぐ走ってるところしか撮れてないんです。理由は簡単、片手がカメラで塞がっている限り、まっすぐ走る以外できないんです。なので、本当の楽しさは動画では伝わらないのが悔しいんですけど。


ちなみに一度本気で横転しかかった。死ぬほどあせった。


もっとも小型バギーのほうは、本当に一回転して宙を舞ったけどね。さらに言うと、砂漠の丘を登ったところでハイラックスとかなり危ないニアミスをした。1秒タイミングがずれてたらたぶん事故になっていた気がする。何せ、自分のエンジン音でほかのエンジン音なんて聞こえないもんね。


バギーの運転1時間だったのだが、結構な時間をほかの人が砂の中にはまってるのを救出する時間に費やされた。私も数度はまったが、2度目以降コツを覚えて後退してうまく抜けられるようになった。ただし、「ギアは触らないで」と言われていたので、はまったときに自力で救済するのは反則なのだが。


1時間後、キャンプに戻る。次にやったのは

(見苦しい画像につき、一部処理を施しております)。


駱駝に乗った。


こう書くとかっこいいんだけど、もちろんこの日記だから、カッコつけないで裏側までばらしてしまう。この写真を引くとこんな状況。


駱駝に乗るのに行列ができてる。


この行列に並んで乗れるのは1-2分。それこそ100メートル程度の円をくるっと回っただけ。だけどね、駱駝に乗ったことは事実なの。だから言えるの。「駱駝に乗ったよ」って。




ここで終わってホテルに帰りたいところだったのだが、砂漠のど真ん中、「じゃあ帰る」とは言えない。このキャンプでのバーベキューとショーに強制参加。


こげな「キャンプ」があって、そこで、バーベキューとかショーとかが楽しめるらしいのだが…。最初から期待薄。


とりあえず、ビール…はあったんだけど、缶のビールがAED30(600円)。ぼったくりもここまで来ると実に清々しいですな。


そして、件のBBQ。バーベキューじゃなくて、ただのビュッフェ。馬鹿みたいに長い行列の後この世界一しょぼいビュッフェ。この最後に肉を入れてくれる係りがいたのだが(肉を必要以上に取られないようにするためのせこい対策?)、ビニール手袋をした手で肉を文字通り私のさらに放り込んで


「ほれ、食え」


とばかりに渡す。…あんた、いつ自分の仕事に誇りをなくしたの?とツッコミを入れたくなった。


砂漠のBBQ。確かに、砂漠を一日中駱駝に乗って旅した後でようやくたどり着いたオアシスでこれが出たのだが、おいしくいただけたかもしれないけど、砂漠といっても高速のインターから10分程度で来られるお手軽砂漠でそんな感想を持つはずもなく。ただひたすら、昼にあまりおいしくもないフィリピン料理をかきこんでおいてよかったと思ったのでした。


そして、ショーとやら。


なんかわけのわからんくるくる回る踊りと…


…ベリーダンス。


なんで、砂漠のど真ん中で腹踊りなんだと突っ込みどころは満載ながら、ほかの客はけっこう楽しんでいる模様。私はただひたすらにさっさと帰りたかった。


帰り。一緒に来たアメリカ人の客が先に帰ったらしく(そんなことができるなら、私もそうしてほしかった)ほかの車で帰ることに。かくして、サファリツアーのハイラックスに乗る。


この車、改造されていて通常5人乗りのところ、3列目を設置することで、無理やり8人乗りにしている。ここの3列目に乗せられたのだが…最悪。


まず、そもそもがトランクのはずの場所だから、足元が深くない。うまく座れない。しかも強烈なまでの圧迫感。

(これが最後列からの眺め。何も見えない)。


こんなとこに乗せられて砂漠を走り回られたら、車酔いをしたことのない私だって酔いそうな気がする。


というわけで、この日記で初めてまともな助言っぽいことを書くかもしれないけど、乗るんだったら、2列目、できれば助手席がいいですよ。サファリツアーでは。最後部の座席ではおそらく地獄を見ます。


昨日のくされ運転手と違い、この運転手は私にチップを求めることはしませんでしたとさ。


こうして、私の休日は終了。翌日曜日から、通常勤務に戻るの巻。


おまけ。どこかしらシュールな砂漠に落ちてたゴミ。