ブースター接種を受けてきた


日本でも3度めのブースター接種とやらが話題になってきてますね。8ヶ月は長すぎだろとかなんとか。私は医者でも専門家でもないので何が正しいのか判断できませんが、とりあえず言えることはドイツでは2度めの接種から5ヶ月後にはブースター接種ができるとのこと。私が2度めの接種をしたのは6月の終わりだから…あら、もう5ヶ月経ったのね。んじゃ来年の頭あたりに3度めの接種になるのかしら…とか考えていたのです。そしたら階下に住む嫁の母がなにか持ってきてくれた。

まあ、なんて懐かしい。新聞の切り抜きとかやってた時代がありましたわねえ。切り抜き元は地元のミニコミ誌。要点は

コロナワクチン接種のお知らせ

12月5日 午前9時から午後3時。約350本

12月18日 午前9時から午後3時。約350本

場所:某町のコミュニティセンター

種類はバイオンテック(ファイザー)

ちなみに義両親は2度の接種をかかりつけ医で受けたので順にかかりつけ医から連絡が来る手はずらしい。なので、「私たちへの耳寄りなお知らせ」としてこの切り抜きを持ってきてくれたらしい。文面を素直に読む限り、基本的に並びさえすれば予約不要で接種を受けられる。1本から5-6人分の接種ができるはずだからざっくりとした計算で一日で2000人くらいが接種を受けられる計算になる。田舎にしては結構な人数な気がする。

ふーん

…で終わるはずだったのが、嫁が反応した。「行こう」って。「日曜日の朝9時開場からだから8時までには並ぼう」って。

いやいやいやいや。めんどくさい。何が悲しくて12月の寒空の日曜日に朝の8時前から並ばなきゃいけないの(気温はたぶん2度とか3度)。だいたいがさあ、そんなに急がなくてもそのうち順番は来るよ。どうどうどう。

ところが嫁はなんだかんだと言って行きたいアピールをする。結婚とは妥協。わかった折衷案を出そう。

「午後3時までだからさ、お昼ごはん食べ終わっていったらもしかすると誰も並んでいなくてすぐに接種できるかもしれないからその頃行ってみよう。もし予定数に達していたら私たちよりも必要な人が受けられたんだからそれでいいじゃん」

まあ、私の計画としては、上記のようにうまくすれば待ち時間無しで接種できるかも。そうでなければさっさとうちに帰れるぞっと…という実に良い考えだと思ったわけです。

話の本筋とは関係ないのですが、この日は月に一度くらいのペースでやってくる、階下の義両親、ついでに嫁の姉夫婦と姪っ子も含めた食事ということになってまして、出てきたのがこれ。

もしWikiに「ドイツの食事」という項目があるのならその写真にしたいくらいのものが出てきました。緑色はケール。写真上の球体は煮た梨。もちろん甘いです。正直言って量が多すぎでした。

で、これをのんびり食べてんじゃちょっと行ってきますと近所の町のコミュニティセンターへ。到着はほぼ予定通りの閉場1時間前の午後2時。ここで想定外の事態が起きた。

私の予想を裏切って、人がずらっと並んでるよ-。逆光でうまく撮影できなかったのだが、100人近い人がコミュニティセンターの入口を先頭にU字型に列を作っている。

これの意味するところは、未だに接種は人数分完了していないということ。そして待てば接種してもらえる可能性があるということだよね。というわけで、並んでみる。

並んでいるとだんだん状況が見えてくる。並んでいる人の多くは何やら緑色の整理券を持っている。どういうことだ。これは。並んでいる人の多くは律儀にも最近義務化されたFFP2マスクをつけているものの、どう見ても1.5メートルのソーシャルディスタンスは守ってないな。

しばらくしたら、中から誘導の係と思われるおばちゃんが出てきて説明をしてくれた。なんでも本日の予定分の整理券配布は私たちの数人前で終了したとのこと。ただ、若干の誤差がある可能性はあるので、もしかすると接種を受けられるかも。もし並ぶのが面倒ならば2週間後の2度めの接種時に並び直してもらっても良い。その際は朝並んでくれれば整理券を渡すのでその整理券を持ってあとからやってきても構わない…等々。非常に丁寧にわかりやすく説明をしてくれた。

数人かぁ。微妙だな…とは思ったものの、2000人の接種があるなら数人の誤差は当然出るだろうし行けるんじゃないかなぁ…と判断し、待ってみることに。

かじかむ指に優しかったコーヒー。

この誘導係のおばちゃん、惚れちゃうやろ…ってくらい甲斐甲斐しく働くお方でして、早いうちに整理券をもらった人がやってきたら列の途中に誘導し(あとから並んだわたしたちの感覚では横入りされた感じにはなるがそういう仕組なんだから仕方ない)、寒空に立ち尽くす私たちのためにコーヒーを入れてくれ、列に並んだ人たちから発せられる質問にも親切丁寧に答えてくれるし、極めつけはこれ。

「列の中に、お年寄りや体の不自由なお方はいらっしゃいませんか。この街のコミュニティは優しい人たちばかりですからそのような方はお申し付けくださればきっと列の先頭に誘導することに同意してくださいます」

といった感じの非常に優しい話し方をされるのだ。いや惚れたぞ。

午後3時になっても旧共産圏よろしく「今日はここまで!」と閉まることはもちろんなく、結局中にはいれたのは並び始めてから1時間半後の午後3時半。そこからはさくさくと受付、説明などがあり、30分ほどで接種完了。15分ほど待機するはずなのだが、係の人は「別にご体調に異変がなければ(すぐに)帰ってもらって構いませんよ」とゆるい感じなのでそのまま帰宅。

ちなみに私たちの後ろにも数人の人が並んでいたが、この人たちも全員接種できた模様。聞いたところでは一人分余ったらしい。…まあ、1/2000と思えば誤差のうちよね。これを誰か係の人が受けたのかなどは知らない。

それからかれこれ4時間近く経ちますが、現在までのところ目立った副反応もなく、10月に受けたインフルエンザの予防接種と同様で接種した腕にちょっとした違和感を感じるだけ。あれ、2回めってもっと副反応があった気がしたんだけど、翌日出てくるんだっけ?

そうそう。2度めの接種ではその場でもらえた電子版の接種証明書、今回はその用意がないのでスタンプを押してもらった紙のワクチンパスポートを持って指定の薬局へ行けばそこでスマホアプリへの登録をしてくれるとのこと。この点だけは二度手間になりました。

【追記:翌日の午前6時】接種後6時間、午後1時位の時点ですでにだるくさっさと就寝…しようと思ったら接種を受けた左腕が痛いのでいつもの寝姿で寝られない。逆向きで寝ようとするが寝付きは悪かった。それでも6時ちかくまで寝られた。

で、起きてみると、ちょっと悪寒を感じるので体温を測ってみると36.7℃。日頃の体温が35℃前半のワタシには立派に発熱。左腕も上がらないと言っていいレベルで痛い。一度キーボードの上に乗っけちゃえば指は動くから仕事はできそう。まあ、三度目も立派に副反応は出ました。私の場合。うん、きっと若いんだなっ。そうだそうだと太郎さんも花子さんも言いました。まる。

【追記その2。翌日の午前7時半】体温が37℃超え。私の人生ではほとんどない経験です。なにせ普段の体温より2℃以上高いですから。悪寒と頭痛も結構ひどいし正直仕事したくないよぉ。でも今日は休めない。ゾンビになって仕事しよう。