バッグを求めて三千里(その2)

16日の日記の続きです。


バッグを買わなければいけないと友人の一人に話したらこんなことを言う。


友人:「Tod’sなんてどうかな?」


言い訳がましいですが、この日、私は泣きたくなるほど忙しかった。ゆえに、リンク先のTod’sのサイトをチラ見して、そのリンクをおかんのケータイに送る。ほどなく返事が来た。


おかん:「すごくいい」


おっ、これで決まったか。友人いわくBrown Thomasでも売っているらしい。


で、その日の夕方にTod’sのサイトから「アイルランドのどこで売っているか教えてください」という内容のお伺いメールを出す。驚いたことにわずか20分後に返事が来た。


「ここに電話してくださいね(はあと)」


…指定されていたのはイギリスの番号。20分で返事が来たことを褒めるべきか、もうすこし親身な返事を書けと怒るべきか。とこあれ、翌朝に電話。


相手:「ベルファストのXXXという店で扱っております」


ベルファストかい。


私:「ダブリンは?」
相手:「残念ながらないですね」


…おいおい、せっかく週末はのんびりしようと思っていたのにベルファストかよ。ぶつぶつ文句を言いつつ、バスの時刻表をいそいそと調べ始める私。往復22ユーロ。車で行くより安いな。でもバスはめんどくせえな。ぶつぶつ。


待て待て。だいたいベルファストくんだりまで行って、バッグがなかったとか言ったら涙がちょちょ切れる。というわけで、件のベルファストの店に電話。


私:「バッグのことでお伺いしたいのですが」
相手:「どうぞ」


…あれ、大きなデパートを想像していたのだが、実は小さな店らしい。それに、なんだ、この女性のアクセントは。間違っても北アイルランドじゃない、きれいなきれいなアクセントだなあ。


私:「Tod’sのバッグを探してまして。そちらに在庫はありますか?」
相手:「ありますよ。XXXですとか(以下詳細を語り始める)」
私:「じゃあ、けっこうな数をおいてあるんですね。こんな色のとかはありますか?」
相手:「あ、それはあいにくないですが、色違いでよければ(以下略)」
私:「いいですねえ。で、お値段はだいたいどのくらいなんですか?」
相手:「800ポンドくらいからご用意しております
私:(平静を装いつつ)「そうですか。わかりました。検討します」


(電話を切ったあとにひとりで)アホかい!


どこのバカタレがバッグごときに800ポンドも払うんだ。少なくともわしは払わんぞ。ちなみに800ポンドは現在のレートで13万円くらい。ちょっと前まで17万円くらいだったからいかに急激に円高が進行したかがわかると思う。よりによって人が帰省する直前に(ぶつぶつ)。いかに円高が進行してもたかがハンドバッグ一つに13万円はあんまりだ。


…と、おかげでベルファストに行く手間は省けたものの、話は振り出しに戻る(注:この時点では前回の日記「バッグを求めて三千里(1)」は掲載されていない)。


うーん。困った。


ちょっと調査の手を広げてみようと、会社の女性社員数名に声をかけてみる。その結果、こんな意見が寄せられた。


(1)Brown Thomasに行くべきだ(しごくごもっとも)
(2)Arnottsにもいろいろあるよ(なるほどね)
(3)Tkmaxxはどうよ(ふむふむ)
(4)Kildare Villageにはバッグの専門店はないが、アクセサリをいろいろ売っている店があるからそこにあるかも。
(5)Dundrum Town Centreにも専門店がいろいろあるよ。


解説。Brown Thomasはダブリンで、いや、アイルランドで一番高級なデパート。敷居の高さは特筆モノ。たとえば、日本の高島屋とか三越とか高いものもあるけど決して店に近寄りづらいということはないと思う。が、Brown Thomasは何かしらビンボー人の断りのオーラを漂わせていると思う。個人的意見ですが。


Arnottsも同じくデパートながら、敷居の高さは急に低くなる。バーゲン時期では靴や台所用品を買いこむ私の姿が目撃されるという噂(自作自演の噂)。


TKMaxxはアメリカではTJMaxxとして知られているらしいはえー話がひとシーズン前とかのブランドの衣料品などを安く売る店。私もたまに買い物に行く。




Kildare Villageはそのうち日記のネタにしようと思いつつネタになっていないアウトレットビレッジ。ダブリンから車で1時間ほどかかるキルデアという町にある。一度行ったが、なんというか、もう少し大きかったらもっとインパクトがあったと思う。


Dundrum Town Centreはダンドラムにあるショッピングセンター。けっこう好きなブランドの店が並んでいるのだが(私にとっては)致命的なことに駐車場が有料。その点からも想像がつくように、ほかのショッピングセンターよりもちょっとお高くとまっている印象を受ける。


この辺までは、ま、フツーのご意見でした。この辺からが怪しくなってくる。


(6)www.5starbag.com という中国のサイトから安く買える(ついにバッタもんかい)
(7)Thomas Streetのマーケットで毎週土曜日にバッタもんが買える(唖然)


バッタもんサイトを訪れてみた。その安さをとってみても、サイトそのものからあふれ出る胡散臭いオーラといいもう、さすがバッタもん王国中国!…とか言ったらお叱りを受けるでしょうか。Omegaの時計が100ドルって、新宿駅西口で「オメガ、本物よりも本物」とか書いて夜の闇にまぎれて商売してた露店とレベルは変わらんな。


こんなサイトから買ってもそもそもホントに商品を送ってくれるかどうか心配だし、通関とかで止められたって文句はいえない。同僚いわく商品は無事に届いたらしいけど、私は遠慮するね(このサイトのほかの記述同様そのサイトを訪問して何か買われて問題が起こったとしても、私の知ったことじゃありません…ってか私は明確に止めたからね)。


ましてやThomas Streetのマーケットって何よ。ちょっと怖いもの見たさはあるけど…。


(続く)
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