送料€2.99なんぞ絶対払わんっ。その対価とは。


2週間ほど前。嫁と二人でなにか買おうとネットを眺めてたら良さげなものが見つかったんですよ。おお、これは買うしかない。

ぽちっ

…っとできなかった。

「品切れ中。次回入荷は未定です」

というありがちな話。こうなるとますます欲しくなるのが人の性。いや、私はそんなことはない、あんたなんかと一緒にしないでとおっしゃるのならこうなるとますます欲しくなるのが私の性。商品番号から調べたら、おお、MediaMarktにあるじゃん。買おう。

MediaMarktってね、ご存じない方のために解説すると、家電量販店。ヤマダ電機という理解でいいです。ドイツおよび周辺国の中規模以上の都市でよく見かけます。そこのオンライン店舗。

ところがここで注文確定を躊躇する。ありがちな話。送料が€2.99かかるらしい。うーん。そりゃ配送業者さんだって慈善事業でやってんじゃないんだから送料はかかって当然なんだろうけど、€10程度のものにこの送料はアホらしいといえなくもない。そこで目についたこと。

店舗受取りなら送料・手数料はかからない。

自分で言ってりゃ世話ないですが、もう天才ですね。そうか。自分で最寄りの店まで取りに行けば送料はかからないと。素晴らしい。ぽちっ。なになに、土曜日到着予定。よしよし。

そして土曜日。なにせドイツのど田舎に住む私たち。最寄りのMediaMarktまで片道軽く30分はかかる。よく考えたらガソリン代だって往復でちょうど送料と同じくらいかかる。いや、それは問題じゃない。この「送料がかからなかった」という得した気分が肝なのだ。

30分後。MediaMarktに到着。レジのお姉さんに注文番号を見せると、奥に引っ込む。

数分後、戻ってきたお姉さんは

「まだ届いてないですね。到着しましたってメールはご覧になりました?」

がーんごーんぎーんごーん。俺ってアホ?(自問するまでもない)そうだよ。言われてみるとそんなメール届いてない。勝手に注文時に見た「土曜日到着予定」を見て、この日に到着すると信じ込んでた。

完全に無駄足となった帰り道にお昼ごはん。€40超を散財する。ちなみに私は1/2 STEIRISCHES BACKHENDL…要するにフライドチキンねという理解で注文。30分後に出てきたもの。

(ちなみにこの場での完食は無理でした)

正直に書くとKFCのほうがはるかに美味しかった。衣がただの衣なのだ。ひたすらに味気ない。このレストランは今までただの一度たりともハズレがなかったのにこれに関しては完全に外しました。MediaMarktまでの完全無駄足、そしてがっかり昼食、もうこれは残念な日としか言いようがない。

週末が過ぎ月曜日になりまして、今さら「商品が店舗に到着しました」というメールが届く。そうは言われましても平日に店に行くというのは容易じゃないんですよ。ちょっと仕事を早く終えることのできた金曜日の夕方に再び片道30分以上かけてMediaMarktへ。

道中をそらまめ号(日産ノート)で移動中ちょっとしたトラブル発生。突如タイヤの空気圧の警告灯が点灯。100キロ超の速度で快走中にこのランプがつくのは気分の良いものではない。とりあえず最寄りのガソリンスタンドへ。

空気圧を調べた。確かにちょっと減っていた。空気を足したらほーらもうこれで平気。…と思ったら、警告灯が消えないのだ。エンジンを掛け直したりいろいろ試したが消えない。結局警告灯のリセットが必要ということだったのだが、ここにたどり着くまでに15分近くかかったよ。なんかわけのわからんことで苦労させられつつも、ようやくMediaMarktへ到着。

レジのお姉さんは前回と同じ人。注文の商品を取りに来たことを伝えるとどうも私達のことを覚えていたらしくにやっと口元に笑いを浮かべてまた奥に消えていった。今度は数秒後に注文の商品とともに戻ってきた。

代金を払い結局2週間近くかかり商品を手にした私たち。都合2往復軽く100キロ以上運転してまでほしかったもの。それは

とりあえず、今日の教訓はここまで読んでくださった誰しもが気がついていること

少額の送料くらい払え。損して得取れ。

アイキャッチ画像はEC design 様よりお借りしました。