コロナのワクチンを打ってきた…ついに私が


意図せずに3回連続で同じような表題になってますが、まあ、ある意味順当かも知れません。ドイツでワクチン接種が進んでいる…ということなのかもです。

というわけで表題どおりです。ワクチン接種を受けてきました。私が。現在接種後12時間ほど経過してますが、何ということはないです。というのが結論で、まあそこに至るまでをあーだこーだと書いていきますのでお暇な方はお付き合いください。お話は順番に読んだほうがご理解いただけると思うので、よろしければ以下をまずお読みください。

コロナのワクチンを打ってきた…義両親が。

コロナのワクチンを打ってきた…嫁が。と他1本

というわけで(上の2つのリンク先を読んでいただいたという前提で話を進めます)、嫁の接種が終わった数日後、また嫁の姉のダンナさんから連絡が来まして、

「キミの分も予約しといたから。今度の土曜日の朝10時半ねっ」

…また随分と急ですなぁ。

そもそも予約くらい自分でしろ、と自分で思います。なんだけど私がこういうことにデタラメというかいい加減すぎるのです。ちょっと待てばそのうち簡単に予約できるようになるべぇ…くらいにしか思ってないから私が自分でやってたら数カ月後とかになっていたと思う。なんか知らないけど、私の周りでは私が唯一のいい加減な人のようです。ある意味バランスが取れてるんだけどね。

ちなみに現在のドイツのコロナワクチンの接種率は36.7%だそうです(5/14現在)。このレベルになると、健康リスクも少なければ、職業上のリスクも低いいわば「不要不急」な私のところにまでワクチンが回ってきた模様。もっとも、嫁姉ダンナの努力で「不要不急」な人の中ではかなり早い方らしいですが。

さかのぼること2週間ほど前の嫁の接種時にちょっとした問題が発生したのです。コロナを含めた予防接種の記録をする「予防接種パスポート」が発行され、そこにコロナワクチンの接種の記録もされるべき…なのですが、件のパスポートの在庫がないとのこと。大規模接種センターのおねえさんが嫁に「ここには在庫はないですが、アマゾンで買えますよ」と助言してくれたとのこと。

というわけで、アマゾンに行ってみた。

数ページの小冊子一冊が€5.99

ありていに言って足元見てませんか。こんなもん黄色の紙とコピー機1台ついでにホッチキスがあればいくらでも作れるぞ。原価は推定10セント、売値は適正価格が€1。まあ高くて€2だな。ブツブツ文句を言いつつ、家族分として10冊でまとめ買い価格€34.99なり。盛大にぼったくられた気分。ちなみに嫁は次回接種時に2回分のハンコを押してもらえるそうな。

2週間ほど前に嫁が訪問したのと同じセンターに土曜日の朝10時半の予約だったので早めに家を出る。午前10時には到着。二度目ともなると慣れたもので、臨時の駐車場(たぶん通常はテニスコート)に駐車。

すでに10人くらいの人が待機。嫁の時は駐車場まで列が伸びていたというからそれに比せば長さは1/4程度か。現場が慣れてきてうまくことが運ぶようになってきたのか単に私の運が良かったかは不明。並んでいるのは私と同年代かあるいはその前後。明らかな老人はいない。ハイリスクな人たちの接種は、少なくとも一巡しているのかも知れない。

到着したのは午前10時過ぎで、予約の10時30分まで30分近くある。入口にいる係の人が「10時15分の予約の方いらっしゃいますかー」と列に問いかけると、数人の人が反応。その人たちが先に通されるらしい。まあ理にかなってる。

10時15分予約の人がいなくなると、今度は10時30分私の書類を確認し、中にある受付に持っていく。その間私は外で待機。つまり書類に不備があったり、予約がなかったりしたらここで文字通りの門前払いとなるわけ。

並んでいる人の数から大雑把に想像するに、15分の枠におそらく10-15人の予約を受け付けている感じ。つまり1時間に50人程度でそれがざっと14時間。つまりこのセンターだけで一日に700人くらいの人がワクチン接種を受けているのではないかと予想。

私の私設秘書(嫁)がファイルに纏めていてくれた身分証明書を含めた書類は完璧で(少しは自分で準備しろよって話ですが)体育館の中にある受付へ。この時点ではまだホールにはたどり着いてません。ここには7-8人の係の人が待機しており、書類を確認したり、正確なのかどうか私にはさっぱりわからない非接触式の体温計で検温。もちろんへいねつだったので中に入れた。

中は学校の体育館そのもの。バスケットボールコートが二面取れる。日本のそれとの違いはステージがないことくらいか。

そこを1/3に分けて、手前の1/3は待機場所。真ん中の1/3は問診および接種のためのブース設置場所。残りの1/3は接種後の待機場所。残念ながら内部の撮影は禁止されてましたので写真はありません。なのでちょっと見取り図のようなものを書いてみた。

最初の1/3の待機所へは入り口の係の人が案内してくれてちゃんとソーシャルディスタンスを保って設置された椅子に座るように言われる。すると別の係の人がやってきて私の書類を持っていった。嫁の助言に従い事前に問診票などを埋めていったのだ。すると、今度は別の係の人がさっきの説明の真ん中の1/3に当たる個別ブースへ案内される。

個別ブースはぱっと見5つくらいある列が3列。つまりは15箇所くらい。そのうちの入り口から見て一番右のレーンの最初の部屋へ。ブースの壁は高く、立っていても周りを見渡すことはできない。

中には机がふたつ。椅子が数脚あり座るように促される。さっそく接種しやすいように上着を脱ごうとすると、看護師さんに

「いや、ここは問診だけよ」

と笑われる。

問診は通り一遍の普通のもの。問診票を見ながら、ワクチンのことを理解してますか?今日の体調は?なに?花粉症なの?などと聞かれ、最後に「なにか質問は?」「ありません」。ここで例のぼったくりワクチンパスポートにハンコを押してもらう。

というわけで同じレーンの別の部屋へ。こちらも同じような作りで中にはワクチンを接種してくれる医師の先生か看護師さんかはわからないがの方とその助手の女性2名。

「どうします?実況しながらやります?静かにやります?」

…なんちゅう質問やねん…と心のなかで苦笑したが「実況してください」と即答。すると、はいアルコール塗りますよー、射しますよーと本当に逐一実況してくれた。サービスがいいとかいうのかな、これ。

なんとなくご想像どおりだと思うのですが、注射そのものは普通のインフルエンザの予防接種と同じようなものでした。ただ、気になったのは、射したのがインフルエンザの予防接種よりも肩に近い位置のように感じ、かつ、腕に対し直角のような角度で射したこと。インフルってこんなだっけ。

きったねえ肩載せんじゃねえ…と怒られそうなので小さな写真にしてます。

ちなみに接種したのはビオンテック社製のもの。日本ではファイザー製といったほうが通じるかも。ドイツではドイツの会社だからかビオンテック社製で通ってます。

そして別のかかりに誘導されて待機場所へ。そこで12分にセットされたデジタルタイマーを渡される。12分経って体調に異常がなければ出口から外に出ても良いとのこと。

写真の撮影は禁止されていたもののスマホの使用は特に禁止されていなかったのでツイッターに投稿したりしていたら、タイマーが残り5分になったところで係の人がやってきまして

「体調はどうですか?」

「すこぶる良好です」

「じゃあもう帰っていいですよ」

と追い出された。所要時間は中に入るまで15分、中でも15分程度。ホントにあっという間に終わってしまった。次回は6週間後とのこと。あれ、ちょっと長くないですかね?

上につらつら書いてきたとおり、とにかく係の人がたくさんいた。日本みたいと思った。私と話した係の人だけでも軽く10人を超えるんじゃないかな。この余剰とすら思える人員は大量の人をさばくために必要なのかなとか思ったけど、実際どうなんだろ。

それから家まで車を運転して戻り、天気が良くなかったこともあり家の中でおとなしく過ごす。

現状までのところ、副反応などと呼ばれるものはほとんどありません。軽く筋肉痛とか、なーんかだるいかな程度の問題はあるのですが、通常のインフルエンザの予防接種と同じようなもの。馬鹿は風邪を引かないの真意は「馬鹿は風邪を引(いたことに気がつ)かない」だと聞いたことがあるのですが、もしかしたら…同じなのかも。

嫁いわく、翌日のほうが影響が出たとのことで、あるいは明日のほうがなんらかの体調の変化があるのかも知れませんが、それは追記にするなり明日書くなりします。あ、そういえば夕方になって以降、左肩の筋肉痛がやや悪化したかなという気もしますが正直大した問題じゃないです。

そうそう、このコロナワクチンに対して懐疑的な人がいることも承知してますが、私は今回は多数派の側に立つことにしました。すなわち、ワクチンを打たないことで未知のリスクを避けるか、それとも明日重症化するリスクを避けるかの二択で後者を選んだということです。自分がかかる怖さより、自分を経由して周りの弱い人に迷惑をかけることのほうが心配だったということもあるかも。

あとは早晩、ワクチンを打っていないとやれ会社だ店だに行けなくなるんじゃないかという点も考慮しました。実際問題、現在生活必需とは言えない店などに行くためにはコロナの陰性証明が必要なんですよね。出かけるたびにそんなものをとってるわけには行かないので早かれ遅かれ接種することになっていたと思います。

なにはともあれ、一日も早く通常の日々が戻ってくることを祈ってます。