【平成最後の日本帰省9】おんせん県大分の塚原温泉に不思議な長湯温泉


ゲストハウス旅まくらで熟睡。朝になると…水戸さんがいない。後で聞くと朝風呂に行っていたらしい。そりゃ100円ならそんな気分にもなるだろうなぁ。私も行っておけばよかった。

 

そう。熟睡できた。確かに前日朝4時おきだったとかあるけど、それ以上に良い布団だったし、おばあちゃんのうちで安心して寝られた感じ。確かにトイレに起きてきた人が廊下を通るとギシギシ音がしてたけど、まったく睡眠の邪魔にはならなかった。

 

08:35 ジョイフル浜脇店

 

ゲストハウスオーナーの弁

 

「別府は朝に弱いんですよ」

 

言われるまで気がつかなかったが、言われてみると昭和的な喫茶店など見なかったし、近所になにか食べられそうなところがない。これは…と思い私が二人をある意味での「大分名物」にお連れ申し上げる。

 

赤塚さん撮影。看板が新ロゴに更新済みながら、国道10号線沿いのこちらはジョイフルの中でもかなり古参の店舗だと思う。私がコドモのときにはすでに存在した。

 

ジョイフル

 

知ってました?ジョイフルって大分発祥なんですよ。そもそも西日本、こと九州での知名度は高いが、首都圏を含め東日本の方には「なにそれ」状態だと思う。一言でいえば、ガストと同じような感じ。とにかく安いファミレス。

 

 

豚汁定食。確かドリンクバーがついて500円しなかった。水戸さんは朝からとり天定食食べてるし。まあ、所詮はファミレス、しかも格安と来たら味は期待しちゃいけないよね。

 

少なくともドイツやアイルランドで€4でセットメニューが食べられるところなんてない。マクドナルドのメニューですら最低でも€7.5から。日本の食事はピンからキリまでの「キリ」の部分の裾野が広い気がする。まあ、正直安すぎると思うんだけどね。

 

会計時にドリンクバー無料券をいただく。そう、これがまさにジョイフルマジック。毎回ジョイフルで食事をするたびにこのドリンクバー無料券がもらえる。数カ月後に有効期限の切れるこの無料券を使おうと、またジョイフルに行ってしまうのだ。悪く言えばジョイフル無間地獄とも言える。実は数は多くないものの、ジョイフルは首都圏にも出店している。赤塚さんや水戸さんのお住まいの地域からさほど遠くないところにもあったので、このあと二人がジョイフル無間地獄にはまったかどうかは定かではない。

 

10:10 鉄輪温泉湯けむり展望台

 

朝食問題も解決したところで出発進行。水戸さんが「ここに行きたい」と言い出したのは湯けむり展望台。

 

 

写真からも見て取れるとおり、主に鉄輪温泉界隈からの湯けむりがそこここから上がっておりなかなかの風景。背景の扇山のおかげもあっていい写真だと自画自賛。まあ、誰でもこの写真は撮れるけどね。

 

大分県出身の有名人の中のひとり、News 23のキャスター、故・筑紫哲也氏。私はテレビドラマなど全く見ない人だったけど、ひところはニュースステーションからNews23までほとんど毎日見ていた。阪神淡路大震災のときに氏がヘリコプター中継をしてとんでもない大失言をしたのだ。

 

「まるで温泉街に来ているようです。そこらじゅうから煙が上がっています」

 

大分県人としては、気持ちはわかるんだ。というか、私がレポートしたら同じことを思い、同じことを口にした可能性が高い。あの火災の煙がそこここから上がる神戸の街をヘリコプターから見た氏は、きっと…というかほぼ間違いなくこの鉄輪温泉の湯けむりを思い浮かべたに違いない。被災者の心情を踏みにじる暴言だ…という批判はあまりにごもっともながら、私としては…筑紫さんの気持ちは…よくわかる。

 

赤塚さん撮影。

 

後ろに見える扇山では春先に野焼きが行われるらしいです(伝聞系なのは私が直接見たことがないから)。

 

番外:明礬温泉

 

大分道改め東九州自動車道の別府明礬橋。明礬温泉の上を跨いでいる大きな橋。鉄橋じゃなくてコンクリート橋なのは湯けむりで錆びるから…と聞いたことがあるような(要出典)。

 

明礬温泉は別府八湯の中でもたぶん一番標高が高い位置にあると思う。検索をすると、地獄蒸しプリンとか泥湯とかいろいろ出てきます。でもね、ひねくれた私はまったく違うところに行くわけです。あ、また読めない?「みょうばん」です。ホントに九州は難読地名ばっかりですよね。

 

これは赤塚さんや水戸さんが東京に戻られ忙しく仕事をされていた(と思われる)ころ。ヒマな私は一人で明礬温泉に戻ってきました。一人で出向いたのは、奥みょうばん山荘。そう、明礬温泉は明礬温泉でも奥明礬温泉なんです。蛇足ながら、ここのサイトがインターネット黎明期のホームページビルダーで作ったようなサイトに忍者ツールのカウンター付きで実に好ましい。

 

 

なんとこちら、貸し切り湯しかないとのこと。なんですが、平日の午後で空いていたこともありひと風呂を快く貸してくださいました。貸し切り湯500円…はどう見てもコスパ秀逸。ちなみに硫黄泉。硫黄の匂いがすると温泉が効いてる気がします。

 

 

ホントに別府温泉は奥が深いです。ちなみにこちら、一泊4000円程度で宿泊もできるらしいので、私と同様ちょっとずれた感覚をお持ちの方はぜひお試しを。

 

10:30 十文字原展望台

 

話を戻します。この日は明礬温泉はスルーでもう一段高い展望台へ。ここ、夜景の絶景スポット。夜に来ると、真下に別府市、そして、別府湾の向こうに大分市の夜景が広がります。なかなかのものです。

 

赤塚さん撮影のパノラマ。左は空港のある国東半島。右は大分市から佐賀関まで。天気が良ければ対岸の四国まで見えます。

 

いいですねー。ここにいい年した男三人でやってくるなんてかっこいいと自画自賛。ちなみに水戸さんも赤塚さんも現在(私が知る限りは)独身ですので、われこそは思う女性は当サイトまでご連絡を(…って万一にもホントに来たらそれはそれで困るな)。

 

別府からベルリンまで11,409キロ。うちから我がふるさとは12,000キロの彼方なのか…。

 

11:00 塚原温泉 火口乃泉

 

十文字原までは別府市内から山を「駆け上がる」感じなのですが、ここからは左に自衛隊の広大な演習地を見ながらゆるゆるとさらに登っていきます。今回お二人をぜひともお連れしたかったのが、塚原温泉。行政区分的には別府ではなく由布院のある由布市になる。

 

ここの一番上にある火口乃泉は文字通り、火口近くにある温泉でして、私の大好きなにごり湯が楽しめます。ここは、公式サイトの言葉を借りたほうがいいと思う。

 

普通、温泉の泉質は「単純泉」とか「ナトリウム塩化物泉」など短いものですが、ここは「酸性-含硫黄・鉄・アルミニウム-カルシウム-硫酸塩泉」と長い名前がついています。

 

さらにはWikiより。

 

全国第2位の強酸性(1位は玉川温泉)の泉質で知られる。石鹸は泡立たない。皮膚に対する効能があるとされ、アトピーに悩んでいる人々も多く訪れる。水虫など感染機序が関与した疾患には効果がある。

 

ね?なんか効きそうな感じでしょ。

 

昭和の頃は県道からここまで上がってくる道が未舗装で、それこそ天気が悪かったら四駆じゃないと怖いような道でしたが、今ではキレイに舗装され、凍結でもしない限り軽自動車でも問題なく登ってこられます。つまら…じゃなかった平成の終りを迎え世の中はますます便利になってます。

 

まずは温泉に入る前に火口見物でも。

 

赤塚さん撮影の浴場。建物右手から回り込んで左後方に遊歩道が。で、遊歩道の側に窓があるというよろしくない状態。

 

火口に向かう遊歩道は温泉のすぐ脇を通るのだが、ふと見ると、温泉の窓が開いている。そこで、私は浴槽近くにいたオッサンと目があった。言うまでもなく画像は即削除、ゴミ箱からも即削除すべき画像で、脳内できちんと処理をしました。

 

振り返って撮影。

 

そこから5分程度か、結構な坂を登っていくと、火口に到着。

 

 

地獄からの蒸気の出口。

 

おんせん県大分でそこここから温泉が湧出しているのはこうして地面の下でマグマが活動しているからに他ならないのですが、何かしら不気味な活動をする大地の上に大分県民って住んでるわけで。

 

さあ、温泉へ。

 

そうです、窓の向こうは遊歩道なのです。そして、窓が少し開いています。見え過ぎちゃって困ります。

 

温泉内には他のお客さんもいたので写真はなしです。上の写真は公式サイトより拝借してます。

 

ちなみに、車が相当停まっていたのに温泉内には数人の人しかいなかった。家族湯があるからみんなそっちに行ってるのかと思ったら…知らなかったよ、家族風呂に加えて露天風呂があるんじゃん。というわけで、遊歩道からの視線が気になるというまともな神経をされた方はたぶん露天風呂に行けばいいと思います。

 

おじいさんから話しかけられる。曰く、北九州から下道でとことこやってきたと。奥様の肌に問題があるのでよくやってくるがここの温泉にはすごい効用があるとか。うん。わかる気がする。泉質という意味ではここの温泉が今回紹介した中でいちばんすごいんじゃないかと思う。

 

12:00 狭霧台

 

赤塚さん撮影。道は県道11号線。というより「九州横断道路」として知られている。

 

赤塚さん撮影。やや左に見える由布院市街地が霧の下に隠れる風景は幻想的です。

 

塚原温泉から山を反対側に降りて由布院温泉を一望できる狭霧台へ。ここ、条件が揃えば朝霧が由布院盆地を覆い尽くす幻想的な光景を見ることができます。私も小学生の頃久住山に登山に行くときにその風景を見たことがありいまだに覚えてます。ただ、お昼に来ても…ねえ。おととい来やがれとまではいいませんが、少なくとも5時間前に来やがれ…でした。

 

この風景を見ながら私の脳内ナビで経由地を変更。次の目的地には由布院温泉から国道210号を経由するつもりでしたが、よく考えたら志高高原を通過したほうが早いと気がつき急遽Uターン。志高高原を経由して長湯温泉へ。

 

 

あ、志高高原には志高ユートピアという遊園地が昭和の頃にはありまして、平成の時代には全国区の廃墟としてその名を一部のおかしな人の間で轟かせていましたが、残念ながらすでに解体された模様。これがまた、廃墟マニアの世界というのは奥深いらしくですね、ここから昨晩泊まった市内のゲストハウスのすぐ近所にあるラクテンチという遊園地(現存)までリフトやケーブルカーを駆使してつながっていたのだ。悔やんでも悔やみきれない。なんで大分に住んでいた当時この凄さに気がつかなかったんだろう。乗っておけばよかった。

 

13:00 長湯温泉 水神之森

 

昭和を見逃さない赤塚さん撮影。思えばこんな道路をまたぐ看板、減った気がしますね。

 

狭霧台からきっかし1時間を使い長湯温泉へ。この鄙びた温泉街が昭和大好き人間の私の感性にぴったし来るのだ。このサイトでもなんどか紹介した覚えがある。正直湯平温泉と並んで長湯温泉は由布院なんかよりよっぽどイケてると思う(すごく偏った個人の意見です)。

 

今回は旅まくらのご主人がおすすめしてくださった長湯温泉の中心部から離れた水神之森(これまた「ウェブサイト」ではなく「ホームページ」という趣の好ましいサイト)にお邪魔することに。事前調査によると、ここの女主人さんがなかなか独特の世界観をお持ちの方らしい。

 

 

長湯温泉の中心部から数分の距離にある山の中腹のこちら…なるほど。到着するなりなんか知らんが確かに独特な世界観のある建物が目に飛び込んできた。

 

 

一体どんなかたがご主人なんだろうと思ったら、うーん、私な貧困な語彙では適当な表現が浮かばないが、30年前に美大でベレー帽をかぶってふわーっとした感じで好きな音楽は遊佐未森です…と言っていたという感じの女性が応対してくださった(あくまでイメージ)。間違いなくいい人。そして、明らかに独特な世界観をお持ちの女性でした。なお、かく言う私も遊佐未森さんが好きです。一番好きなのはOneで、夏草の線路とか大好きでした。はい、また蛇足。

 

ここもまあ、大当たり。何がって…三連休の日曜日の昼下がりだというのに誰もいない。いや、いた。なんでも炭酸泉の湯質のせいで配水管がすぐに詰まってしまうらしくその掃除のためのおいちゃん(大分方言=おじさん)たちが数人。それ以外は誰もいない。風呂は当然貸切状態。

 

 

こちら、内湯。二種類の湯船が。温度が41度と38度らしいのだが…肌感覚では41度もなかったと思う。炭酸泉はそもそもがぬるい。ぬるくないとしゅわしゅわしないからね。ちなみに江戸っ子ではない私は熱いお湯には入っていられないのでぬるいお湯のほうが好き。なので、さっきの塚原温泉のほうが効きそうだけど、こっちのほうが好き。で、入ると肌にしゅわしゅわするのよ。これまた効いている感がすごい。

 

赤塚さん撮影。

 

こんな露天風呂までありまして、いつまでも入っていられる…というか、一度入ったら出られない(寒い)。

 

赤塚さん撮影。美味しいコーヒーが飲めそうな感じでした。

 

ここでコーヒーでも頂いて…という発想は私たちにはなかった。なぜなら、ハラヘッタ。そう。まだお昼ご飯を食べてない。そして、退館の挨拶をしようと思ったが不思議な感じのオーナーさんは見当たらずそのまま出ていくことに。

 

14:20 天神丸福

 

夕方のヒコーキで東京に戻られるお二人。もう残り時間も僅かです。向かったのは竹田市内にあるからあげ・とり天の専門店丸福。大分県内は大分駅の駅ビル内までいろんな場所にあるらしいですが、私は知りませんでした。

 

 

からあげのなんとか定食。骨付きとか骨なしとかいろんな種類のが選べたような。まあ、美味しかったですけど…なんだろう、なんか彩りに欠ける気がしません?茶と緑しかない…。なんか小鉢の一つでもつければ印象はだいぶ変わるような。あれ、そういえばレモンもついてない。

 

赤塚さん撮影。さらにがっつり。

 

見ての通りガッツリ系の食堂です。ご飯のおかわりも自由(私はしてませんけど)。これで確か800円とかでしたのでアリです。

 

また蛇足に突っ走りますが、大分県は宮崎県と並んで全国でも鶏肉の消費量が最も多い県だそうな(リンク先pdf)。丸福を知らなかったと言いながらこんなことを書くのもおかしい気がしますが、大分県内、どこに行ってもお持ち帰りのからあげ屋さんがあります。そこで頼むからあげがこんな感じなんですよね。それに御飯と味噌汁つけたらこうなりました…という感じ。

 

16:20 再び別府

 

ここから赤塚さん、水戸さんを大分空港に送るべく出発。時間的にそろそろやばいと思ったのよね。一時期はとんでも険道だった鳥越峠経由で別府へ戻り、そこから一気に空港へ…と思ったのだが、水戸さんが

 

「え?別府通過するんですか。だったら降ろしてくださいっ」

 

と言い出す。赤塚さんと水戸さんは別の便で東京に戻るので(さらに言えば、一人は羽田に、もうひとりは成田に…と行き先さえ違った)確かに水戸さんは空港で2時間程度待つハメになる。なので、空港バスに別に乗ってでさえ別府で僅かな時間を過ごそうと。なんというか大分を気に入ってくださったと思われ大分県民(とか言いつつ大分に住んでいた時間よりも海外に住んでいた時間のほうがすでに長いアホタレなのだが)としては感謝しつつ、水戸さんを別府で下ろす。そして、赤塚さんは大分のお土産を買うべく地場スーパーへ。別府市流川通りのマルショク。そこは昨日訪問した和ごころのお隣さん。ちょっと時間大丈夫なのかとヒヤヒヤしつつも買い物につきあう。

 

そののち空港道路(地域高規格道路=民主党政権の頃無料化)を経由して大分空港へ。無事に赤塚さんを空港まで送り届けることができました。水戸さんも、バスで後刻空港に無事到着したらしい。

 

この二日間、わずか40時間程度のできごとをこんなふうに6回分の日記の長文ネタにできるほど濃くて楽しかったです。間違いなく平成最後の日本帰省のハイライト。それは赤塚さんや水戸さんという大分をよく知らない人から見た大分を見ることができたというありがたい経験の賜物。この二日間で感じたことは、大分ってすごいぞと。次回、元号がどうなるか知りませんが、「XX最初の日本帰省」が楽しみになりました。

 

そして、赤塚さんや水戸さんに、ジョイフルのドリンクバー無料券という無間地獄のような割引券のついでにこんなもんを数日後横浜で再会したとき(気が向いたら次回のネタ)に渡しておきました。

 

早い話がスタンプ帳

 

フフフ。おんせん県大分の無間地獄にハマるが良い。