【SASがっすのスカンジナビア航空】2019年1月のDUB=CPHレポ


またSASがっすのスカンジナビア航空のお話です。「いつもの」話なのでいつもお越しのお方は読み飛ばしていただいて問題なしです。じゃあなんでそんなもん書くねん…ということになると思うのですが、実は今回、試験的にflyteam.jpにもダイジェスト版を投稿してます。そう、そっちからお客さんを連れてこようという姑息な実験なわけだ…たぶん華麗に失敗するけど。そちらはかなり毒抜きをして無難な文章にしてますが。毎度おなじみ、十年一日の如く進化のないダブリンからコペンハーゲンまでのヒコーキのお話です。

 

まずはダブリン空港に到着するなり目についた広告。入口にMUFGの広告があってかなり目立っていたけど…おそらく日本人かあるいは金融関係の人じゃないとなんの広告かわからないんじゃないかな。もしヨーロッパでの知名度を上げるためにダブリン空港に広告を出してるなら「金融会社ですよー」というのがわかるようにしたほうが良かったんじゃないかと。…まさにいらんお世話ですが。

 

ダブリン空港はスターアライアンスの客にはあまり優しくない空港。スタアラ系の航空会社がホストするラウンジは用意されてません。ルフトハンザ他スタアラ各社を利用の際は(利用資格のある客は)ダブリン空港のDAAラウンジを利用できますが、スカンジナビア航空は2018年のはじめにこのラウンジとの契約を切ってしまったので利用できなくなりました。ややこしいことに、SASがっすのスカンジナビア航空のマイレージ上級会員が、ルフトハンザのヒコーキに乗る場合はラウンジを使えるんです(ルフトハンザがラウンジの使用料を払うため)。最初はこれを理解していないラウンジ職員と客の間で揉めてたみたいです。…ってか揉めてるのを目撃した。

 

まあ、回り回って悪いのはルフトハンザです。…なんでって、2012年まではbmi(ブリティッシュミッドランド。リンク先は日本語Wikiですが、残念ながら更新されてません)がダブリン空港にラウンジを持ってたんですが、bmiという会社自体がなくなってしまった。その原因はルフトハンザが株を売っぱらっちゃったから。ねえねえルフトハンザさん。フランクフルト便だけで一日5便、さらにはグループ会社のスイスなんかも運行してるんだから、ダブリンに自社ラウンジ作りませんか?

 

まあ、そんなわけで、ラウンジにも行けず、ヒマだったので、保安検査場を通過の後、散歩を兼ねて空港を隅から隅まで歩いてきました。

 

 

保安検査場通過前にRyanairのチェックインエリアを見てきました。すごいですね。自動化が一番進んでました。

 

 

この機械で荷物のタグを印刷して

 

 

ここに自分で預けるようです。

 

 

Ryanairすげーと思ったら、我らがルフトハンザも同じようなシステムになってました。もう空港の搭乗手続きのカウンターで係の人と話すとか、係の人に荷物を預けてもらう…なんてのがステータスになる日も遠くないですね。思えば羽田空港ほか日本の空港でも同じようなものを見るようになったしね。

 

第2ターミナルができる前、この狭い空間に入国審査場があった頃もあるのです。遠い昔の物語。

 

暇すぎてお散歩した結果の新発見。昔は搭乗口200番台は出発客と到着客が同じフロアで混ざるのでこのエリアに一度出たらもう戻れない一方通行でした。ですが、ここでの出発客と到着客の分離を始めたらしくここの一方通行が解除されてました。つまり意味もなく200番台の搭乗口に遊びにいけるようになりました。…なんの意味もないけどさ。

 

200番台の搭乗口の一番先。小型機の利用を前提にこんなふうに搭乗口がひしめいてます。ここからRyanairのB737-200やAer Arannのフォッカー50が飛んでた時代もありましたなあ。

 

 

217-220番の搭乗口はもはや使われておらず、こんなふうに関係者専用…のような趣になってました。ただし、別に出入りが制限されているわけじゃありません。

 

 

100番台の搭乗口に向かう途中の渡り廊下の左手に見えるのが、旧ターミナル(North Terminal)。さすがの私もこのターミナルが利用されていた頃のダブリン空港のことは知りません。ここから写真の左へ左へと拡張を重ね、現在の200番台、300番台、そして第2ターミナルへと広がっていった模様。

 

 

搭乗ゲートは108番。戻ります。保安検査場から歩いて10分はかかります。かなり遠いですので、運悪く100番台の搭乗口になったら早めに搭乗口へ行きましょう。

 

搭乗口で待っていると、到着便遅れのため、出発が15分遅れるとのアナウンス。この時期、西行きの飛行機は向かい風のため遅れることが多いです。反面、東行きは追い風になるので早く着いたりします。この日も、30分遅れで出発したものの、到着は10分遅れでした。

 

 

本日の機材はSAS IrelandのEI-SIE A320Neoです(普段は完全にスルーするレジあたりをさらっと書くところがFlyteam投稿用だったりするわけです)。まだ機齢1年の新品。ちなみに、SAS Irelandと言いつつ実はベースはロンドンヒースローとマラガ。…どこがアイルランドなのかと言えば、いちおう登記上の本社はダブリンらしいです。あれ、ロンドンヒースローとマラガがベースで本社がダブリンとなると、ないとは思うけどBrexitがこじれて「同意なき離脱」とかになったらこの会社に何かしらの影響があるかもね。

 

機内はおなじみヨーロッパの「なんちゃってビジネスクラス」です。座席はエコノミーと全く同一。私の知る限り、他のヨーロッパの会社は3-3の座席配置の場合、中央席をブロックして少しはマシな空間を演出しますが、SASがっすのスカンジナビア航空の場合はそれすらなし。満席の場合中央席も利用して3-3での詰め込みビジネスクラス…という悪夢もありえます(過去に体験済)。ただ、空席のある限りはできる限りビジネスクラスの座席配分を多くしてゆとりをもたそうとしているようには見受けられますが。

 

 

出発前はコックピットのドアは開放されてますが、離陸すると当然閉まります。コックピットのドアの開閉がある場合は必ずカーテンを閉めてキャビンからの視線を遮断してます。保安上の理由で理解できるのですが、この客室乗務員が通るたびにカーテンの開閉があるのがすんごくうざいんだ。1C席に座ってると。

 

 

座席にはUSB充電ポートが用意されてます。離発着時などは電源が切られてます。

 

 

座席ではまったくメリットのないビジネスクラスですが、食事は出ます。箱に入ったものが。パンを箱とともにトレイもなしに渡されて、一体私はどうしたらいいのか…と毎回困ります。どこかで「飛行機のテーブルはトイレの便座並みに汚い」とか読んだ記憶があって、ここにパンを直置きする勇気は私にはありません。まあ、その応用で「スマホの場面はトイレの便座並みに汚い」とかもあるらしいのでスマホでこんな写真を撮っている時点である意味終わってるんですけどね。

 

 

箱を開けるとこんなメニューが。

 

 

その下にはドレッシングとトッピング。反対側の底にはプラ製のナイフとフォークなどが入ったビニール袋が隠されてます。なんとなく北欧は環境先進国のような気がするのですが、なんでこんなゴミがバンバン出る形態でサービスをしているのか全く謎。

 

 

ゴミが出るだけじゃなく、この短いプラスチックのナイフとフォークじゃ箱の底までうまく届かないのです。とどのつまり、いいところが見つからない箱でのランチのサービス。SASがっすのスカンジナビア航空さんの名誉のために書いておくと、味はまあまあでしたよ。

 

 

スパークリングワインをいただきました。どこぞの航空会社ではエコノミークラスででもスパークリングワインではなくシャンペンが出て、客室乗務員さんですらこっそり飲みたくなるらしいですがね。私はお客ですから飲んでいいんです。ま、私には違いがわかりませんからこれで十分です。

 

 

チョコレートも出ました。ちょっと高級感のあるチョコレートでかろうじてエコノミーとの差を演出しようとしているようですが。…だとするとなぜコーヒーが紙コップで出てくるのかと。

 

到着は10分遅れ。まあ、なんということはないいつものフライトでした。