【2011年日本帰省記(2)】遊園地の本当の絶叫マシーン

O分のグルメと言ってぱっと思いつくものってありますか。けっこう有名どころでは関さば城下かれいなどなど。まあ、どちらも私のようなビンボー人に手が届く代物ではありません。で、そのほかにもまあ、B級グルメと言われれば返す言葉がないのですが、とり天というものがあります。鳥のてんぷら。から揚げじゃありません。天ぷらです。‘O分の完全ローカルなものなんですけど、うちの弟は鳥天は全国区だと思っていたらしく、東京でとり天を誰も知らないと言う事実に驚愕したらしいです。


というわけで、別府の格安ビジネスホテル、亀の井ホテルにチェックインして(どーでもいいことですけど、亀の井グループ、大分ではバス会社などを経営していて、けっこう有名どころです)とり天を食べに行く。


じゃじゃーん…って、まあ、写真にすればたいしたことはない。鳥の天ぷら。何にせよ、鳥天道は奥が深いらしく、店によって味付けが違ったりするらしいです。


「いいのが入ってますよ」ってことで、さばの刺身(…って寄生虫とかの関係で、刺身で出すのは大変らしい。おいしかった)。


それから別府の町で遊んで、ホテルに戻る。…はい、「大人の事情」にて詳細が省かれております。ちなみにホテルの最上階にある露天風呂つき大浴場、もちろん温泉なのだが、源泉掛け流しじゃなく循環式で、殺菌済。なんかこんだけ湯量が豊富な街でも大きなホテルだとこうなるのね。やっぱり山の上の秘湯っぽいところのほうがいいわ。わし的には。


翌朝。ほとんど寝てないはずなのに…みんな元気だ。私をはじめ、若い衆ばかりだからだな(←ツッコミ不要)。精神的にもお子様が揃っていたので、向かったのは城島高原。


別府の山の標高7-800メートルのところにコドモのときからある遊園地。いつの間にか、セントレジャー城島高原なるわけのわからん名前に変わっている。勝手にセントレジャーと読み間違えて、脳内に色の違う5人のヒーロー(ゴレンジャー的なやつね)を思い浮かべた私はやはりアホでしょう。


もっと脱線しちゃうと、この界隈にはもうひとつ遊園地があったのよ。その名も志高ユートピヤ(誤字ではありません。ユートピヤと入り口に書いてあったんだもん)。ここはここで、巨大迷路があったりとか、コドモの時には楽しかったなげーゴーカートのコースなどがあったのだが、現在ではその筋では有名な廃墟になっている。大人になったら、ここのレーシングカーとに挑戦したいと思っていたが、ふと気がつくと、廃墟だもんなあ。


むりやり平日に休んだ友人と、4月の半分以上をらくらく休んだ私は、平日のセントレジャー城島高原へ(今これ書いているのがちょうど給料日なんだけど、4月は9日しか働いていないのに丸々一か月分のお給料をいただいてしまった。こんなことでいいんだろうか)。一日のフリーパス3800円は痛かった。が、


(入り口近く似て撮影)


がらーん。


別に無理やり狙って人がいないタイミングで撮影したんじゃないんです。ほんっとに人がいないのです。そりゃそうだ。遊園地に来る客層って、親子連れか、カップルとかじゃないのか。フツーに学校がある日はずの日に子供連れがいたらなんか違和感あるし(実際一組いたけど)、カップルだって…(休日仕事の人でなければ)仕事だろ。平日の朝10時に遊園地なんかにこねーよな。


サクラが満開できれいでした。だけど、この遊園地に必要なのは別のサクラじゃないかという気がした私はおそらく嫌なやつだろう。


係員さんは、他の乗り物と掛け持ち。ぼーっと立っているとすぐにやってきてくれます。待ち時間セロ。


ここからの待ち時間30分…と言われても誰も並んでない。


別の乗り物から撮った名物木製コースターももちろん待ち時間ゼロです。必ず最前列に乗れます(←って、お前、何回も乗ったんかい)。最近遊園地の乗り物で事故が何度か起こったせいか、安全ベルトやバーの確認はそりゃもう念入りに行われておりました。…まあそれだけ時間があるんだけどね。ちなみにこの木製コースター、宙返りなどないのに木製コースター独特の横揺れで何度か体が宙に浮いて、そのたび足をコースター本体に強打したりして…怖いと言うより、痛かった。でも痛気持ちよかったんだけどね(…やれやれ)。


ところで、遊園地での一番怖い乗り物、いわゆる絶叫マシーンって何を思い浮かべます?まあ、順当にコースター(全種類何度も乗った)やフリーフォール(乗った)などを思い浮かべる人が多いのでは。変化球ではお化け屋敷がダメと言う人もいるかな。私の場合、遊園地で一番怖い乗り物はこれです。


観覧車。


前日の日記で私が高所恐怖症であることを告白してしまいました。だとすると、城島のフリーフォールなんか高さ40メートルから一気に落下するんですよ(東京のゆうえんちのそれはその倍以上の高さがあるらしいが)。怖いに決まっている。だけど乗りましたよ。怖かったよ。けどさあ、あんなもん、一瞬で登って、いやらしくも落ちるまでに一瞬の「ため」があって次の瞬間にはもう落ちちゃってるわけ。つまり、「あー怖い」と思ってもそれは一瞬なわけです。


なのに!観覧車ってのは一周に12分とかかけるんですよ。つまりね、だんだんだんだん上に登っていく恐怖感。ようやく6分という長い時間をかけて頂上についても、さらに地面に生還(生還って…)するまでに6分もかかるんですよ。この長い長い時間を恐怖と戦うわけです。たまにさ、乗降に時間がかかって一瞬観覧車を止めたりするでしょ。あれが起こると私は「観覧車が壊れたのか、あ、あのボルトがもし緩んでたらどーなるんだろう」などともう心臓が止まりそうになります。


さらに!観覧車の狭苦しいかごでは閉所恐怖症までオプションで併発できるんです。こんなこわいもんに身長制限もなしに老若男女誰しも乗せてしまうという遊園地の運営のあり方には大いに疑義を差し挟みたいっ。どんっ(←机をたたく音)。


そんな恐怖の観覧車、城島高原はとんでもない凶器攻撃を仕掛けてきた。いや、遊園地に観覧車があるのはフツーだ。フツーある。だけど、なんか変じゃないか。この観覧車。


うん。この写真じゃよくわからない。ならば、これでどうだ。


絶叫マシーン?!「足ぶら観覧車」


誰だ、こんなもん、考えたのっ。せ、責任者、出てこいっ。やい、城島高原、てめーのところが日本初だそうじゃねえか。


で、乗っちゃったんですよ。この足ぶらに。カメラを取り落とすんじゃないかという恐怖と戦いつつ、寿命を縮めながら撮った写真が次の写真。ご覧ください。


…こ、怖かったよー。


まあ、正直に言うと、怖かった。だけど、下から見ていたほどではなかった。むしろ、閉所恐怖症を併発しなかった分、この足ぶらのほうが良かった気すらする。ちなみに、この足ぶらは二つしかないので、一周12分のにふたつと言うことは6分に一度、ふたりのみが乗れる計算になります。混雑してるときはとんでもない待ち時間になるんじゃないかな。混雑しているときに来ていたら、並んでいるうちに恐怖感を募らせて挫折したんじゃないかという気がする。ちなみに、上のほうの木製コースターの写真もこの足ぶらから撮影。よくがんばりました。俺。


よくがんばったと言えば、自分のひざ。ほとんどまともに歩けないのに一日中遊園地内を端から端まで歩いて十分元を取りました。その翌日、鍼灸師さんのところに戻りました。


鍼灸師さん:「まだ腫れてるし、良くなってないねえ。まさか、歩き回ったりしてないですよね」


…一日中遊園地を歩き回っていたとはとても言える雰囲気ではありませんでした。ごめんなさい。