なんとかに刃物の買いもの記

かくして、テレビの替わりにリビングに22インチのモニターが設置されていたわけだけど、今回寝室に移動。こうなると、なんかリビングが間抜けな感じになったのよね。


モニターほしい。


精神年齢がコドモのまま、大人になってしまった人は危険です。ましてや、クレジットカードなるものを持たせては、なんとかに刃物…。なんちゅーか、まあ、いけないことなんです。ほら、ネットに買い物に行っちゃった。

モニター。韓国勢がすごいです。比較してみると一番安いのはいつも韓国勢。今、実は空港でこれ書いてるんですけど、目の前にあるモニターもLG製。ウォン安だかなんだか知らないけど、この韓国勢には目を見張るものがあります。こうなるとあまのじゃくの私は意地でもSamsungとかを買いたくないわけ。もっと言えば、Samsungのモニター、会社で使っているある特定のモデルに欠陥があるらしくぽこぽこ壊れていくし、カスタマーサービスはどこよりも杓子定規で使えないし…というわけで、自宅にまでSamsungのモニターを持ち込むのは嫌だったわけ。


韓国勢以外となると、次に安いのは台湾勢。やっぱり日本が不景気なんだから少しでも日本のメーカーを儲けさせるべきじゃないかな、うーむと思っていると、Iiyamaなるメーカーのモニターが。…日本で聞いたことがないなあと調べてみると、あら、いちおう日本のメーカーではないか。


購入ボタンをぽちっとな。


…ホントにダメです。クレジットカードって。翌月に一括で払っているせいか、自分のお金で払ったという自覚がありません(注:クレジットカード会社から督促状とか告訴状などが来てないので、ちゃんと払ってるんです。たぶん)。しかも、クリック一つでモニターが届いてしまう実に便利な世の中。ホントに軽い気持ちでぽちっと購入ボタンを押してしまった。


で、正気に戻ったのは、購入ボタンを押した後。あ゛、配達先を会社じゃなくて自宅にしてしまった。


これの何が問題かというと、日中に配達に来てくれても当然うちにはだれもいない。不在票をポストに投函後持ち帰りとなるわけですが、アイルランドでは再配達などしてくれない。自分で集配所まで取りに行かなければならない。歩いていける範囲じゃないので実に面倒。仮に徒歩圏だったとしても重いモニターを抱えて帰るなんて嫌だ。というわけで、いつもポストに入らないものの配達は会社宛にしているのだが、完全にボーっとしていたとしか思えない、気がついたら自宅を配達先に指定してしまっていた。


このアイルランドのロカールなサイトのカスタマーサービスに電話してみたが、「配達先の変更は承れません」とにべもない。しょーがないなあ、集配所まで取りに行くかと思いながら会社より帰宅。


そこにいたのは…郵便局の小包の集配車。何たる偶然。今まで郵便局の小包の集配車など自宅のアパート前で見たことなどないのに。                                                            


私:「ちわー。もしかして、うちあての、小包、乗っけてないですか」
郵便局員:「あれ?」
私:「なんだChrisじゃん」


これまた何たる偶然、この郵便局員さん、顔見知り。なんのこたーない、会社のIT宛の小包を運んでくれるからいつの間にか顔見知りになったわけ。まあ、会社と自宅のアパートは目と鼻の先だから配達の係が同一人物ということは十分ありえる話なのだが、でも、驚いた。


Chris:「ここに住んでたんだ。ええと…ないね。お宅宛の小包は」
私:「あっそう。今日あたりつくはずだったんだけどねえ」
Chris:「じゃあさ、見かけたら、会社宛に送っとくから」


…いいんですか。そんなに気安くて。再配達すらしてくれないアイルランドの郵便局がそんな気の効いたことするなんて。


翌日、会社の受付宛に私のモニターは届いた。


ホントにTypical(ありがち)だと思った。そりゃアイルランドだけの話じゃないのかもしれないけど、ことこの国では、「知り合い」がいるかいないかですべてが変わる。コネがあるかないかですべてが変わる。コネがあれば、今日みたいに思いがけずことがあっさり片付くこともあるけど、逆にコネがなければドツボに嵌ってしまう。例えば、アイルランドのビザの延長、コネがなければ、早朝から移民局の前に並んだ挙句に書類が足りなくてやり直しになるなんてよくある話だけど、移民局に知り合いの知り合いがいただけで、そのすべての面倒な手続きが一切なくなったという人も私は知っている。ともあれ、とんだ凡ミスが、アイルランドに無駄に長く住んでいるだけで、何の労もなく解決してしまった。


かくして、リビングに日本のメーカーIiyamaの(でも当然中国製の)モニターを設置して気がついた。


コンピューターがない。


いや、さすがにコンピューターを買うだけの余禄は私にはない。そこで、ここは、ノートパソコンのドッキングステーションを設置することで対処。さらに気がついた。


うちにはワイヤレスのネットがない。


早速知り合いのITセールスに電話したら翌日ワイアレスアクセスポイントが会社に届いた。いやはや、知り合いがいると言うだけで、この国での暮らしはここまで簡単になってしまうのか。…ってか、だからって買うなよ。いままでなくて平気だったものを。