Clarksと日本の某家電量販店の共通する商売の方法とは?

昨日の日記の続きです。
 


あんな日記書くもんじゃないですね。ある意味で、日記を書くことで、自分のやったことを改めて見直すことになったりするんじゃないかと自己分析したりなんかして。で、その自己分析の結果どーなったかというと
 

 


Snigel、Clarksの靴を買うの巻。しかも2足も。
 


年に実質2回しかセールのないアイルランドのこと。これを逃すと夏まで靴が買えない、という事実に気がついた私、掲示板の「1~2年に一足ずつクラークスの靴を買ってます」という投稿に焚きつけられて(出たっ、Snigelお得意の人のせい)昨日某郊外のショッピングセンターに向かいました。一縷の望みをつないでいたEccoはもうセール終了。肩を落として帰りかけたらClarksが「最終値下げ。最大70%引き」とかいう香ばしい表示を出してまして。
 


ちなみに私が見た感じではClarksは年に2回のセール以外でも「ミッドシーズンセール」をやっている気がする。でも、きっとこの年に二回のセールのほうが割引率が高くて、品数も多い…に違いない。
 


そんなわけで、吸い込まれるようにClarksに入った私、以下は早かった。
 


入るだけー

見るだけー

ためしに履くだけー

別のもちょっと見るだけー

ためしにちょっと履くだけー

2足持ってレジに行くだけー

 


レジに行ったはいいが、誰もいない。ちょっと待っていると、「マネージャー」なる名札をつけた私より若い兄ちゃんがやってきてレジ操作をしてくれる。明るい感じで好印象の兄ちゃん。
 


ことClarksではレジの周りに靴用のクリームとかを並べといてそれをレジの際に積極的に売ろうとしている。と言っても、
 


店員:「ご一緒に、靴用のクリームはいかがですか?」
客:「いらん」

 


で終わる会話なんですけどね。で、この日も
 


店員:「ご一緒に、靴用のクリームはいかがですか?」
 


キタキタキタキタ。お約束の質問。
 


私:「いらん」
 


…で、この日は終わらなかった。
 


店員:「この靴クリーム5ユーロ(650円)なんですけどね、こちらの靴5ユーロお勉強しますんで買ってくれませんか?」
 


なんじゃそりゃ?
 


よーするに、支払い総額は靴2足分で、靴クリームも持って行って欲しいとのこと。
 


ふと思い出した。昔、自分が店員だったころ、同じことをした覚えがある。某ターミナル駅前の家電量販店本店カメラコーナー。ここでコンパクトカメラ(デジタルじゃないあたりに時代を感じ、かつ、バラすことへ時効を感じますが)を売るときに、ある月「販売推進商品」として、小型の三脚を売るようになりました。800円くらいで、レジで「ご一緒にポテトはいかがですか」的にこのおそらく利益率が高いと思われる三脚を売りつけちゃおうという発想。
 


ところが、そのお達しを誰も気にしてなかった。中学校あたりであった生徒会が勝手に「今週の目標。時間厳守」みたいに決めるんだけど、誰も覚えちゃいない状況に似ていたかも。
 


そして、月末が来まして、店のマネージャーが気がついちゃったんですよ。(私の勤める)本店だけ三脚が売れてないって。そりゃそうだ。ほかの店は販売推進商品としてばんばん売ってたのに、本店だけそんなことすっかり忘れてたんだから。ほかの店よりもはるかに売上高のある本店の成績が最悪なのはまずいと月末に「なんとしても売れー」という号令がかかりまして。
 


そこからがすごかった。そう、Clarksと同じこと始めたんですよ。カメラの本体価格を800円下げて、三脚を売るという方法。それでも断るお客さんがいたりとか、「いや、三脚はいらんからフィルムくれ」とかいうお客さんまで現れたので、しまいにゃ、「三脚サービスでつけときますね」とお客さんの意向も聞かずに勝手にカメラ本体を値引きして、紙袋の中に三脚を突っ込む始末。そうして本店のメンツは保たれたのでしたとさ。