【なぜか上海7】まさかの犯罪被害に遭う

作者よりお知らせ。


今日の日記、もうなんというか、自分がいかにアホタレであるかを世間に晒すことになり、非常に情けないです。とはいえ、自分がいかにアホタレであるかを書くことで、ほかの人が私と同じレベルのアホタレにならないことを願って書きます。


午後7時過ぎに退社。タクシーで帰っても会社が出すのに、どけちな私は地下鉄でホテルへ。で、夕飯もまだだったので、ちょっと人民広場まで出かけてみる。


この写真を撮っていると、突然現地人に日本語で話しかけられる。記念すべき第一村人の最初の言葉は


男:「性感マッサージ?」


…脱力。


いらんわ。んなもん。


それからものの1分も経たないうちに


別の男:「性感マッサージ?」


ふざけんな。お前ら。俺がそんなにギラギラいかがわしい行為を求めているように見えるのかよ。


で、こいつら、しつこいの。「いらない」って言ってるのに「かわいい子いっぱい」とか「見るのはただ」とかいつまでも日本語で食い下がってくるの。だからいらんというのに


そしたら、今度は女が


女:「性感マッサージ」


…殴るよ。ホントに。


お次は…


女:”Do you speak English?”


…今度は何が目的だよ。性感マッサージならいらんぞ。


女:「(聴取不能)がどこか知ってますか」
私:「いや、聞く人を間違ってるよ」
女:「あなた、中国人じゃないの?」
私:「日本人ですっ」


そこから雑談が始まる。女性二人は台湾からの観光客らしい。なんか知らんけど大通りを歩きながらいろんな話をする。最初はうざいなあと思ってたんだけど、今から思うとなぜかわからない、いつの間にかフツーに話し始めたの。


あ、そのほうが話がわかりやすいので先に結論書いておきます。この二人、詐欺師です。私、やられました(がっはっはっ)。今にして思えば3人アホが話しかけてきたんだから、4人目もアホに決まってるじゃないですか。だってさ、今にして思えば、中国人が英語で道を聞いてくるわけないじゃないですか。でもね、時差ぼけか天然ボケか定かではありませんが、そんな簡単なことも気がつかないときは気がつかないもんなんですよ。「台湾だからこっちの中国語がわからない」とかいうわけのわからん言葉を疑わなかった。はいはいはい、どーせ私はアホタレです。


ところがねえ、ホントに手が込んでいるというかなんと言うか、この二人、ホントに時間をかけた。2時間近く散歩してたの。外をてくてくと。そのうちにね、じゃあ、お茶でも飲もうかとなったの。ついていきました。はい、私はアホタレです。これ読んでる人はもうお気づきですよね。はーい、いらっしゃいませ。ボッタクリバーでーす。


メニューは確認したの。ビールがね7-800円とかでやや高めくらいだった。だけど、その程度なら別に疑うこともない。


女の子:「なんか食べた?」
私:「いあ、まだ」
女の子:「じゃあ、バーベキューセットも頼むね」
私:「お好みでー」


で、女の子のうちの一人が、中国語で注文する。後で思えば、台湾の中国語が通じないから私に英語で話しかけてきたのに、なんで中国語で注文してるんだと気がつくべきところなんだろうけど…いや、何度も書くけど、その場では気がつかなかった。


そのあともねえ、いろんな話したのよ。正直楽しかった。途中でさ、2杯目のワインを注文に来たウェイトレスがこの紙にサインするようにって言うの。そこにはワイン1杯2000円と書いてあった。ん?と思ったけど、はい、着いたばっかりでぱっと通貨の換算ができなかったんです。これかいてて思いますが、もうアホです。救いようのないアホです。


でさあ、この女の子二人も一人がもう一人に飲み過ぎないようにするとかいろいろ芸が細かかった。


そして、お支払い。はい来ました。日本円にして2万円ちょいのお会計書。はぁとか思ったけど、もういいや、めんどいと払う。


で、また、散歩の開始。2次会はカラオケだとか言うのだが、なんか、アホみたいに高かったなあと思い、女の子に言ったの。


私:「2次会はそっちで出してね」


当たり前です。それから、あーだこーだ10分くらい話したろうか。もうめんどくさくなったので、「んじゃ帰るわ」と言ってホテルに戻る。


でね、翌日ふっと気がついたの。あれ、これって、店と女の子がグルになった典型的な詐欺じゃないのかって。


はい、気がつくのがあまりに遅いです。だけどねえ、ホントに気がつかなかった。何せさ、店にたどり着くまでに2時間とかかかってるのよ。あまりに手が込んでいる。しかもさ、会話そのものもそんなにおかしな感じもなかったし。ぶっちゃけ、日本で女の子のいる飲み屋さんで女の子二人と2時間飲んだらもっと金取られそうだしね。


もしかすると、だけど、私、運がよかったかもしれない。なんか変な下心もって二次会とやらに行ってたら、もっととんでもない金額の被害に遭ってたかもしれないし、あと、支払いの段階で揉めるようなことがあったら、面倒なこと(わかりやすい例としては怖いお兄さんが出てきて財布ごと持っていかれるとか)になったかもしれない。負け惜しみといわれれば返す言葉もないですが、二次被害は完全に防げてよかった。


はい。詐欺に遭った人が必ず言うことをここに書いておきます。


自分だけは被害に遭うとは思わなかった。


あとね、むかーし日記のどこかに書いた記憶があるんだけど「海外で”Do you speak English”と聞いてくるやつにろくなのはいない」というのも改めて感じました。まー、調子こいてた。この一言に尽きますね。


はい。どーせ私は莫迦です。でも、いい人生経験になりました。これ以上の被害に遭わないように努力します。


追記:これ、実は、車が盗まれた前に書いたのよね。結局「これ以上の被害に遭わないように努力」なんて口先だけだったようです。


詐欺にあうとか、車が盗まれるとか、基本、犯罪を犯すやつが悪いんです。当たり前の話。だけどさあ、残念ながらやられる側にも脇が甘いとかとかく付け入られる隙があったのだと思います。今回こそ反省してます…たぶん。