べたほめルフトハンザ…ではなくちゃんとオチはある

どーでもいい話です…という前振りで始まる話はどーでもいい話だとこの日記の読者さんならお気づきだと思います。はい、今日もどーでもいい話。140字でまとめられなかったネタです。


ここ1週間、どーもルフトハンザさんにとってはご受難の1週間だったみたいです。なんでもフランクフルト空港の管制塔が引っ越したらしい。そのあおりで、フランクフルト空港はいつもどおりの離発着回数を維持できず、多くのフライトが遅れたり、下手をすると運休になったらしい。


これってさあ、日本の航空管制を考える上で示唆に富んでるのよ。たとえば羽田空港。本気になれば(ヨーロッパ並みに運行間隔を詰めたら)いまより30-40%の運行が可能になるらしい。なのに、それをせずに余裕がある運行をしているおかげで、こーゆー時にも定時運航が確保される。日本の航空会社の定時運行率がずば抜けているのはこの辺に秘密がある気がする。まあ、どっちがいいかはなかなか一概には決められないところだけど。


たとえば、今日のHannover=Frankfurt線。運行率50%。ひどいね。定時運行率(15分以内の遅れは定時運行とカウント)にいたっては17%。ふざけんなという数字です。


幸いにして、私のヒコーキは運行された。ただし、折り返しとなるヒコーキのFrankfurt発は1時間遅れ。こりゃ遅れそうだわ。と思ったらなんか知らんが、ルフトハンザが本気を出した。このヒコーキ、Hannoverに6時ちょうどに着陸。この時点で50分遅れ。なんとか10分取り返した。


ここからがすごかった。着陸するなり折り返しの搭乗案内。おいおい、あんたんとこ、いつからRyanairになった?そのままの勢いで搭乗開始(定時は6時10分)。6時20分には搭乗完了。お客が全員着陸するまもなくプッシュバック開始。もう間違いない。機長は定時運行に命をかけていたに違いない。プッシュバックされながら、「おらおらおらー」と操縦室で叫んでいたに違いない(いや、それはいくらなんでも)。


タクシーで大急ぎのエマージェンシーデモ(非常用設備の案内)。ドイツの国内線のエマージェンシーデモは至って単純。できる限り忠実に日本語に訳すと…


「ただいまより当機の非常用設備についてご案内します。シートベルトはただいま客室乗務員が示しているようにお締めください。外すときはご覧のようにします。その他の非常用設備につきましては、座席に備え付けの安全のしおりをご覧ください。特に非常口についてのご留意をお願いします」


以上です。


さて。問題です。このエマージェンシーデモ、通常のそれと比べて何が欠けてるでしょう。正解は、(1)酸素マスクのデモ(2)救命胴衣のデモ。どーゆーことかというと、まず、この路線は距離があまりに近いので、通常の巡航高度まで上昇することができない。そして、考えてみると、ドイツ国内線は海上の運行はなく、すべて陸上の運行なので、救命胴衣の説明の必要がない。どーでもいいけど、島国日本の感覚からすると、目からウロコでしょ。


かくして、大急ぎのエマージェンシーデモがタクシーで行われ、エマージェンシーデモ終了30秒後にはすでにヒコーキは滑走路に。そして、そのまま離陸!この時点で遅れは20分まで縮小。そして、そのまま着陸。定時より15分遅れ。そう、1時間遅れから底意地を見せて定時運行まで回復したのです。いや、ホントにどーでもいい話なんだけど、なんか感動しちゃったのでネタにした次第。つまんねーと思った人、ごめんよー。


たださあ、ルフトハンザさん、接続のダブリン行きが40分遅れたら何の意味もないじゃん。