【嫁つき日本帰省2017-05】足尾へ路線バス乗り継ぎの旅


こうしてゆ宿美や川さんにご無理を言って朝8時25分発のバスで日光市内方面に戻る私たち。今日の予定は長野県の友人宅に移動。まあ、ぶっちゃけそれだけの話なのだが、今回と次回の2回分の文量になってしまった。

 

さて、この奥日光湯元温泉から、友人宅に最寄りの佐久平駅まで最速かつ、一番わかりやすい方法は宇都宮まで出て、東北そして北陸新幹線を乗り継いでとなる…つまり、大宮まで戻ることになるのです。

 

大宮まで戻るってことは、もうほぼ東京に戻ると同義でしょ。せっかく日光まで来たのにV字状に大宮に戻るというのはどうもいただけない。新幹線ってのも快適だけど、ただひらすらに早く移動するためだけの乗り物…という感じで味気ない。うーん…と悩んだ挙句に最短距離での移動をしてみた。発想は悪くなかったと思うが、時間は新幹線乗り継ぎルート4時間に対し8時間以上…つまり倍かかった。まあ、ジャパンレールパス利用なら多分この新幹線ルートを利用したと思う。

 

友人宅の最寄り駅は佐久平駅。ここにたどり着くには、信越本線が新幹線のお陰で分断されてしまったので、酔狂に八王子、甲府、小淵沢と大回りをしない限りは高崎から北陸新幹線を利用することになる。いや待て、結局北陸新幹線を利用するならおとなしく上記の新幹線乗り継ぎをした方がいい、それは嫌だ…と考えた末に、友人の迷惑を顧みず、2016年のはじめにツアーバスが大きな事故を起こした碓氷峠(正確には入山峠)を超えて、峠の釜めしで有名な横川駅まで迎えに来てもらうことにする。

 

…ところが、しばらくして気がついた。横川駅じゃなくて、上信電鉄線の下仁田駅でもいいじゃないかと。なんとなく面白そうなのでこっちに目的地変更。こうして、バス、わたらせ渓谷鐵道、両毛線、さらには上信電鉄線を乗り継ぐというどことなく物好きな匂いのする計画を立てる。

 

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美や川さんのご厚意で時間に余裕を持って出かけることのできた私たちは、宿の目と鼻の先にあるバス停ではなく、一つ手前の湯元温泉のバスターミナルへ歩いていくことに。

 

なぜかクリスマスを感じるバスですね。

なぜかクリスマスを感じるバスですね。

 

バスはすでに待機中。…ん?運転手さんがいない。休憩中かな。

 

最初のバスでは日光駅まで戻らずに、だいぶ手前の「清滝」というバス停で別のバスに乗り換え(ターミナルまで戻らない、ローカル路線バス乗り継ぎの旅でもおなじみの手法)。この接続が25分ほどしかない。通常ならまったく問題なさそうだが、昨日平日にも拘らずあれだけバスのダイヤが乱れていたのでちょっと気になる。まあ、すでに折り返しのバスが到着しているというのはいい兆候。

 

…なのだが、8時25分の出発時刻を過ぎても運転手さんが現れない。数分遅れでようやく休憩所らしきところから運転手さん登場。せっかくターミナルのバス停から乗るのだからと、私は一番前の席に陣取る(アホです)。

 

そもそもバスに乗る予定だった宿の前のバス停は数分遅れで通過。ああ、良かったわ。もしここで待ってたら来ないバスにイライラしてたわ(少なくとも、ターミナルではそこに「バスがいる」という安心感があった)。

 

運転手さんももう慣れたものらしく、のんびり走っているのにその数分の遅れはいつの間にか取り戻されていた。そう。定刻通りに出たらむしろ時間調整をすることになるので意図的にのんびり出発したらしい。

 

途中の光徳温泉などでお客さんを拾いつつ、バスはのんびりと中禅寺湖へ。そこからいろは坂の下りが始まる。

 

撮る人のセンスがアレなのでアレですが、ここ、落ちたら確実に死ねます…というカーブばかり。

撮る人のセンスがアレなのでアレですが、ここ、落ちたら確実に死ねます…というカーブばかり。

 

…これは一部の人には恐怖だわ。エアブレーキやハンドルを目一杯使ってつづら折れの坂を降りてゆくのは職人技…としか言いようがない。

 

バスはいろは坂を下り、清滝というバス停にほぼ定刻通りに到着。

 

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…何もないバス停ですな。

 

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ここでの乗り換えにはちょっと自信がなかったので、事前に日光市観光協会にメールで問い合わせてみた。そしたら、こんなくだらない質問だったにも拘らず、わざわざラインマーカーで印をつけたバス時刻表から日光市の観光情報までが詰まった封筒を送ってくださった。こんなとこ読まれているとは思わないけど、日光市観光協会のご担当者様。その節はお世話になりました。おかげでこうして楽しく日光を旅できました。

 

清滝からは光と尾の間にあるまんまの名前の日足トンネルを抜けて足尾方面へ。このバスの本数が少ないので、どうしても朝の8時半に出発したかったのだ。

 

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日光市営のマイクロバスは数分遅れで到着。このバスで峠を超え、わたらせ渓谷鐵道の終着駅、間藤駅に到着。こうして峠を超えて足尾川に来たのだが、あなおそろしや平成の大合併。これだけ移動しても未だににっこうしない。昨日からずーっと日光市内だけをウロウロしている。

 

ここからはトロッコ列車のわっしー2号に乗ってわたらせ渓谷鐵道を全線制覇しようという魂胆なのだが、トロッコの発車まで1時間以上ある。さて、何をしよう。

 

 

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ご存知の通り、このあたりで有名なのは足尾鉱山なのだが、ここの見学は1時間では無理。列車の時刻をずらしてでも寄ってみたいという思いはあったのだが、嫁に「興味がない」と言われ却下される。古河掛水倶楽部なるものがあるらしいのだが、平日は予約制らしく、「列車が来るまでの時間つぶしに見学させてください」とは流石に言いづらく諦める。

 

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線路は続くよ…廃線跡にも。

 

その他の選択肢としては、この間藤駅から延びている渡良瀬線の廃線跡をたどる…というのがあるのだが、こちらも嫁が興味なし。

 

 

無駄な抵抗と知りつつ駅前に喫茶店の一つでもないかと思うが、見ての通り、ある訳がない。結局駅前の自販機で売っていたホットのジョージア缶コーヒーを飲む。実にどーでもいいことながら、嫁のホット缶コーヒー初体験。…言われてみるとそんなもんドイツを含めたヨーロッパで見たことないなぁ。

 

缶コーヒーを片手に待合室を覗くと、作家の宮脇俊三氏に関する展示が。なんでも、氏が国鉄の2万キロを乗りつぶした時に、この間藤駅が最後まで残された駅(つまりはゴールの駅)になったらしいのだ。それを誇らしく掲示してあるのはいいが、その紀行文たるや、あまり間藤駅のことをよく書いていないぞ。

 

ふっと思ったんだけど、今日本でこのJRの乗りつぶしをしようと思ったら当時より楽なのかしら。宮脇俊三氏が旅した時は国鉄足尾線だったこの鉄路は今ではわたらせ渓谷鐵道になっている。日本全国にそんな第三セクター方式になった鉄道はけっこうありそうだし、廃止された鉄路も多そうだから、当時より楽に乗りつぶしができそうな気がする。…冗談にもやろうとは思わないけど。

 

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そのエッセイを読み終えてもまだ時間は余りまくり。ついにはトイレまで確認。「なに、トイレットペーパーの持ち去りがあったのか。実にけしからん」…ってどんだけ暇なんだよ。俺。

 

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わっしー号の前に通常の列車がやってきた。なんかものすごい違和感を感じる超ローーーーーーーーーングシート。通勤・通学の時間帯にどれだけ混むのか知らないけど、どうもこの地方のロングシートって気に入らないなあ。

 

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満を持して(そりゃそうだ。やることのない無人駅で1時間も待ったんだから)やってきたわっしー2号。正直失望した。何がって、見かけさっきの普通列車と同じ。特にトロッコだからという特徴がない。それもそのはず11月からの冬季期間は窓にガラスを嵌めて運行…とのこと。まあ寒いから妥当といえば妥当なのだが、残念といえば残念。

 

わっしー号は30分も前に入線してきたのだが、車内の準備があるのか発車間際まで乗車できなかった。発車数分前になり乗車。「電話で予約をしていたのですが」…と言うと、車内乗務員さんが車内補充券を発行してくれた。

 

懐かしいなぁ。90年代に日本に住んでた頃、都内でもこの車内補充券を発行してくれていたよなぁ。少なくとも京王線で発行してもらった覚えはあるぞ

懐かしいなぁ。90年代に日本に住んでた頃、都内でもこの車内補充券を発行してくれていたよなぁ。少なくとも京王線で発行してもらった覚えがある。

 

テーブルの1/3くらいは「団体予約席」と書いた紙が置かれている。車内補充券を買っているうちにほかのお客さんがさっさと乗ってしまったのだが、なんとかテーブルを一つ確保。私たちは大きなリュックを一つづつ持っており、なぜかこの列車には網棚という便利なものがない。リュックを横において向かい合わせに座るともう満席。いや、ここに四人座るのは無理があるぞ。

 

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発車直前のアナウンス。

 

「本日は満席です。途中駅からお乗りのお客様もいらっしゃいます。相席にご協力お願いします」

 

まじかよ。(続く)