【なぜか上海2017(5)】深夜便で上海浦東空港から羽田経由大分行き

月曜日の夜10時。私は花園飯店をチェックアウトして浦東空港へ。こんな変な時間にチェックアウトしたのはANAの日付変わって火曜日の午前1時45分発の羽田行きの深夜便に乗るため。

 

ホテルでのタクシー乗り場で一悶着起きた。私の前に二人組の若い中国人女性がいたのだが、でかいスーツケースを引きずる私を目ざとく見つけるやいなや、

 

(中国語なので推定)タクシー運転手:「ワシはあちらのお客さんを乗せるんじゃぁ」

 

どう見ても、私の前にいた若い女性にとって面白い状況ではない。しかも、このホテルの公式パートナーの大衆タクシーではなく、藍色同盟とかいう別の会社のタクシーなの。胡散臭さ満載。よーするに、ホテルにお客を下ろす→ちょうど大衆タクシーの待機がいなかったので、そのまま待っていた中国人女性二人が乗ろうとする→タクシー運転手が目ざとく私を見つけた…という流れらしい。

 

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資料映像。

 

上海のタクシーは会社別に車体の色が異なる。私の経験からすると、乗ってはいけないタクシーの代表格はえんじ色のタクシー。聞いたところでは中小のタクシー会社の連合軍らしい(つまり、質の悪いのが混ざってる)。前回の出張で10倍の運賃をふっかけてきたのもこいつらだし、今回の出張中に会社からホテルまで流しのタクシーに乗ろうとしたら4倍の運賃をふっかけてきたのもえんじ色のタクシー。わかっててなんでボッタクリのえんじ色を避けなかったかというと…暗い通りで色が見えなかったのよね。

 

ドアボーイに助けを求めると…

 

ドアボーイ:「ああ、大丈夫ですよ」(にっこり)

 

誠に申し訳ないが、過去の数々の経験から街中の中国人を信用できなくなっている私は、ドアボーイ経由で運転手に浦東空港までいくらか聞いてみる。180人民元(ざっと3000円)だと。うん。適正価格。わかった。万が一ぼられたらこのドアボーイに対して苦情の手紙を書こうと決意。

 

結果。ぼられることはなかった。空港のターミナルに着いた時、メーターは細工されることなく177人民元を表示していた。この正直さに敬意を表して200人民元を払ったが…よく考えたらホテルでの騒動を考えるとチップなど渡すべきじゃなかったかな。謝謝と何度も言われていたけどね。

 

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日本でもこの光景は見たことないような…。

 

空港には早く着きすぎた。まだチェックインカウンターすら開いていない状態。しばらく待っていると、チェックインカウンターの担当者がやってきて、一斉に並んでお辞儀。…うわぁ、これは日本のサービスだわ。

 

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深夜で空港が混雑していなこともあり、いつも小一時間かかる保安検査・出国審査を15分ほどの所要時間で終える。そのままラウンジへ。ここで手間取ることを予想していて早く空港に到着していたので、思いっきり時間が余ってしまった。店などが軒並み閉まって時間の潰しようがなさそうな深夜の空港でラウンジに行けたことは実にありがたく、数千円を節約するためにジェットスターに乗らなかったことは正解だったと思う。

 

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ラウンジの中国産ワイン。ごめん。もしかすると高級品だったのかもしれないけど私の口には合わなかった。舌の肥えていない私にすら合わないってことは…。

 

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空港内の売店などは完全に閉まってました。つまり、ラウンジのみが唯一の避難場所だったわけで…。開いててもどうせ…いやいや、余計なことは書くまい。

 

なんだかんだで搭乗時刻になったので搭乗口へ。ANAの787の機内で葉加瀬太郎のANAに乗っている人にはおなじみの例の音楽を聞いた瞬間に「ああ、日本に帰ってきた」と安心する。いい曲だと思うので動画付きで貼ってみる。かっこいい動画なのに、最初にイタタなスペルミスをしているのが悔やまれる…。

 

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非常口席。足元はたしかに広いが、なんだこの座席幅はっ。狭すぎる…。

 

深夜便だからか、定刻前にドアクローズ。そのまま離陸。私にとって浦東空港初となる定時出発。…いや、定時より早かった。毎回1時間とか平気で遅れていたのでびっくり。この遅れも考えてジェットスターを使わなかったのに。

 

搭乗後、非常口座席のレクチャー(非常の際は援助をお願いしますというあれ)を受けた後しばらくの記憶がない。離陸した覚えがない。ごめん。離陸時に万一の事態が起きてたら私はなんの役にも立ってなかったわ。

 

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日本時間で言えば朝の4時にこんなしっかりとした食事を提供するANA…とか文句言うならワイン飲むなよ…と自分で突っ込んでおきます。

 

さあ、30分くらい寝たのだろうか、深夜便にも拘らず、ANAはフルサービスの食事を提供する。ほとんどの人が寝ていたのだが、食事の時間になると、のそのそと起きてきて食べ始める。…うーむ、現状を見る限り食事のサービスは深夜便でも必要みたいだ。なんだかんだで私も食べた。だってSASがっすのスカンジナビア航空のご飯に比べたらはるかに美味し…いやだから、そーゆー余計なことを書くのはやめよう。

 

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定時よりも相当早く羽田空港に到着。予定通りとはいえ…ほぼ徹夜しちゃったよ。

 

まずは荷物の引き取り。通関。荷物はきっちり最初に出てきたのであっという間に通関を済ませ、そのまま国内線乗継カウンターへ。そこで、ダメ元で一便早いヒコーキへの振替をお願いするとあっさり認められる。よっしゃーと荷物を再び預けて身軽になりそのままモノレール駅へ。

 

フツーの人はここで国内線乗継カウンターの奥にある国内線乗継客専用の保安検査場から航空会社が出すバスに乗り国内線の搭乗口に近い(制限区域内の)バス停へ行く。なんだけど、時間があるのでモノレールに乗ってみようと。乗り継ぎ客はインフォメーションセンターへ行くと無料のモノレール(または京急)の乗車券がもらえます。

 

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もちろん自動改札は通れません。

 

モノレールに乗り、国内線ターミナルに到着。ここで、国際線ターミナルのローソンで買う予定だった訪日外国人向けSIMカードを買い忘れていたことを思い出す。うん。まだ時間はある。国際線ターミナルに戻ろう。

 

今度はターミナル間循環バスで国際線ターミナルへ。ローソンがすぐに見つからずにちょっと時間を無駄にしたものの、ようやく見つかったローソン。店員さんにカードを聞いてみると、そこにあるのから選べと。カードを選んで持っていくと、少なくとも3回「返品交換はできません」としつこく言われる。過去にトラブルがあったのだろうがあまりのしつこさにイラつく。

 

ようやくSIMカードを購入。まだ出発時刻まで40分あると、今度はそもそも使うべきだった、ANAが運行する制限区域内のターミナル移動バスへ。バス停の手前にある保安検査はガラガラであっという間に通過。バスは15分間隔で運行とやらで10分ほど待たされる。で、バスの国内線ターミナルまでの所要時間は20分?なんでそんなにかかるんだよ。20分かかったら出発時刻の10分前で乗り遅れる可能性があるじゃねえか。

 

あー、そっか。15-20分ってかなり余裕を持った数字なんだな。実際には10分とかで着くに違いない。

 

…などと考えた私はとっても日本の感覚が麻痺していた。バス到着。運転手さんがのそのそと降りてきて、ロビーのドアを開けてくれ、バスに乗る。バスは出発したが、まあ、自転車と同じくらいの速度で運転開始。一時停止にはしっかり止まり左右確認。滑走路下のトンネル内も自転車の速度でゆっくり運行。

 

ようやく国内線側のターミナルに着いたと思ったら、私の乗るヒコーキの真横を突っ切って、まずはターミナル反対側のバス停に行くと。ようやくバス停に着くと、まずやることは輪止めの装着。世界あちこちの空港のバスに乗ったけど、輪止め使うの見たの初めてだぞ。そんなこんなで、直線距離で2キロもない道のりに本当に20分もかかる。

 

バスを降りたら出発時刻の10分前。これはしでかしたかな…と思いつつ走り始めると、ちょうど中間の距離のところで「大分行きのお客様-」と言いながら走ってきたち地上職員さんとすれ違う。「ごめんなさーい」と言いながら走りましたとさ。ちなみに私が最後じゃなかったし、定刻前にドアは閉まったので、私は定時運行の妨げになっていないと思う。でも、ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませぬ。

 

見たところ2-30%くらいの搭乗率のヒコーキはガラガラで快適。居眠りしているうちに本来の結果予定より2時間早く大分に到着する。うん。乗らなくてよかったジェットスター。ジェットスターの名誉のために書かせてもらうと、この日はジェットスターも定時運行でした。