ねこ様を獣医にお連れする

猫さまのその後です。

 

うちにお連れした数日後、予防接種のために獣医へ。…と書くのは簡単だけど、おさわりNGの猫さまたちを一体どーやって獣医まで連れて行こう。
私の嫁はアホではなかった。仕事をしていた私のところにやってきて…

 

「猫はケージの中に入れたわよ」

 

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どうしたかと言えば、結果から言えばあまりに単純。夕飯をケージの中に用意したら二匹とも喜々としてケージに入っていたらしい。

 

【今日の教訓】うちの猫の脳みそはゴキブリ並みだった。

 

かくして、近所の獣医へ。キキはひたすらに怯え、ミントは獣医に無駄に「シャー」と敵意を剥き出しにするが、獣医に手袋越しに掴まれ撃沈。一体、この半野良たちをどーするのかと思ったが、さすがは獣医さん、表情一つ変えずに猫を掴み、首筋に注射を打つ。注射を打たれた猫も何が起こったかわかっていない様子。プロの技だわ。

 

最初の夜は夜泣きしたキキも二日目からは平気(私が単に熟睡していた可能性も否定できないけど)。

 

猫さまをうちにお迎えして2週間後、「幼稚園」(部屋の中の間仕切り)を取り払うことに。

 

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幼稚園、またはベルリンの壁撤去前…

 

撤去後…。

撤去後…。

 

猫さまは未だにおさわりNG。これはどげんかせんといかん…と、私は一計を案じる。獣医さんからの助言。

 

「何か、スナックを手からあげると良いと思いますよ。手から受け取るときに頬をちょろっとなでてあげれば『ああ、撫でられるっていい』って気がつくかもしれません。」

 

ふむ。考え方はあながち間違っていない気がする。ただ、子猫用のスナックって何よ?

 

「鶏胸肉を茹でてあげれば喜ぶと思いますよ」

 

なるほどっ。さすが獣医さん。やってみよう。早速スーパーに行き鶏胸肉を買い、圧力鍋で茹でる私。

 

で、茹で上がった鶏胸肉を手で割いて、冷めた頃に猫さまにお持ちしました。指で摘んで猫さまのお越しを待つ。

 

猫さま二匹、興味はありそうなものの、私の指から肉を持っていく…ということができないらしい。数分じっと待ってみるが結果は同じ。これはこれは。

 

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私は一計を案じる。指で肉を持つのではなく、手のひらに肉を数切れ乗せてみた。すると、キキがおずおずとやってきて私の手のひらから鶏肉を奪うと逃げていった。それを見て学んだミントも同じように鶏肉を奪っていった。
そんなことを繰り返すこと数日、ようやく猫さまも慣れてきたらしく、警戒感も薄くなり、割と平気で私の手のひらから鶏肉を食べるようになった。そう、鶏肉を手のひらからくわえて持っていってちょっと離れた場所から食べるのではなく、手のひらの上から直接食べるようになった次第。これは進歩だわ。

 

(続く)