【2017年イタリア旅行6】チロル村(1)チロル城など

翌朝6日。6時に起きて朝食。7時半、出発。ここからチロル村までは約350キロ。所要5時間。時速70キロ。このうちのドイツ部分130キロ、つまり全体の4割は高速道路。にも拘らずイタリアに入ってからの国道がえらくのんびりだった(日本のいつまでも中途半端な住宅地が続くような郊外の道路を思い浮かべていただければわかりやすいかも)のでやたらと時間がかかった。

 

そらまめ号(現行の日産ノート。ただし、あのE-POWERは日本のみの設定なのでフツーのガソリンタイプです)のメーカー純正ナビがしでかしてくれた。もうホテルまで数キロ…というところで別ルートを指定。面白がってついていったらとんでもない道に連行される。ここまでの内容は、車載動画編の1から5でご覧いただけます。

 

最初にちょろっと書いたとおり、ヴェネチアのホテルは高い!ここに7泊もしたら破産する!と思っていたので、チロル村に来たことは正解。しかも、ヴェネチアでクソ高いホテルと同予算で四つ星Sクラスホテルに泊まれると予約した結果がここ。

 

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到着するなり係の人が…

 

「ようこそいらっしゃいました。お疲れでしょう。さあさあテラスへどうぞ。今プロセッコをお持ちします」

 

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この日はこれ以上車を運転する予定はなかったのでおいしくプロセッコをいただく。

 

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下を見ると、おお、プールまである。

 

…何自慢してんだ、嫌なやつだな…とお怒りの向き、わかります。でもご安心ください。ちゃんとヴェネチアで「オチ」はつきますから。いや、早くも数行下でオチはつくかもしれない。
プロセッコを飲み終えた頃にやってきたのは受付にいた女性。

 

「ご準備ができましたらお部屋にご案内します。車を階下の車庫に回してください。そちらでお待ちしております」

 

5つ星ホテルならあるいはドアマンが車を車庫に回してくれたかもしれないけど、さすがにそこまでのサービスはなかった模様。

 

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言われたとおりに車庫に向かうと、まあ、中には高級車ばかり。なんか場違いなところに来た印象を受ける。

 

車を停めると、先程の女性が、あの名前なんていうか知らんけど、ホテルでスーツケースを運ぶためにある台車とともに待っていてくださった。

 

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「それではお部屋にご案内します。お部屋なんですが、ご希望なら『有償で』アップグレードいたします」

 

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と言って向かったのは駐車場と同じ階にある部屋。この階、見方によっては地下なんだけど、この村の建物として例外なく傾斜地に建っているので同じ階にある屋内プールからは屋外プールの向こうに山々の風景が広がる(さっきの写真と基本同じ)。で、案内されたその部屋は。

 

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…うーん、なんだろうこのコレジャナイ感。先ほどのプロセッコを頂いたテラス、プールを見ながらたどり着いたその部屋はあまりに普通すぎる。それよりも何よりも、部屋から見えるのが、雄大な山々の遠景ではなく、お隣のアパート。無理やりテラスに出て首を曲げればなんとか山は、努力の末に、見えなくも、ない。はい、もう見え見えですね、最初に良くない部屋を見せる→ボクたちの望んでいるのはこんな部屋じゃない→じゃあ「有償で」アップグレードしますね→ホテルはさらに儲かり(゚д゚)ウマー …というお話です。

 

天邪鬼な私、そんな見え透いた手口には乗らん!と思ったのだが、さすが私の嫁、偉い。一言
「ここでいいです」

 

はい。もうすでに予算オーバーの部屋です。これ以上の無駄遣いは許されません。どうせ部屋は寝るだけだと割り切ってこの部屋にする。まあ、資本主義とはかくなるものですわ。残念ながら。

 

さっき私の車、そらまめ号は日産ノートだと言いましたが、日産ノートの中でも一番高いTeknaというグレードなんです(日本とはグレードの設定が異なります)。この車を買うときにちょっと考えたんですよ。同じ予算でも車内装備などを削る、つまり安いグレードの車にすれば同じ予算でももう一段か二段いい車に乗れるなと。なんだけど、考えた末に安い小型車のノートの中で一番グレードの高いTeknaにしました。結果としてはいい選択だったと思ってます。
同様に、このチロル村でももしかするともうちょっと安いホテルにして、そのホテルの中で一番良い部屋を予約しても良かったかもしれない。あるいはそのほうが快適だったかな…と思うがまあ、次回のための参考程度にしかならない。
気を取り直して、参りましょう。観光へ。
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このチロル村って山の中腹にある村で、まっ平らな土地などどこを探してもありません。つまり、どっちの方向に歩いても坂道です。どことなく地元の別府を思い出させます(ただし、別府は海岸沿いに平らな土地があります)。ホテルから村の中心に向かうと上り坂。歩くこと10分。村の中心に到着。

 

 

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なんというのか、お土産屋などが並ぶ典型的な避暑地の観光地。その中で「パノラマテラス」なるものがあるカフェレストランへ。

 

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パノラマテラスからの眺め。うむ。言うだけのことはある。

 

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パノラマテラスで頂いたのはイタリアらしくカンパリオレンジ。…あ、この村、全然イタリアらしくない側面がある。というのも、この村イタリアにも拘らず聞こえてくるのはドイツ語ばかりなのだ。

 

 

にわかには信じづらいのはわかるけど、この村の住人の母国語はドイツ語。ホテルの受付も、このカンパリオレンジの注文も全てドイツ語にて行われた。これで合点がいった。ドイツ人の皆さまがこのチロル村をこよなく愛しているのは、外国にも拘らずドイツ語が問題なく通じるからだわ。

 

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カンパリオレンジでの充電を経て、向かったのはチロル村にあるお城。その名もチロル城。村の中心より徒歩15分にてお城に到着。道中に世にも珍しいものがあった。

 

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トンネル用信号。

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確かにトンネル用信号は何度も見たことあるよ。でも、あれって万が一の事故の際に車両の侵入を防止するための信号ですよね。だが、この信号の違いは交互通行、さらに「歩車分離式」なのだ。つまり、トンネル内は歩行者と車のすれ違いのできないほど狭いので、車が来ると半感応式で歩行者用の信号が赤になり、歩行者が通過し終わった頃を見計らって車用の信号が青になるわけ。よくできている。

 

城は遠くから見たほうがいい…という典型例。

城は遠くから見たほうがいい…という典型例。

 

チロル城に到着。入場料はホテル持ち。なんだか知らんが、ホテルがバウチャーをくれたので、そのバウチャーで入場できた。ちょっと得した気分。

 

こうやって見ると…ちょっと怖いな。

こうやって見ると…ちょっと怖いな。

 

お城内は広かった。中にはチャペルなどもあり、子供向けに「なりきり王様」衣装などもある。

 

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ちょっとこの衣装を着て撮影をしたのだが、嫁が実に白けることを言うのだ。

 

「この衣装、誰が着たかもわからないし、ばっちい」

 

…なんだろう、この活字にしたらいかにも日本人が言いそうなこと。私は別に日本人に似たドイツ人を探して結婚したわけでは決してない。…なんだけど、結果的にはそうなっている。とりあえず無視して王様になりきる。

 

途中に絵画が飾られている部屋があったんだけど、謎の絵画発見。

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…なんで100均で売ってそうな時計がついてるの?この時計が絵画をぶち壊している。まあ、それゆえ目に止まったんだけどね。

 

その後塔に登る。ただし、てっぺんまで登っても外には出られない。ちなみに中はボルツァーノ県立歴史文化博物館になっていたのだが、ほぼスルーしてしまう。

 

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いい景色…なんだけど、雨が降り始めてませんか。

 

このあと塔を降りて売店で時間をつぶすが雨は降り止む感じではない。諦めて11ユーロもする傘を購入。ああ、日本の100円ビニール傘がなつかしい。
傘を買い出発するやいなや止む雨。腹が立つがお天道様に文句を言っても詮無いこと。ホテルに戻る。

 

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ホテルに戻り、プールで水泳。そして、サウナへ。

 

サウナ。ヌードエリア。14歳以上のみアクセス可。

サウナ。ヌードエリア。14歳以上のみアクセス可。

 

怪しげな雰囲気を醸し出すドア。この向こうは14歳未満お断りの(なんだ、その中途半端な年齢制限は)サウナエリア。ああ、10年ほど前のハードコアサウナの再来か。

 

覚悟を決めて中に入ると、案の定といえば案の定、見えすぎちゃって困るわ的推定50代の全裸おばちゃんと鉢合わせる。全然うれしくない。むしろ見たくなかった。なお、そのダンナさんと思われるナマコブラブラとも出会ったが、こちらは記憶から完全抹消された模様。

 

言うまでもないことですが、後日、誰もいない時に撮影してます。ナマコの撮影の趣味はないです(汗

言うまでもないことですが、後日、誰もいない時に撮影してます。ナマコの撮影の趣味はないですから(汗

 

ガウン姿でご休憩もできます。

ガウン姿でご休憩もできます。

 

サウナそのものは実に快適。3つのサウナと屋外のジャグジーが揃っており文句なし。汗をかききったところで夕食。
今回の予約はhalf board…つまり朝食のみならず夕食付き。夕食へ。

 

夕食のテーブルはすでに決められていた。いちばん「お求めやすい」価格の部屋にした私たちのテーブルは、当然のようにパノラマテラスから一番遠いところだった。この席は、翌朝の朝食も夕食も、さらに翌々日の朝食まで同じ…そう、ずっと固定だった。し、資本主義経済なんて嫌いだっ。

 

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夕食は、こちら。

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西洋餃子(ひどい解説

西洋餃子(ひどい解説

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正直想定以上においしかった。4コースディナーまでついてこの値段なら十分アリだわ。
部屋に戻るとすでに暗いのでカーテンを閉める。…うん、いい眺めの部屋などまったく必要なかったわ。

バルコニーの向こうの眺め。斜めに見てようやく山が少し見えるくらい。

バルコニーの向こうの眺め。斜めに見てようやく山が少し見えるくらい。

翌日へ続く。車載動画ではなく、文章のほうね。