【2017年イタリア旅行1】Ulmへ【車載動画付】

嫁との会話。

「次のホリデーはヴェネチアに行きたい」

はぁ。

嫁の言いたいことをまとめると、本当は新婚旅行はヴェネチアに行きたかったと。だけど、私の両親がやってきたからドイツ国内に変更したと。

確かに。いまさら気がついたのだが、結婚式の後に両親連れて旅行に行くとかありえない気がする。正直当時は私の両親ほかが遠路はるばるヨーロッパまで来てくれるというのだから当然旅行に連れて行こう…と思ったのだが、よくよく考えれば結婚式の後は新婚旅行と洋の東西を問わず相場が決まっている気がする。…とすると、かなり悪いことをした…という考え方もできる。少なくとも日本的な常識では「ありえない」ことをした…ような気がする。へいへい。行きましょう。ヴェネチアへ。

いつもお世話になっている近所の旅行代理店さんへ相談。1週間ヴェネチアに行きたいと。さすがヴェネチアと呆れるべきか、ホテル代はアホのように高い。のみならず、ハノーヴァーからヒコーキの直行便がないから航空券も高い。ふむ。直行便に乗りたかったらブレーメン他の空港まで片道200キロとか走らないといけない。ここでこの手の話題にはめっぽう強いひでかすが言うのだ。

「車で行けばいいじゃん。アルプスの車載動画、撮れちゃうよ」

ふむ。一理ある。このことを伝えると、嫁がさらにちゃぶ台返しの発言をする。

「だったらチロル村にも行きたいわ」

どこですか。それは。

チロルと聞いてもチョコレートしか思いつかないアホな私が知ったかで解説しても話にならないので詳しいことはWikiでも見てください。それでも書いてもいいなら、チロルといえばオーストリアの地方を思い浮かべるのだが、嫁の言う「チロル村」はアルプスの南側、つまりイタリアにあるらしい。そこからヴェネチアまでおよそ300キロ、悪くないかもね。

こうして、片道1000キロ超のチロル村経由、ヴェネチア行きのホリデーが決定。まあ、簡単にまとめたけどこの結論に至るまでに結構な紆余曲折を経てまして、ヴェネチアで予約をしようとしていたホテルはすでに満室となり、他のホテルにすることになるなどした。まあ、この話はのちのち。

突然ですが、私の血液型はB型です。つまりですね、普段はまったくの役立たずですが、その気になると突然能力を発揮するんです(ただしめったにその気にならないから全体としてはただの役立たず)。で、今回車載動画云々ではっちゃけた。いろいろなルートを考えた。

正直一人なら全線下道…などもやりかねない。なんだけど、嫁がいる手前そんなアホなことはできない。至上命題は「最短の時間で最大に面白い道」。これが無理難題だった。だけどね、手はあった。

Google Map大先生にうちからチロル村までの経路を聞いてみた。すると、A6という高速道路をひたすら南下すれば最短距離でオーストリアに入れることが判明。問題はここから。この高速道路、ドイツとオーストリアの国境で途切れてしまう。なので、そこから一般道経由でオーストリアの高速道路に入り、アルプスを越えてそのままイタリアの高速道路へ。地図を見てもらえば分かる通り、高速道路を優先するあまりにえらく遠回りに見える。つまり、オーストリア国内を最短距離で結べば、時間の損失が限りなく少なく、かつ面白い道になるだろうと。

帰りもちょっと遊ばせてもらうことにした。同じ道を通るのは愚の骨頂だから違う道を通ることに。その中でとんでもないことに気がついた。

アルプスを抜ける有料の観光道路がある!

この通行料金はアホのように高い。だけど、ここは譲れない。通ろう。こうしてルートも決定。旅行代理店にホテル代の支払いも完了。あとは出発するのみ。

5月5日(金曜日)午後5時。出発。本当は半休を取りたかったのだが、すでに同僚数人が休んでおり、無理。仕事を無理やり切り上げて5時に出発。ひとたび近所のインターからアウトバーンA7に入ってしまえばもう一本道。この日の目的地はチロル村…ではなく自宅からざっと500キロ離れたUlm郊外のLangenauという街にあるホテル。高速のインターのすぐ脇にある「モーテル」いう言葉が死語でないならそちらのほうがわかりやすいかもしれない。そこに一泊して早朝からチロル村に向かおうというわけ。

途中、休憩は1回のみ、特に大きな渋滞などもなかったので500キロの距離を4時間半で駆け抜ける。平均時速で105キロとか。

2505a

件のモーテルは、「可もなく不可もなく」という形容がまさにぴったし。部屋はきれいだし、ベッドも寝心地良かったし文句のつけようがない。値段も安かったし。

鍵穴から覗いた図…ではもちろんなく、おもちゃの魚眼レンズをスマホにつけて見た図。

鍵穴から覗いた図…ではもちろんなく、おもちゃの魚眼レンズをスマホにつけて見た図。

というわけで、翌朝からは車載動画つき。