これ、欠陥商品だろ。Bodumのティーポット

スイスのとある街角で。セール中の台所用品屋さんを見つけまして、そこで、ティーポットを買いました。安かったのが最大の理由なんだけど、中の茶こしがプラスチックじゃなくて金属だったのね。

(写真はメーカーのサイトより拝借)


いささか不安ではあった。全面ガラスで、オシャレさと引き換えのその華奢な注ぎ口が。でもね、うちにあるもう嫁が何年使ってるかわからないティーポットは中の茶こしがプラスチックで、どんなにていねいにすすいでもどことなく薄汚れていて、そろそろ買い換えようと思っていたところだったので、まさに渡りに船状態でした。いくらセール品とはいえそれでもいいお値段のティーポット、迷った挙句にお買い上げ。

(こちらは古い方のティーポット)


容量が1リットルもあるので、滅多に使うこともなく、もっぱら自分用には鳥栖のアウトレットで買った(そして、酔狂にもドイツまで持って帰った)急須サイズのティーポットを愛用。ある日、気が向いたのでこの新しく買ったオシャレなポットを使ったのです。


そして、その翌日の早朝、洗ったのをまた食器棚に戻そうと、水切棚からこの華奢なティーポットを持ち上げようとしたら、お隣のビアマグに接触。はい、こつんと当てただけです。…が、もう読めてますね、注ぎ口が見事に割れてしまう。


さようなら。メーカ小売り希望価格€69.9(おおよそ8000円)のBodumのティーポット。もちろん、買ったのはセール価格ですが、それでもいいお値段でしたよ。


もう朝一番から落ち込む。せっかくスイスくんだりから持って帰ってきたティーポット。いきなり割るか?どこまでガサツなんだよ。俺。また嫁から怒られるな。あ、そうだ、見つかる前に熱帯雨林で買っちゃうか。数日ごまかせれば同じのを買えば気がつかないかもしれない。


発想が小学生並みですが、仕事が始まるまでの数分で慌てて調べてみた。売ってはいるけど、€55もするのよ…。しかも!今気がついたよ。この商品の唯一のリビューは星1つ。そこに書いてあることは…


(かなりホホホ意訳)
「とても素晴らしいですがすでに壊れました。驚くまでもなくその華奢な注ぎ口が最初に洗った時に壊れます」


…笑えません。まったく同じじゃないか。…これ、客観的に欠陥商品なんじゃねえのか?


ここで私、ピコーンと来たんです。もしかして、この中の茶こしの部分だけ再利用できるんじゃないだろうか。調べてみると…


茶こしの部分だけ、別売りしてるよ。しかも、これだけで€29.9もする。


いやー、何も考えずに割れたガラス部分と一緒に捨てなくてよかったわ。で、互換性のあるティーポットが…なに、€49.9もするのか…あれ、茶こしがプラスチックなら€29.9で売ってるんじゃん。…はい、手段のために目的を忘れるとはよく言ったもので、すでに、「バレないように入れ替える」という当初の目的は忘れ去り、中の茶こしを再利用するにはどうすればよいか…ということに目的がすり替わってます。


で、このティーポット、思い出した。うちの茶こしが汚くなったティーポットそのものじゃん。おい、嫁、どこにやった?


台所をくまなく探したのですが、古いティーポットは見つからず。でもね、嫁は私以上に物を捨てるということができない困った人なのだ。きっとどこかに隠してあるに違いないと思ったら…ありましたよ。リビングのカップボードの片隅に。


茶こし部分をつけてみると


…ぴったし(そりゃそうだ。同じ会社の商品なんだから)


嫁よ、愛しているぞ。お前のその何も捨てられないというその救いようのない貧乏性のおかげで、ポット一つを割ったことがほぼチャラに出来たぞ。