「くされ」の称号を使うのは一時見合わせます…Ryanair

Ryanair(ライアンエアー)が増収増益だそうです(ソースリンク切れの場合の魚拓はこちら)。


もうこのサイトで散々ネタにしてきたこの会社。実は、ここ数年でかなり様変わりしてきているんですよ。ぶっちゃけて言えば、RyanairがRyanairじゃなくなってきた。


今までのイメージで言えば、この会社は聞いたことのないイナカの空港に飛んで(東京で言えば茨城空港を「茨城(東京)空港」と主張する感じ)、確かに運賃は安いけど、わけのわからん追加料金や罰金で金をふんだくる…という感じでしたが、この数年で明らかにその方針を変えてます。


まず、わけのわからん地方空港をやめて、その都市の中心空港にも飛ぶようになった。数週間前にコペンハーゲンのカストラップ空港という国際線も飛ぶ空港に行ったのだが、ここにもRyanairが飛ぶようになっていた。運賃も、1セントとかいう明らかに異常な価格はやめて、目玉運賃は€19.99とかおとなしめになった。

(タイ国際航空と一緒のフレームに収まるRyanair。ちょっと前では考えられない光景)


そして、自由席もやめた。事前に有料で座席指定ができるようになった。さらには、ビジネス客に目をつけて、高めの運賃ながら、変更などを可能にしてビジネス客にも受け入れられるような努力をしている。…とどのつまりは、今までのいわゆるレガシーキャリアのビジネスモデルに近づいているわけ。で、この会社のプレスリリースを素直に信じる限りはそのおかげもあって増収増益だとか。


実際乗っていても違いを感じるのよ。最近のいちばんの違いは搭乗口。いつも持ち込みの手荷物が重いから罰金だ何だと揉めている人を絶対の確率で見かけていたのだが、最近は見なくなった。明らかに何らかの会社の方針変更があると思う。こうなるとこのページで10年ほどさんざん「くされRyanair」と表記し続けてきたのだが、これもやや態度を軟化させないといけないのかな…という気もする。


この会社のすごいところってのは間違いなく搭乗率。なんと前期の搭乗率は88%(さっきの資料による)。某日本の「絶好調」とされる桃色のLCCのかきいれ時とされるゴールデンウィークでの搭乗率が91%と聞けば、「通年」でこの数字って素朴にすごいと思う。


まあ、今後どうなるかはこのサイトで見守り続けたいと思います。

おまけ。つい最近、エアリンガスの興味深い記事も発見したんだった。こちらもついでに紹介