【新シリーズ】13歳のダブリン留学(序)

地元O分を離れてもう15年が経ちます。地元の中学、高校のときの同級生で未だに帰省するたびに会って仲良くやっているやつは残念ながらひとりしかいません…少なくとも地元在住のやつは。


ただし、その一人とは結構濃い付き合いをしてるのよ。O分に帰るたびにいっつもつるんでアホなことをしてる。考えてみると、こいつだけじゃないかな。高校のときよりもつきあいの濃度が濃くなったやつは。


こいつ、ずいぶん早くにコドモを作ってその子はすでに13歳。中学生。なんか知らんけど私のことを気に入ってくれていて、私も帰省するたびに彼に会うのが楽しみ。友人に万が一のことが会ったら養子にでもしてしまおうかとひそかに狙っている(マテ)。


去年帰省したときにも、彼と彼の親(つまり私の同級生ね)に「夏休みにでもアイルランドに留学においで」と言っておいた。すると、2週間ほど前、つまり2月の始めに…


友人:「息子を夏休みにアイルランドに留学させてもいい?」


と聞いてきた。おお、面白そうだ。いいねえ…と二つ返事で引き受ける。考えてみると、13歳のコドモを一人で留学させようという親もすごいが、他所様のコドモをガイコクで預かるという重大な責務を二つ返事で引き受ける私もすごい。よく言えば、私と友人の間にそれだけの信頼関係がある、悪く言えば、二人とも頭のねじが数本ぶっ飛んでいると思われる。おそらく真相は後者だろう。


気が向かないと何もしないけど、気が向くととことんのめりこむ血液型B型の私。計画を立て始める。ほんの数日ならうちに泊めてもいいけど、やっぱり留学となると最低でも3-4週間になるに違いない。だったらホストファミリーを見つけてあげんとコドモがかわいそうだなあ、あ、学校はひでかすの元職場に頼めば楽だな…などとどんどん勝手に計画を立て始める。


すると友人からメールが来た。


友人:「息子を1週間くらいお宅に泊めてくれるかな」


へっ?1週間?


私の返事。


私:「いや、1週間くらい留学させてどーすんの。実のある留学をさせるなら数ヶ月は必要。夏休みなんだから数週間はとらないと」


自分で言っちゃ実も蓋もないけどこの意見は正しいと思う。1週間くらい語学学校に行ったところでたいした意味があるとは思えない。きっと3ヶ月も行けば英語力は飛躍的に伸びると思う。こと、覚えのいい若いうちにそうすればね。まあ、中学生の夏休みは6週間しかないから3ヶ月は無理だけど、留学の期間はある程度の長さがいることは間違いない事実だと思う。


友人の返事。


友人:「じゃ夏休みの初めから3週間のほどってどうよ」


軽いなあ。そのノリ好きだけど。


私はホストファミリーとして白羽の矢を立てていた友人に話を通してみる。この友人、巷ではホストファミリーをあくまでビジネスとして割り切ってやっている人が多い中で、賭けてもいいけど趣味でホストファミリーをやっている。何せ、毎晩夕飯のときに(もちろん大人の)生徒にワインを提供するほど。私はそんなファミリーをほかに知らない。しかも、これはまあよくある話だけど、礼儀正しく問題を起こさない日本人の生徒が大好き。この人に白羽の矢が立つのはある意味当然の帰結。かくして、彼女に聞いてみると…


友人:「ゴメン、まさにその時にホリデーにいくの」


あっちゃー。


ほかを当たってもいいが、彼女ほどの「当たり」のホストファミリーはダブリン中どこを探してもいない。まあ、とりあえず経過を友人に報告しよう。友人からのメール。


友人:「じゃ、夏はあきらめた。3月にするわ。今のところヒコーキの席はあるみたい」


…ホントに軽いやつだな。それにしても来年の3月とはまあずいぶん気が早いというかなんちゅうか。


で、数分後にふと思い至った。なんかおかしくないか?一般に航空券って1年くらい先までしか買えないはず。どうして一年以上先の来年の3月の空席状況がわかるんだ?そして、自分が思い違いをしていることに気がついた。


え゛?。来月の話をしてるの?


続く。