男子寮ボイラー故障事件(下)

前日の日記の続きです)。


朝起きて、お湯が出るかと蛇口をひねったら…全然お湯が出ない。9時過ぎに早速電話。


業者:「えー?全くでない?とりあえず、今の仕事が終わったらそっち行くわ」
私:「頼みます―」


業者のバンで再び自宅へ。


業者:「こりゃ『エレメント』交換だね」
私:「はぁ」
業者:「一つが壊れたらもうひとつも壊れるから、両方変えるぜ」
私:「俺に言わんでくれ。大家に言ってくれ」


水道業者さん、大家に直接電話をして話をつけてくれた。やっぱり昨日の作戦は正解だった。


業者:「じゃあ、明日、鍵渡してくれたら勝手に入って、直しとくから」


…いや、いくらなんでもそれはちょっと。アイルランド人はこの提案に対して、「はいよ」と家の鍵を渡すんだろうか。


私:「ああ、明日なら、同居人が家にいると思うので、頼んでおきます」


そう、その同居人とは、まっきー。確か明日は家にいるはずだ。


更に翌日。まっきーに頼んで、水道業者を家に入れてもらう。結局業者は3時間ほど仕事をしたのだろうか。昼過ぎに帰っていった…とまっきーから報告があった。


うちに帰り、早速状況確認。あれ、なんでバスルームにリビングにあるゴミ箱があるの?


次の瞬間に気がついたこと。バスルームにかけてあったバスタオル、フットマット、タオルがすべてバスタブの中にびしょびしょの状態で放り投げてある。


つまりはこーゆーことです。修理をするにあたり、タンクの水抜きをしなくてはならなくなったと。その水抜きのためにバケツが必要だと、リビングルームを物色し、ちょうど塩梅のいいゴミ箱を発見。それで水抜き実行。が、当然水が溢れる。その溢れた水をバスルームにあったバスタオルほかで拭きとったと。


…って一言まっきーに言えばいいだろ。別の部屋にいたんだから。


ぶつぶつ文句を言いながら、バスタオル他を洗濯機に突っ込む。あれ、ひー、ふー、みー…バスタオル3枚もバスルームに置いてない。この2枚のバスタオルはどっから出てきたんだ?


次の瞬間。とんでもないことに気がついた。


水道業者、このバスタオル、俺様の(開けると雪崩が仕様で起きる)ワードローブから勝手に取り出して使ったな


…ちょっと日本の常識からは考えつかないことですが、そんなことが起こったようです。そりゃ男のワードローブ、秘密もせくすぃ下着もへったくれもないですよ。だけど…呆れ返りました。


ちなみにこちらが件の「エレメント」。なんのこたーない、お湯を沸かす棒じゃん。…って、こんな大きなタンクなのに、こんな単純な作りなのね。よーするに、電気ケトルを大きくしただけじゃん。それはそうと、水道業者さん、これくらい捨ててくれたっていいじゃない。なんでまた、人のうちの空き瓶置き場に残していくのよ?


エレメント交換後、うちの電気温水器は問題なく動いております(まっきーいわく「お湯がぬるくなった」と言うが)。この電気温水器さんのおかげで、水道業者に陵辱されたバスタオルもきちんと熱湯で洗濯できましたとさ。さらに、水道業者と大家に直接話をさせたことが好奏して、請求書は直接大家に行くことになり、私が立て替える必要もありませんでしたとさ。