【続:なぜか上海9】水郷の週末「楓涇」(3)


というわけで、とりあえずおなかもいっぱいになったので、「人民公社跡地」とやらに行ってみる。入場券を売ってるのはどこなんだろう。ここの門入ったところかな。…あれ、いつの間に中に入っちゃってるぞ。


【犯罪告白】入場料払い損ねました。わ、わざとじゃないけんね。


「武装公安」…なんだか字面だけを見る限りでは穏やかじゃないですけど…。


中もそんな思いで見ると、怪しさ満点ですね。


奥に進むと


防空壕跡。


男はみんな穴が好きです(当社調べ)。中に入ってみましょう。


中はじめじめしてたけど、とりあえず外よりははるかに涼しかった。


外に出ると、


戦闘機。


調べてみるとミグ15という旧東側の戦闘機らしい。保管状態はお世辞にもいいとはいえない。もとより戦闘機などにこれっぽっちも興味のない私、「ふーん」で流す。さらには毛沢東像章蔵館なるものがあったが、これっぽっちも(以下略)。ただ、ここだけは、なぜか日本語でも表示があったのが謎。


まだまだ時間もあるので楓涇の街を散策してみる。


その後、上海市街地まで2時間ほどかかるとされるローカルバスに挑戦してみる。いや、「挑戦」なんて書くといかにも大げさだけど、でも、どっかのサイトには「中国語のできない初心者は絶対に挑戦してはいけない」とか書かれていたから、面白そうだとやってみる。


はい、中国語なんて、2回の出張を経てもまったくしゃべれない私、バスに乗るなり車掌さんに「上海市街地」と書いた紙を見せたら乗車券を売ってくれました。地元のO分交通なら2000円とか取りそうな距離でしたが、運賃はその1/10以下。


車内の様子。布張りのシートの上にご丁寧にビニールカバーがかぶせてある。


発車間際に乗り込んだので、バスはほぼ満員。結局一番後ろのシートに乗り込んだのだが、これには後悔した。とんでもない動画を撮り損ねてしまったのだ。


まずは、私はダブリンバスやバスエーランの皆様に謝罪する責を負う。ダブリンバスおよび、バスエーランの関係者の皆様、皆様の運転が荒いだとか乱暴だとか、過去に何度も書きましたが、それは私が世界を見ていないだけでした。訂正してお詫びします。皆様の運転は実に丁寧でおとなしいです。この上海のバスに比べると。


ほんttttっとにすごかったのよ。対向車が来ていてもクラクションを鳴らして対向車を威嚇しながら追い越したりとか、先行のバスが農耕車を左から追い越しているときに(中国は右側通行ですから正しい追い越し方法)同時に路肩を使って右側から追い越したり。どうしてこれで事故が起こらないのか不思議でしかなかった。というか、たまに聞く中国でのバスの大事故、こりゃ、起こってしかるべきだと正直感じた。


ってかね、車内で真っ青になったの。


「さ、財布がないっ」


慌ててポケットの中をまさぐり、リュックも確認した。ないっ!


でも、落ち着いて考えてみると、さっき運賃を払ったんだから、無くしたとしたらバスの中。あるいはスリ被害にあったかという可能性もあるが、誰かに接触した覚えはない。


そこでね、頭の上に電球がぽんと点灯したの。さっき、バスがとんでもなくバウンドして、シートの座面ごと10センチくらい上に跳びあがったんだ。いや、10センチは大げさかもよ。だけど、感覚的にはそれくらい飛び上がった。で、シートの座面を外してみると(これがまた、固定も何もしてないから簡単に外れる)財布が座面の下で泣いていた。…正直焦りました。


2時間後、上海郊外の地下鉄駅に無事に到着。…無事にという言葉がぴったしと合う2時間のバス旅でした。