【なぜか上海12】最初で最後の休みの日

7日目。日曜日。今日が実質最初で最後の休み。…いや、本当は仕事に行くべきだけど、今日仕事に行ったら、上海でやったことは、ボッタクリバーに行っただけというかなり笑えない状況になる。よし、行くぞ。


ところが、天の神様は私につれなかった。


…土砂降りの雨。


だが、しかし、落ち込むのはまだ早い。今日はなんとガイドさんがつくの。しかも、容姿端麗、頭脳明晰、才色兼備、道路工事、天体観測という感じの若い日本人女性(これだけ書いておけば次回もガイドを買って出てくれるに違いない…ぁ)。


実はこの女性…あっちゃん(仮名)としよう…ひでかすつながりなの。ひでかすが昔お世話していたアイルランド留学生。時は流れて、当時高校生だったあっちゃんはいつの間にか無事にアイルランドの高校を卒業して、偶然にも上海に留学中。それで連絡を取ってみたらあってくれることを快諾してくれた。感謝。


まあ、それだけ時が経ったんだろうけど、いつの間にか高校生は立派な女性に成長しておりまして。しかも、上海という異国の地で揉まれているからか、凛とした強さを持った女性に成長されており(…よっしゃ、これだけ書けば次回のガイド…殴)。


あっちゃんと土砂降りの雨の中出かけたのは


豫園。勝手に「象公園」と脳内変換していたのだが、正しくは「よえん」と読みます。歴史的なことは知らんから、Wikiでも読んできて。


なんかこの周りもいかにも「中国的なのよ」という感じの建物が並んでおり、いい感じ…ではあったのだが、土砂降りの雨とついでに観光客狙いのしつこい客引きに閉口。ところがねえ、このあっちゃんがほんとにいい子なのよ。


あっちゃん:「雨の豫園も風情があっていいですね」


…すでにズボンの裾も靴もびちょびちょになっていたのにそうだと思った私はたぶん暗示にかけられて100万円の壺を買ってしまうタイプです。


まあ、雨の豫園の写真。いいか悪いかは読者様で決めてください。


それからタクシーで田子坊へ。


雨の日のタクシー。これを捕まえるのは至難の業だと気がついた。当たり前の話、雨に濡れたいと思う人ってそうそういないから、タクシーが争奪戦になるわけ。


でさあ、駅かどこかのタクシー乗り場でおとなしく順番を待ってるならいいよ。残念なことに現在のところ、上海の人に(これを「中国人」と一般化していいかどうかはまだわからない)行列を作るとか、よいマナーを求めるって無理筋くさい。


たとえばさ、地下鉄の乗車マナー。降りる人が先ってのは世界的な常識(ですよね?)。そうしたほうが効率もいい。だけど、そうしないのよ。われ先に乗ろうとする。そんなわけで、早い者勝ちの世界なのよね。日本人としては周りに気を使って譲ったりしてしまうから中国人とのタクシー争奪戦はもう予選敗退状態…だとおもいきや、あっちゃんは強かった。


信号待ちしているタクシーに往来の真ん中(片側3-4車線ある道の真ん中)をずかずか歩いてタクシーを捕まえようとする。この子は強いと確信した瞬間だった。本人曰く「そうでもしないと上海では生きてはいけない」とのことだったが。


その後、向かったのは田子坊というマーケットというかなんというか。昔はフツーの居住区だったところをお店に変えました。ほら、おしゃれでしょ…って感じのエリア。


ここでもあっちゃんは強かった。200元だったTシャツを50元に負けさせようとする。結局本当にまけさせたのだからすごい。あっちゃん、惚れた(…をい)。


そこから地下鉄で向かったのは虹橋という地区。タクシーで向かってもよかったのだが、土砂降りの雨の中タクシーを捕まえられそうになかったし、何より、田子坊の目の前が地下鉄駅だったりするのよねん。


ガイドのあっちゃんいわく、このエリア、在住している日本人が多く、日本人がおいしいと思うレストランとかが多いんだって。


はい到着。


上海といえば蟹…らしいのね。ぶっちゃけ、ビンボー人の家に生まれ育った私、蟹なんてものを食ったことがないんだけど、よし、食ってみようじゃないか。日本語のできる店員さん…


店員さん:「蟹、売り切れです」


…まあ、そんなに食べたいと思ってたわけじゃないからいいけど。


まあ、上海といえば、次善の策は北京ダックですよね。はい、北京ダックキタコレ。


アイルランドのダックと違って皮がぱりぱりしてておいしかったです…私、ダック大好きなのよねん。あのアイルランドのスーパーで売っている、お手軽ダックのキットとは一味違ったぞ。


この後タクシーで地下鉄駅に行き、浦東空港へ。ドバイから来る同僚のお出迎え。…ってか自力で来いよ…と思わなくもないのだが、まあ、英語もまともに通じない、それこそ右も左もわからない国に深夜に着くってのは確かに不安だろうから、まあ、ここはいい人になろうじゃないか。


上海の地下鉄って、一言で言ってやる気がない。終電が早い。浦東空港に向かう途中に広蘭路って駅があるんだけど、ここを終電が出るのは午後10時。午後10時ですよ。どうもほかの終電も同じような感じらしい。


この広蘭路駅では同一ホーム内での乗換えが必要。よーするに、この駅より手前の市の中心側は8両編成で、そこから先は4両編成で運行しているから乗換えが必要らしい。この駅に着いたのは午後9時57分。そう、最終の接続電車でした。


ところで、この空港からホテルに戻るタクシーでぼられた。通常空港から市内まで150元くらいらしいのだが、280元。深夜11時以降は3割増だから、200元くらいは確かにかかるのだが、差額は80元。私なら文句を言うが、このタクシー代を払った同僚は、どうせ会社が出すのだからと文句も言わず。こうして、ぼったくりタクシーは今日も元気に活動中(って私だってぼったくりバーに文句を言わなかったんだから同罪なんだけどね)。


ちなみにこの会社のタクシーでした。