【ドバイ出張記28=了】Deep Sh1t Cruising (2)

このサイト史上最長の28回にわたってだらだらと続いてきた、ドバイ出張記、いよいよ最終回です。皆様、おつきあいくださいましてありがとうございました。私らしいといえばそうですが、最後にちゃんとオチがついてます。


このツアー会社、もう救いようがないくらいどうしようもない会社です。話は前後するのですが、このツアーのあとさらに苦情の手紙を書いたものの、見事に無視。なので、もう某口コミサイトを含み今回の件を公開しますと通告してますので、思いっきりここのくされツアー会社にリンクを張らせていただきます。このサイトをごらんの方、このドバイで何をしようと楽しめるとは思いますが、この会社だけには近寄ってはいけません。


もっと言っちゃうとね、このツアー会社、ただの仲介人らしい。この釣りツアーに参加したければ、直接船会社に電話すれば2割引くらいで参加できます(ただし、ホテル送迎はつかないので自力でハーバーまでたどり着く必要が出てくるが)。だとすると、状況を悪くするだけのこのツアー会社の存在価値って何?


海から見てもこの街は異常です。なんでこんなにビルがにょきにょき生えてるの?私が昔やった都市開発シュミレーションゲームA列車で行こうですら、こんなにビルは乱立してなかったぞ。


船は20分くらい沖合いに向けて航行しただろうか。「釣り場」に到着。釣竿を借りていざ釣り開始。いそいそと準備を始めるイギリス人父子に対し、フランス人の母娘は釣りを始めようとしない。


私:「あれ、釣り、しないんですか?」


どうやら、お母さんのほうは英語を話さないらしく、娘がとんでもない発言をする。


娘:「しないわー。だって、私たち、クルージングに申し込んだんですもん」


なんですと?あんたらも私と同じ被害者?…って、どーしてそれなのに文句を言わずにおとなしく船に乗ってるの?


娘:「のんびりひなたぼっこできればいいわって、お母さん言ってるわ」


…なにその人生を達観したような発言は。高い金払ってそれでいいの?


イギリス人父子やツアーガイドの竿には魚がかかる。



(動画。魚を釣るツアーガイドの後ろでヒマそうにしているフランス人母娘に注目)


ちなみに私、釣りなんて、「ヒマつぶしの極致」と莫迦にしているフシがあるので、最後に釣りに行ったのは、ええっと、小学生のときじーさんに連れて行ってもらった以来だろうか。あの時も半ばいやいや参加していた記憶が。


ちなみにこの日の釣り餌はイカ。


釣れても小物ばかりだったのだが、なんか、アタリが来ましたぞ。釣り上げてみると


わーい、大物釣れた♪


…って、楽しんでんじゃねえか。お前。


ぃぇぃぇ、私だってある意味人生達観してますから、ホントはクルージングに参加したかったんですが、まあ、文句を言っても始まらないのでこうして釣りを楽しんだ次第。


この日の結果。この魚、もらえず回収される。もっとももらったって処理に困るんだからそれでいいんだけど、どうなったのかは謎。


こんなねじれたビルが建設中。なんか気持ち悪い。


で、定刻どおりハーバーに戻る。…が、迎えが来ていない。15分ほど無為に待ったが、ついにイギリス人の推定会社役員のお父さんが


お父さん:「もう待てない。なんなんだこのツアーは。釣具は古いし迎えは来ないし人を莫迦にするのもほどがある。もうタクシーで帰る」


と言い残して、タクシーで去ってしまった。フランス人母娘もいなくなる。


ぽつんと取り残された私。


それから5分後、ようやく件のくされ運転手が戻ってきた。私が、他の客はみんなタクシーで帰ったというと苦い顔。…知るかい、遅れてくるお前が悪い。


また例によって辛い辛い拷問の30分の車内をなんとかやり過ごしてホテルに到着。この日はさすがに運転手にチップを強要されることはなかった。


ホテルに戻ったのは午後7時ごろ。3時間ほど時間があったので、近所のDeira City Centreにお土産を買いに行く。そして、午後10時、ホテルに戻りチェックアウト。


まったく信じられないことだが、ホテルのマネージャーさん、頼みもしないのに空港までの無償送迎を申し出てくれる。いや、いいんですよ。タクシーで行きますから(どうせ会社が出すんだし)と固辞したものの、送ってくださるそうな。いやはや、このホテル気に入った。またドバイに来る機会があれば、たとえ観光客の集まるエリアから遠く離れたDeiraエリアにあろうともまた使おうと思う。はい、ホテルのリンクです


帰りのヒコーキは、スイス航空。1時間遅れたのはまあいいとして、エコノミークラスの通常席は辛かった。ひたすらに寝てすごす。


というわけで、ドバイ出張記、いよいよこれでおしまいです。


今回ね、強く思ったことは、もっとアジアに目を向けないといけないなと。ヨーロッパに10年以上住んでいるのにアジアの国々に行ったことがない。ドバイの同僚の多くの出身地、インドやフィリピンに足を運んでみたい。どんな場所なのかこの目で見てみたいと心から思いました。


そんなこんなで、ドバイ熱が冷めてきたころ、上司が私の机にきて言うのだ。


上司:「今度、上海に支店開設するから、セットアップしてきてね(はあと)」


…どうやらこのお話、怒涛の上海篇に続く模様です。