【ドバイ出張記10】世界一高いビル ブルジュ・ハリーファ(Burj Khalifa)に登ってみる

昨日の日記にすっかり書き忘れてたんですけど、初日の退社後、そして、メトロに乗る前、ホテルに一度戻ったのです。もうどうでもいいかなと思いつつ、いちおうフロントに聞いてみたの。


私:「あのー、昨日喫煙室から禁煙室に変えていただけるようにお願いしたんですが」
フロント:「Snigel様ですね。昨晩は申し訳ありませんでした」


頼みもしないのに、マネージャーがすっ飛んできた。


マネージャー:「昨晩は、ご不便をおかけして、申し訳ありませんでした」


…謝りまくるアラブ。…と言っても、ホテルの従業員はどうみても現地の人ではなかったのだが。


荷物の整理がつき次第フロントに電話をすればポーターが新しい部屋に案内するとのこと。荷物の整理も何も、スーツとシャツを引っ張り出しただけなんだから、ものの数秒で終わる。フロントに電話すると、すぐにポーターさんが新しい部屋に案内してくれた。マネージャーさん二人と共に。


マネージャー:「昨晩はお休みになれましたか。このようなことは起こらないようにしているのですが…」


部屋に着くと…


マネージャー:「こちら、心ばかりですがご用意したしましたのでお納めください」


…とそこにあったのは、ワインにフルーツ盛りになんちゃって日本茶におせんべい。


…俺、なんかした?「お願い」はした覚えはあっても変なクレームをつけた覚えはないぞ。


かくして、日本茶におせんべいはすぐにおいしくいただきました。ワインもアルコールが手に入らない国だったのでありがたかった。


で、翌日。再び優雅にタクシー出勤。ホテルの前に待機しているタクシーにドアボーイが開けてくれたタクシーのドアに乗り込むと、なんか、無意味に偉くなったような錯覚に陥る。100%錯覚なのだが。


地上階の総合受付を抜けようとすると、ガードマンが私に話しかけてくる。


ガードマン:「どちらへ?」
私:「はあ…XX社ですけど」


…とエレベーターに乗り込み、会社へ。


数分後、総合受付ではなく、私の務める会社の受付(すでに顔見知り)が私の机にやってきてケタケタ笑い出す。


受付嬢:「気がつかなかったの?あなた、尾行されてたわよ」
私:「はぁ?」
受付嬢:「あなたの後ろ、ガードマンがつけてきて、私に『今の人、ホントにこの会社に勤めてるの?』って2回聞いてきたわよ」


…全然気がつかなかった。探偵とかにつけられても全然気がつかないんだろうなあ。


退社後、今日はブルジュ・ハリーファ(Burj Khalifa)へ。よーするに、世界一高いビル。


どのくらい高いかというと…


160階建て。
ビル本体の高さ636メートル
塔まで入れると828メートル(スカイツリーは634メートル)
展望台の高さ124階452メートル(スカイツリーの天望回廊は450メートル)


スカイツリーとの違いは、スカイツリーは電波塔なのに対し、ブルジュ・ハリーファはビル。…つまり、各フロアに部屋があるのよねん。これの意味するところは強烈で、入居者のいない部屋が100層以上にわたりあちこちにあるという。ぶっちゃけ、世界一高いってのは自己満足のみが満たされるもので、実用度なんてほとんどないと思う。


昨日に引き続いて Burj Khalifa駅に降り立って、 Burj Khalifaを目指したのだが…入り口がどこかわからない。ビルの入口は完全に「関係者以外お断り」のオーラを漂わせている。ここで言う関係者とは、 Burj Khalifaの売れてない分譲マンションを買ったケタ違いの大金持ちさんとか、入居しているアルマーニホテルのお客さんとかね。庶民代表の私には関係のないことでござんす。


結論からいうと、入り口は、隣接するDubai Mall(ショッピングセンター)にあった。ここの地下のフードコートの隣に入り口があり、一般人の展望台(at the top)へのアクセスはここからに限られるらしい。


ブルジュ・ハリーファ(Burj Khalifa)の展望台、基本は予約なしでは入れません。ネット上で予約をしていくとAED100(およそ2,000円)で入場できます。いちおう若干の当日券もあるらしいですが、値段はAED400(8,000円)と完全にぼったくりモード入ってます。いい時間帯は売り切れも早いようなので、予約は1ヶ月前とかかなり早めにしておいたほうが正解だと思います。


パソコンで印刷しておいた引換券を身分証明とともに提出してようやく入場券を手に入れる。で、待合室のような所で19:00に予約した他の方々とともにぼーっと待つ。30分ごとに入場時間が区切られていたので、グループごとにガイドさんがついたりとか、なんかのビデオでも見せられるのかとも思ったがそんなことはなく、ただひたすらに入場者管理の都合らしい(とは言っても、一度登ってしまえば追い出されることはなく、その気になれば閉館まで滞在することは可能)。


入場時間10分前になってようやく保安検査が始まる。そう、空港のそれのような検査があるのよ。そして、その直後にカメラを持った係が待ち構えている。いきなり無地の背景上で写真を撮られる(もうおわかりですね。あとで出てきます)。そのあと Burj Khalifaまでの渡り廊下をてくてく歩く。この途中で、このビルの紹介をの展示を色々見せられる。はいはい、すごいのねと思っていると、ついにエレベーターホールに到着。


…なに、この普通感。


なんて言ったらいいんだろ、世界で一番高いビルに登るという高揚感が全くない、その辺の「ライオンズマンション本町第二」のエレベーターといっても疑わないくらいフツーのちっちゃなエレベーターが二基。とりあえず、乗ろう。


かくして、およそ1分で高さ450メートル(124階)の展望台(at the top)に到着。やや耳に違和感。エレベーターを出て左手に進むとすぐに謎の回転ドア出現。大して違和感を持たずに出た。


うおっ。


高い。


なんてありきたりな感想かと自分でも呆れますが…高い。


おおっ、巨大なドバイ・モールの全景を見ることができたぞ。


って、なんか、風を感じるの。なんでかなあと思ったらその理由はすぐに分かった。


ここ、オープンエアだ。


ええええええええ。


ふと上を見ると、


屋根がない。


というか、この上にまだ38階もあるのだ。思わずどこらへんがat the topなんだとツッコミを入れたくなるけど、まあ、確かに最初に書いたとおりそれでもスカイツリーの高い方の展望台よりも更に高い場所にあるわけだし。


実は、ご親切にも一部窓ガラスがない部分があって、ここから写真を撮影できます。というわけで、ドバイの夜景をご堪能いただきましょう。


さっきね、上にまだ38階もあるといったけど、この上のフロアはおそらく実用度はほとんどないと思う。というのもね、この124階ですでに1層あたりの床面積がほとんどない。御存知の通り、高層ビルにはエレベーターだとかダクトだとか非常階段とかついでにトイレなど、そんなもんで結構なスペースを取っちゃうのよね。残った分を事務所だマンションだにするわけだけど、そのスペースがあまり残ってない感じがした。
というわけで、狭さ実感、カメラ持って1周してみたよツアー(アホや)。

1分ちょいですね。1周への所要時間は。


途中で気になるものがありませんでしたか?


トイレ


いや、トイレがどうしたと冷静に突っ込まれるとそれはそれで困るんですけど、ここ、ヒコーキを除けば私が行ったことのある人口建造物としては最高の高さにあるトイレです。ここでおしっこをしない手はない!とても発想が三十代の大人のものとは思えませんが、行ってきましたよ。ある意味世界最高のトイレ。


…普通やん(←当たり前だろ)。


そののちエレベーターで地上階へ。出口に向かうと…わーい、やっぱりさっきの写真を売ってるよ。しかも合成できれーにブルジュ・ハリーファ(Burj Khalifa)が背景に写り込んでる。


売り子:「あなたのはこちらですね。たったのAED100(2000円)ですよー」
私:「いらねーよ」
売り子:「えー、どーしてですかー。思い出ですよー」


…ざけんじゃねえ。勝手に人の写真撮って勝手に売るな(怒。