禁断の果実を食らわば皿まで

2005年。私に禁断の果実を食わせたアホタレがいます。とある友人が私にプレゼントをくれたのです。


ノイズキャンセリングヘッドフォン。しかも、ドイツの名門ブランドゼンハイザー。


これね、詳しいことはよくは知らんが、「周囲の雑音をマイクで取り込んで逆位相の波をスピーカーから発することで、音波同士が打ち消し合って聴こえなくなる」技術らしい。


とっても役に立たない雑学ですが、高知で胴体着陸をした一部で評判の悪いプロペラ機Q400も、機内に確か80か所だかの集音マイクを取り付けてあり、この技術で機内の雑音を減らしているのです。巷では評判の悪いヒコーキですが、個人的には好きです。例えこの機材で出発地引き返しの憂き目にあっていても。お暇な方はノイズ・バイブレーション・サプレッションでググってみてくださいな。


話を戻します。とにかくね、その頂いたノイズキャンセリングヘッドフォンはまさに禁断の果実だったんですよ。ヒコーキの中で使ったら本当に雑音が減った。ほら、ヒコーキの中で映画を見るってけっこう至難の業じゃないですか?エンジン音とかの雑音で音声が聞き取れない。


かといって字幕で見ようとしても、ビジネスクラスとかいうなら話の次元が違うかもしれないけどエコノミークラスの座席に備え付けの画面なんてそれこそ新書版の本くらいの大きさしかないから(それはちょっと大げさか)字幕もよっぽど集中してないと追えない…なんてことになる。だけどねえ、このノイズキャンセリングヘッドフォンを使うと聞こえるのよ。


「聞こえる。聞こえるぞ」(注:(c)ムスカ大佐ではありません。あれは「読める。読めるぞ」です)


こうして私はノイズキャンセリングヘッドフォンの信者になってしまいました。


このヘッドフォン、2年ほど愛用しましたが、壊れてしまった。なぜかは知らないが、ノイズキャンセリング機能を使うとおとがこもってしまいほとんど聞こえない状態に。


が、禁断の果実を食ってしまった私はノイズキャンセリングフォンを買いなおす。Wharfedaleなど日本ではあまりなじみのないメーカーのを使うが、最初に食わせた禁断の果実がいいものすぎた。うまくは言えないけど、やっぱり安っぽいのよ。雑音の軽減機能が甘かったりとか、別にオーディオマニアじゃないんだけど、それでも音がよくないように聞こえたりとか。まあ、それでもこのノイズキャンセリングヘッドフォンってのは本当にすごい発明だと思うから、アイルランドご在住で試してみたい方はArgosで現在半額セールやってるからこの辺を試してみるのも悪くないかも(注:私はこのヘッドフォンを使ってないから本当にいいものかどうかは保証できませんが)。


2台のノイズキャンセリングヘッドフォン、結局1年くらいのうちにぶっ壊した。ぶっちゃけつける薬がないくらいアホだと言われたら返す言葉もないんだけど、MP3プレイヤーなりケータイ電話なりからコードで繋がってるじゃないですか。これをどっかに引っ掛けるのよ。


このヘッドフォンをぶっ壊したのはドイツのHannover空港駅。券売機から切符を取り出そうとしたときにコードをどっかに引っ掛けてぼきっと折れた。まあ、写真を見て頂けば一目瞭然だと思うけど、確か50ユーロ程度だったこのヘッドフォン、安っぽいプラスチックだから、そりゃ折れて当然だったような気もする(←扱いが悪いことを棚に上げてますが)。


そして、段々いいものが欲しくなった私、今度は


Denonのヘッドフォンを買う。


Denon、その昔はデンオンだったはずなのに、いつの間にかデノンになってるんですねえ。まあ、それはともかく、このヘッドフォンは私のために作られたようなもんだった。なんと、ヘッドフォンの側もコードが脱着可能なのよ。ほら、普通のヘッドフォンって、コードを無理に引っ張ったら切れちゃうでしょ。だけど、このヘッドフォンは単にコードが抜けちゃう。この(少なくとも私にとっては)ありがたい機能のおかげでコードをどっかに引っ掛けるたびに本体から外れることで難を逃れた。しかも耳をカバーするタイプだから雑音軽減の効果てきめんだし、耳をあまり締め付けないので、日本からヨーロッパの長時間のフライトでも耳が痛くならない。これは自信を持ってお勧めできるヘッドフォン。


…だけど壊しちゃうのよねえ。この人は。


これに関しては原因不明。首にかけていたヘッドフォンを外した時にぽきっと折れた。まあ、2年ほどほぼ毎日酷使していたので元は取ったと思うが、気に入っていただけに残念。


もはや、ノイズキャンセリングヘッドフォンなしには生きていけなくなった私、現在Amazonに注文している商品はこちら。


そう。ゼンハイザーにまた戻ってきてしまいました。到着したらレビューを書きます。