そうだ、ダイエット、しよう(その1)


ドイツに住むようになって当然のように生活にいろいろな変化が生じました。もっと正確に言えば、ドイツで結婚をして生活をするようになっていろいろな変化が。

その中で、最大にして最悪の問題は、太った。そりゃもう太ったんです。ドイツ以前のこの5年とかで比較すると7-8キロ太ったんじゃないかな。

たまーに体重計に乗ってそこに表示された数値に疑義をいだき(=現実逃避して)やり過ごしてきたのですが、いよいよやばくなってきた。何がって、スーツが。平日はひたすらに自宅警備員なのでジャージ姿。ジャージってさ、太ってもあまり気がつかないのよね。

ところが、たまにダブリンの会社に行ってスーツを着ようとすると、スーツのスラックスが…思い切りお腹を引っ込めないと履けなくなってきた。これは現実逃避している場合ではない。とようやく危機意識を持ち始めた次第。

あんまり人のことは書いちゃいけないけど、嫁は嫁で詳しい数値は白状しないが、間違いなく数年前に比べて太っている。このまま行くと二人してとんでもないことになる。と共通の危機意識を持つに至りまして、決めました。

そうだ、ダイエット、しよう

ふと冷静に振り返ると、この数年の私の生活を省みるに、太らないほうがおかしい…という状態でした。明らかに、運動して消費するカロリーと、食事などで得るカロリーの均衡が崩れ果てていたのです。

平日は、家から一歩も出ずに、木曜日くらいになってようやく、「あれ、俺、今週一歩でも家から出たかな?」とか思ってしまう体たらく。それでいて、しっかり食事は取って挙句にビールも毎晩美味しくいただく。これで太らないわけがない。

この辺、もう少していねいに説明する必要があるかな。

私の典型的な食事。

朝:パン1つにジャムなど。コーヒー(ミルク入り)2杯。

昼:パスタや魚など。基本これが「中心の」食事。

夜:パン1つにハムやサーモン(冷たいやつ)など。ビール2本など。

こうやって書くと、大したことない感じだけど、特にビールが余計だったのか、はたまた致命的な運動不足が原因なのか、結果としては確実に体重は増えつつけた。

さて、世の中には流行り廃りがあって、ダイエットの世界にも明らかに流行り廃りがありますよね。一昔前に流行った(と私が理解している)のがプロテインダイエットとやら。詳しくは知りませんが、やったらめったらお肉を食べて痩せようとかいうお話ですよね。

これが流行った10年くらい前だか、ダブリンのショッピングモールのプロテインを売っているお店で見かけたんです。会社の同僚を。同僚と言っても顔を知っていてちょっと挨拶をした程度の女性。この女性がなんとまあ、店頭の「私はXヶ月でXXキロ痩せました」のBefore and After(ダイエット前とダイエット後)の写真のモデルになっててビキニ姿のムチムチなお体をさらけ出しておりまして…いや、びっくりした。おっと話がそれた。

で、現在の流行りってやっぱり炭水化物ダイエットなんですかね。こっちでもLow Carbダイエットなどと呼ばれてて、本屋さんに行くと関連書籍が平積みになってます。これに関しては、こと、日本でやるのはおかしいと思うんですよ。ひたすらに、ご飯の国の人間が白いお米を食べないというのはおかしい!という感情論なんですけどね。

で、この炭水化物ダイエットが流行る前に流行っていたのが5-2ダイエットと呼ばれるものでして(注:この辺、私の勝手な理解で書いてますので間違っている可能性絶大です。おかしな部分はコメント欄で優しくご指摘ください)、これが今日からのお話になるのです。

5-2ダイエット、もちろん日本のお昼の番組を確認したりしてないから自信はないけど、日本ではあまり馴染みのないものではないかと思う。どういうものかは、一行でかんたんに説明できる。

1週間のうちの二日間、一日の摂取カロリーを500キロカロリーに抑える。あとの5日は自由。

理屈はすごく単純です。下手に摂取カロリーを制限すると、飢餓体質とやらになって、脂肪を溜め込もうとする(=逆に太る)のに対し、1週間のうちの2日だけなら、そのようなことは起こらない…としたり顔でダイエットの本を読んだ嫁が教えてくれた。

それがいいことなのか悪いことなのかは知らないけど、結婚後の家事は基本嫁に全部投げた。理由は…ある。

例えば洗濯。

前にも何度か書いた気がするけど、うちは二世帯同居住宅で、階下には嫁の両親が住んでいる。洗濯機は共用で、地下に一台あるのみ。まず、階下とうちで洗濯機の使用可能日の調整をしなければいけない。

そしてさ、日本的に考えたら洗濯機って毎日回すものでしょ。少なくとも、うちの親は毎日回してた。なのに、この家は洗濯物を2週間とか溜め込むのだ。で、洗濯とは当然洗って干して乾くまでのすべての工程が含まれて、2週間溜め込んだ洗濯物を数回に分けて洗って、よほど夏のいい天気でもなければ地下に干して、ことと次第に寄っては乾燥機に入れて、取り込んでタンスだかワードローブだかにしまう。この工程に見事に1週間かかるの。なので、今週は階下の洗濯の週で、来週はうちの番ね…と交互に順番がやってくる。もうこの時点で理解できない。

そして、いざ、洗濯となると、嫁はまずは色物と白物を分けて(わかる)、かつ、タオルなどは別にして(わかる)、さらには色物の下着とそれ以外を分けて(そうなの)、さらには下着はまずつけ置きをして(そこまでやるの)、下着は下着でも靴下はあーだこーだ(もう聞いてない)、もちろん洗濯のたたみ方も私の知るテキトーなそれとはまったく異なるていねいなものでして。

私:「わかった、洗濯はお前に任せた」

と早々と投げてしまった。

もういちいち書く気がしないから端折るけど、そんな感じでもう「ハウスルール」と呼ぶべき規則が多く、かつ、私があくまでマスオさんとしてすでにある家の中に飛び込んだので変な自己主張をすることなく食生活を含めすべてのことでもう折れたのよ。ものすごく単純化すれば、めっちゃくちゃていねいな嫁およびその家族と、テキトーな私。その代償として、家事はほぼ全部嫁に丸投げすることになったと。まあ、中にはこれ読んでふざけんなとお怒りの既婚女性などもいらっしゃるとは思いますが、これが事実。

というわけで、次回から、ダイエット実践編に続く。