0w-20か5w-30か

ドイツのラジオなどでこの時期聞く言葉にO bis Oってあるんですよ。「OktoberからOsternまで」。さて、なんのことでしょう。

…って別に、世界まるごとふしぎ発見じゃないんだからクイズにしても意味がない。まあ、表題見てピンときた人は車のことだとわかるはず。正解は「冬タイヤの話」なのです。

私の住んでいるドイツ某所、北緯53度とからしいのね。これって、日本で言えば…該当なし。日本の最北端の宗谷岬ですら北緯45度らしいから、それよりはるか北に住んでいると。ふと調べると、私の出身の九州なんて、そのまま西に移動したらアフリカ大陸に着いてしまう。

そんなわけだから、私のコドモ時代に冬タイヤなんてものには縁はなかった。年に1-2回とか積雪があるんだけど、そんな時はちょっとした騒ぎになる。まあ、東京も同じ。

その次に住んだアイルランドも、ドイツよりさらに北にあるくせにメキシコ湾流だかなんだかの温かい海流のお陰で雪がほとんど降らない。珍しく降った日には交通が麻痺する。そんなわけで、冬タイヤなど必要ない暮らしだった(そりゃあったらそれに越したことはないんだろうけど)。

ところが、このドイツってのは曲者なんだわ。今まで住んだ場所よりも寒い。冬は氷点下にもなる。降雪量はこの数十年で目に見えて減ったがそれでも年に何度か雪が積もる。つまり冬タイヤが必要な環境なのね。その期間が、O bis O、つまり10月からイースターまで…というわけ。

イースターは毎年時期が変わる(最大で1ヶ月位前後する)のだから「10月から3月まで」とかのほうがわかりやすいような気がするのだが、たぶんこれは単純に語呂の問題だと思う。

まだ話の前提の説明が終わっていないので続けさせていただきます。

これは去年の話になるんだけど、夏に買ったそらまめ号(日産ノート)にも冬タイヤが必要という話になった。車を買ったディーラーさんに聞いたら

「冬タイヤ?ありがとうございます。工賃込みで700ユーロほどになります」

はぁ?このサイズのタイヤならせいぜい1本50ユーロとかでしょうが。かける4本で200ユーロ。あとの500ユーロは何なのよ?

「ホイールそのものが必要になりますし、ホイールに空気圧センサー対応のものが必要となりますのでそのお値段になりますね」

そう、そらまめ号には空気圧センサーなるものがついている。未だに点灯したことはないのだが、タイヤの空気圧が下がると運転席に警告灯がつくらしい。それはそれであれば便利機能なのだが、そのためにそんな余計な出費が必要なのかよ。うーむ。あ、そうだ、そのセンサーを使わなければ安く済むんじゃないのかな。

「いえ、車検に通らなくなります」

がーん。

知ってました?例えばシートベルトが壊れている車、当然のように車検には通らないですよね。日本でもドイツでも。ところが、いわゆるクラッシックカー、大昔の車でシートベルトがついていない車はどーなるかというと、なくても車検は通っちゃうんですよ。「ないなら仕方ない」で。

同様に、空気圧センサーもなければ問題ないのですが、ついている以上は作動しなければならないそうな。同じような例とすると、ドアミラーについているウィンカー、日本ではそのものずばり、ドアミラーウインカーというらしいですが、これもついている以上、作動しないと車検に通らないそうです(注:これはアイルランドでの話。日本は知らん)。

そんなわけで、去年の秋には思わぬ余計な出費がありまして、700ユーロも出して冬タイヤに交換。しかもディーラーさんにインチダウンを勧められる。

これもまあ、マニアさん以外にはまったく興味のなさそうな話ですが(私も興味が「ない」方の側…正直今日の日記もわからないまま書いている部分がけっこうあったりする)日本で売っている日産ノートのホイールサイズは14インチまたは一部のグレードの高い車種で15インチなんだそうな。なのに、ヨーロッパで売られているノートはなぜか16インチ。

私に難しいことはさっぱりわからないのですが、そのせいでか前のノート(14インチ)に比べると明らかに小回りがきかない。今まで切り返しが必要なかった場所で切り返しが必要になった。

あ、さらに話がそれていいなら、去年結婚式の時にVWのミニバスを借りたんだけど、そっちのほうがむしろ小回りが利いたわ。今のそらまめ号の小回りの効かなさは異常です。

で、冬タイヤはインチダウンして15インチがいいと言われる。なんとなくインチが大きいとカッコいいのだろうとなんの根拠もないことを考えてインチダウンしない方向に話を持っていこうとしたが、ディーラーさんに「インチダウンした方がいい」と押し切られる。

それから季節は流れ、5月にディーラーさんで1年点検。これは納車遅れのお詫びで無料。オイル交換ほかをしてもらう。

…ふう。ここまでがようやく話の前提。ここからが本題。

そして話は現在に戻る。O bis Oの原則に従い、タイヤを冬タイヤに交換することに。ただ、車のディーラーさんは少しでも安いところから買おうとしたので車で1時間とかかかる場所にあるのだ(しかも行程の半分以上は高速道路で。日本で言えば隣の県のディーラーさんで買ったようなもんです)。いくらイナカのこととはいえ、たかがタイヤ交換ごときで半日潰すのはアホらしいので、近所の修理工場へ車を持ち込むことに。

この時に思ったのだ。あ、そうだ、もう1年点検から半年近く経ってるからついでにオイル交換もしてもらおうかと。1年点検が5月の半ば。走行は7000キロくらいだったんじゃないかな。

わずか数日前にそらまめ号は走行1万キロを達成。正直イナカに住んでいることを考えるとこの走行は異常なほど少ない。まあ、通勤に使っていない、つまり平日は車庫で眠っているんだから自然そうなる気もするが。

まあ、5ヶ月、かつ、走行が3000キロ程度でオイル交換は早すぎる気もしたが、ズボラな私はそうでもしないと忘れるだろうなと思い、ついてにオイル交換も頼んでみた。0w-20のオイルに交換お願いします…と。

「0w-20?そんなオイル、置いてないよ」

はぁ?

あれ?ここで数年前の会話を思い出した。前のにんじん号(旧型ノート)でも別の修理工場で同じような話をしたわ。その時も結局0w-20のオイルは置いてなくて5w-30のオイルを入れたんだわ。

なんか気になったので、車に置きっぱなしの整備記録を見てみた。

 

おーい、ディーラーさんですら5w-30のオイルを入れてるじゃないか。もしかすると、欧州仕様だとノートも推奨オイルは5w-30なのか?マニュアルを見ると、どっちでもいいようなことを書いてあるけど、でも、もともと0w-20のオイルを入れている車なんだから0w-20を入れたほうが正解なんじゃないのか。じゃあ、なんでわざわざ5w-30のオイルを入れたんだろう。

正直なところ、この答えは出ていないのです。ただ、一年点検が「納車遅れのために無料」だったのでコスト削減のために安い5w-30のオイルと入れたという意地の悪い見方もできるわけで。

まあ、ひとつ合点がいったのは、最近燃費が良くない気がしたのは気のせいじゃなかったということ。オイルのせいだったんだな…と。

結局、タイヤは冬タイヤに置き換えたもののオイルは交換せず…という結果に。知ーらねっと。