Hannoverのぼったくりタクシーとのバトル

今回はANAの機体工場見学のオフ会の模様の予定でしたが、実はまだANAから写真の掲載許可が下りていません。というわけで、話は前後しますが昨日のお話。


いつもどおりルフトハンザの機上の人となった私。今回、日本からの焼酎のお土産があるせいで、手荷物としても十分な量しか荷物がないのにわざわざ機内持ち込みのできるサイズのスーツケースを預け入れる。搭乗手続きではゴールドメンバーとして、荷物に「優先タグ」をつけてもらう。…イヤミだとか言わないでね。これがのちほど重要な意味を持ってくるから。


話は若干戻るけど、今回、Dublin CoachというPortlaoise(ポートリーシュ)から来る中距離バスで空港に向かった。片道Portlaoiseからダブリン空港までで2時間くらいかかる路線の最後の区間だけ乗ろうとしたわけ。けっこう遠くから来るから、バスは遅れることも多い。


それでかは知らないけど、上のサイトでは衛星を使ってバスがどこにいるかを調べることができる。会社を出るときにはバスは定刻だった。…けど、バス停で待っていても待てど暮らせどバスが来ないのよ。残念ながら、私のBlackberryでは、このサイトのアプリを利用できないのでバスがどこにいるのかを知る由がない。


定刻より15分くらい経ったところでこの会社に電話。


相手:「衛星によると、19分遅れと出てますので、あと4分でそちらに着くかと思います」


…4分後、ホントにバスが来た。おいおい、アイルランドらしくないぞ。


話をヒコーキに戻す。フランクフルトまでのフライトはいつもどおり。特筆することはない。ところが、Hannover行きの乗り継ぎ便が、いつまで経っても搭乗する気配がない。午後10時15分発のヒコーキの搭乗開始は10時5分。遅れ必定。


まあ、通常なら2-30分の遅れなど気にしないんだけど、このヒコーキに関してだけはそうもいえない。定刻は午後11時15分着。で、次の近郊電車は36分発。これを逃すと、中央駅からの最終の接続ができなくなる。つまり10分程度の遅れが致命的な結果になるわけ。ただ、このヒコーキ、一部の例外を除いてほとんど遅れたことがないんだよね。


以後のぐだぐだは省くけど、ヒコーキがHannoverに着いたのは午後11時25分。で、優先タグのついた荷物の群れが出てきたのが30分。よっしゃー。走ればなんとか36分発の電車に間に合う。


ところが。はいはいはい。私の人生そうあっさりことは進みません。優先タグのついた荷物の群れの中に私の荷物がない。で、それから5分後に出てきた一般の荷物の中に私の荷物は紛れ込んでいた。もっといえば、優先タグがついていたのに先に出てこなかったのは私の荷物だけ。Lufthansaさん、これはなにかの嫌がらせですか。ともあれ、荷物を受け取ったのは38分。電車の発車時刻は36分。…電車に乗り損ねた。


だからと言って諦めるのはまだ早い。まだ中央駅までタクシーで行けば中央駅からの最終の接続列車に間に合う。ちなみに空港から中央駅まで22-23ユーロが相場。まあ、チップも含めて25ユーロで何とかなる。無駄な出費だけどしょうがない。ああ、お土産なんかもって荷物を預け入れるんじゃなかった。


で、タクシーに乗る。やたらと友好的なトルコ人の運転手。実は中央駅まで行かずとも、隣の駅まで行けばいいのだがそれだと数時間客待ちをしていた運転手さんがあまりにかわいそうなので、中央駅までお願いする。こんな優しい心を持ったのが間違いだった。


空港から中央駅まで、ほぼ一本道。路面電車に沿った幹線道路を行けばあっさり中央駅に着く(正確に言えば、市の中心部で若干右左折があるが)。ところが、このくされ運転手、わざわざ遠回りして高速道路経由の道を選びやがった。


ごく正直に言うと、高速道路に乗った時点ではどっちがいいのかはわからなかった。過去に数度この空港から中央駅までのタクシーに乗ったけれど、どの運転手さんも高速道路経由にはしなかった。もしかしたら、こっちのほうが近道なのかしらん。


…などと思った私がチンパンジーだった。タクシーのメーターはぐんぐん上がっていく。


これを書くに当たって、ちゃんとGoogleで調べてみた。Googleの機能は時に恐ろしいくらいに便利。ルートが出てきた。



大きな地図で見る


上の「大きな地図で見る」をクリックすると出てくる、Flughafenstraße/K324 と Vahrenwalder Str.というのが距離としても時間としても最短ルート。なのに、このくされ運転手はA352 と L380というルートを選びやがった。時間5分増し。距離5キロ増し。


このくされ運転手はやたらと友好的。どこから来たんだとか、日本の天気はどーだとか、日本のハイテクはどーだとかどーてもいい話題を矢継ぎ早に振ってくる。もともと世間話が嫌いでない私、そして、海外に出るとソトヅラがよくなる日本人、にこにこしながらテキトーに答えを返す。と、同時にドイツのハイテクでできたメーターはかちかちと上がっていく。


結局、駅に着いたころにはメーターは37ユーロを示している。通常22-23ユーロのところ、よっくもまあ、15ユーロもぼってくれますねえ


運転手:「はい、駅に着きましたよ」
私:「ありがとう。でも、ひとつ聞いていいかな。なんで、わざわざ遠回りしたの?


私は友好的な声の調子のまま、ずばり核心に入る。そう、にこにこしながらぶすっと刺してやったのね。慌てたのは運転手。何も知らずにおとなしくぼったくり価格37ユーロを払うと思っていた日本人がいきなり攻撃してきたー。


運転手:「え?」
私:「俺ね、このルート、何度となくタクシーを使ってるんだ
(注:ホントは数回)。だけどね、ただの一人もこの回り道ルートを使った人はいないんだよね。なんでそんなことしたの?」
運転手:「いや、このルートのほうが早いし」
私:「ぜんぜん早くなかった
(この時は、客観的なデータはなかったものの上のGoogle Mapにて証明済み)
運転手:「そのルートは信号も多いし」
私:「多くない。しかも、こんな夜中に交通量も多くない。いつも22-23ユーロで済むところ、どーして37ユーロも払わなきゃいけないの?」
運転手:「この時間に22-23ユーロはありえません」
私:「いっつもこの時間のヒコーキに乗ってるの。くだらないウソはやめときなさい(Don’t give me that bullshit)」
運転手:「25ユーロでいいです(泣)


もっとケンカしてもいいと思ったが、もともと25ユーロ払うつもりでいたし、ぼったくり運転手に鉄槌を下して溜飲の下がった私、おとなしく25ユーロを払ってタクシーを降りましたとさ。


ごめんねー、すべての日本人が金持ちで道を知らないなんて思っちゃいけないんだよー。それにしてもドイツですらぼったくりの運転手が見るというのはちょっとショックでした。今後、くれぐれも気をつけたいと思いました。


そもそもが1000円の焼酎を運ぶために25ユーロも払う羽目になるとは、高いお土産になりました。トホホ。