【2016年桜舞う日本新婚旅行16=了】下町のラブホ街に行く(ご飯を食べに)


翌日は朝一番のヒコーキで東京へ。月曜日の朝のヒコーキはいつもこうなのか、地震の影響かは定かではないけど、空いてまして、快適に東京へ。

(ん?このエンジンの色はどこの航空会社だっけ…。)


さて、東京といえば、どちらへ行かれます?一人ならアキバに行きますけどね。嫁がいるとなるとアキバはちょっと…ということになり、向かったのは…


浅草。


東京都内いろんな場所があるけれど、個人的に一番落ち着くのはこの秋葉原から上野そして浅草エリアだわ。というわけで、浅草、行きましょ。主目的は、おみやげを買いにです。そう。スカイツリー下のソラマチに行けば、たいがいのおみやげ、揃うでしょ。


ところが。浅草に着くなり、見たことのない変なもんが目の前にあるの。

まるごとにっぽん


何の予備知識もなく入ったのだが、平たく言うと、日本の地方のアンテナショップがまとまって店を出している感じ…といえばわかっていただけるでしょうか。1階は食品、2階は地方の(食べ物以外の)特産品でまとめられてまして、いろいろ揃いました。


さらには仲見世を浅草寺方面へ行き終了。まるごとにっぽんのおかげでソラマチまで行く手間が省けました。


翌日。最終日。おみやげをコンプリートするために向かったのは新宿。…いや、別に他の場所でも良かったんだけど、昔ここでバイトをしていたこともあるので上野以外となるとここに足が向かったと。


まず、新宿西口駅の前のあの店に。…と言っても、カメラなどには目もくれず向かったのは何故か文房具コーナー。


毎日使っているかたは自覚がないかもしれませんが、日本の文房具って優れものが多いんですよ。この日買ったのは、芯が折れないシャープペンなど。


その足で、その向かいにある某電鉄系百貨店へ。…どっちだって、気になる人のために書くと、「準特急」なる奇っ怪な種別の電車があるほうの会社ね(別に名前を書いてもいいんだけど、ちょっとくらいボカしていたほうがむしろいいでしょ)。ここで、もういいかげんにしろよと思うのだが、お湯のみなどを買う。ようやく1万円ほど使い免税対象に。


このデパートの一角に免税コーナーがあるのだが、ヒマそうにしていた店員さん4名全員中国人(少なくとも中国系の名前だった)。もちろん日本語も話せるから別になんの不満も問題もないんだけど…爆買い恐るべし…と思ったことも事実。


さらに、池袋から殴りこみをかけてきたカメラ店で時計を一つ。やはり中国人の店員さんに言われたこと。


「これだけだと免税にならないので、何かもう一つ持ってきてください」


…かくして、1,000円程度の目覚まし時計をいらないのに買う。…いやはや爆買いとは程遠い買い物です。


一休みに新宿駅構内の喫茶店へ。


賭けてもいい。このピラフ、冷凍食品。場所だけで持っているような店でした。これが900円とかしたんだっけな。


いくらなんでもこれじゃあまずいと、最後の晩餐…じゃなかった夕飯はもう少しマシなものを食べようとお出かけしました。


鶯谷の笹乃雪


一言で言えば、豆腐専門の老舗。元禄時代に絹ごし豆腐を発明したお店だとか。じゃあなんでそこを選んだのかというと…いつも通りがかって気になってたのよ。調べてみたら、さすが豆腐というべきか、実はそんな高くないので行ってみようと。

(駅からの道すがらは、こんなんばっかり)


ご存じの方も多いと思いますが、山手線29駅の中で一番ボロっちい(当社調べ)鶯谷駅、駅がボロっちいだけではなく、駅前に広がるのは18歳未満お断りのくんずほぐれつの(あまり深く追及しないほうがよろしいかと)宿泊施設やがずらりずらりと並んでるんですよね。でも、そんなもんだけじゃなく、こんな由緒ある料理店もあるのです。


(この入口がずっと気になってたのよ)


いつも通りがかりに気にはなっていたんだけど、でもお高いんでしょ?と思い諦めていたのだが、実は、夜のコース料理は3000円程度からいただけるのだ。…全然高くないじゃん。これならいけると予約。

(嫁は堂々と下足番のおっちゃんにカメラを向けていた…)


さっきの写真にもちょいと写り込んでいるんですが、入り口に下足番のおっちゃんがいます。このおっちゃんが脱いだ私達の靴を預かってくれます。おお、なんて高級…と思ったが、実はこれ、実に賢いやり方なんだわ。だって、靴はお金を払わないと返してくれない。

入り口から中を覗いたところ。

店内は、まあ、普通。個室を借りることもできたが、別に密談の予定もなかったし。

生盛膾。前菜ですね。これを箸でまぜまぜしてからお召し上がりくださいとのこと。

なますについてきた小鉢。はい。「膾」って「なます」と読むらしいです。

あんかけ豆腐。

ごま豆腐。

湯豆腐。

なんで料理の名前を淡々と書いているだけかというと、美味しかったことは確かなのですが、…よく覚えてないのよね。

締めの豆腐茶漬け。豆腐と一言で言ってもいろんなもんが作れるのね…。


かなり唐突感があると思うのですが、これで実は日本の新婚旅行のお話、おしまいなんですわ。この次のお話はヒコーキでドイツに戻る話なんですが、すでに既出だったりします。かれこれ2ヶ月にわたりお付き合いいただき、ありがとうございました。


おまけ。本文中に使われなかった写真たち。


写真1:荷物はどこに置く?新幹線



今回電車で1週間ほど旅をして、主に新幹線を利用したのですが、地味な問題がありまして…それは、スーツケースの置き場がないということ。詰め込み型の新幹線、荷物の置き場所なんてことは一切考慮されてないのよ(少なくとも私達が乗った新幹線では)。


まあ、無理をすれば座席の上の網棚(網じゃないけど)に置くことも不可能ではなかった。ただ、スーツケースの1/4くらいは棚の外にはみ出している状態だから、万が一電車が大きく揺れるようなことがあったら、20キロもあるスーツケースは嫁か私、ヘタしたら他のお客さんの頭を直撃するおそれがある。


途中で気がついちゃったのよ。いい置き場所があるって。それはここ。


各車両の一番後ろの席とデッキの間。


ただし、ここにはいくつかの問題がある。


まず、この一番後ろの席の方の座席のリクライニングに影響が出ないようにすること。幸い、私達のスーツケースのサイズでは問題にはならなかった。


そして、ここに荷物を置くと、誰の荷物かわかりづらくなる、つまり、保安上の問題が出る(誰のかわからない→もしかして危険物?という発想)。なので、ここには「こちらに荷物を置かれる場合には、乗務員が通りました際にお知らせください。持ち主が確認できない場合は、途中駅で降ろさせていただく場合もあります」という注意書きが貼ってある。とりあえずJRさん、荷物置き場は必要だと思います。


写真2:とある人たちに御用達のお店



通りがかりに寄った店。


「激安の殿堂」(自称)ドン・キホーテ


あーやだやだ。店の名前をタイプしただけであの曲が脳内再生されたわ。ちなみに私、この店、好きじゃないんです。あの「ジャングル陳列」なる、天井まで届きそうな商品陳列など、私が学生時代にバイトしていた量販店の真逆を行くやり方が嫌いなんです。…じゃあ行くなよ、と言われれば返す言葉もなく、また、その量販店がすでに身売りされてしまったことを考えるとどちらが消費者に喜ばれたことは自明でして。


そんなことが言いたいんじゃなく、さっきの写真をもう一度見てほしい。この小さな商業施設に展開されている店たちの名前に注目―。


ドン・キホーテ
ザ、ダイソー
ゲオ
ガスト


…なんかさ、よくもここまで見事に集まった…という感じの、とある特定の客層の方々が集まりそうですよね。夜中すぎまで開いているこの店。ご近隣の皆様、お気の毒様です。


写真3:敷居の高い床屋。



こちらも都内を移動中に見つけたお店。ま、床屋・美容室ってのはなかなかに敷居が高いですよね。初めてだととっても入りづらい。例えば、表参道にあるオシャレな美容室など、私にはとても入る勇気がありません。


で、こちら、下町某所で見つけた床屋さんは逆の意味で敷居が高かった。この扉を開ける勇気が私にはない。

(あなたはこの扉を開ける勇気はありますか?)


なお、赤と青の回転灯はくるくる回っており、間違いなく営業中でした。