指輪物語…の続き

前日の日記の続きです。へい、指輪の話。


あの後木曜日に別の宝石店に行きまして。


優柔不断だと言われれば返す言葉もないですが、私には「これ」といったものが見つからない。Cさんがこれがいいというので、「うん、いいんじゃね?」とは言ったものの、本当は心の何処かで乗り気ではない。


ふっと思ったの。一体この指輪の粗利っていくらよ…。これは考えてはいけない想像だった。多分…というか間違いなく30%は軽く行ってるような気がする。つまり、例えば10万円の指輪を買ったらそのうち3万円はお店の利益。言っちゃ悪いが指輪なんか値段があってないようなもんだから、ちょろい商売だな…と。


もちろん「値段があってないようなもん」というのは暴論が過ぎる。材質により当然値段は変わる。例えば同じ白金でも純度が違う。どの店でかはすでに記憶にないが、こんなことを言われたのだ。


店員:「純度が高くない白金は時間が経過するに連れて少し黄色くなるんですよね。ほら、お客様のその指輪のように」


…言われてCさんのつけていた指輪を見ると…なるほど若干黄変している。…ってそれ、俺が清水の舞台から突き落とされた心算で買った婚約指輪じゃねえか。店員さんに露ほどの悪意はなかったのだろうけど、配慮に欠けた発言という誹りは免れない気もする。


で、その妥協してもいいかなと思った指輪、値段も妥協していいかと思えるもの。というか、誰が言ったか「給料の3ヶ月分」とかいうのと比較したらかなりケチな値段。ところが…


Cさん:「もし、これ買うんだったら、私の両親には値段は秘密ね」
私:「なんでよ」
Cさん:「こんな高いの買ってって絶対言われるから」
私:「…なんですと?これで、高い?」
Cさん:「だって、▲▲▲さんの指輪なんて、€○○○だってよ」


▲▲▲さんとこの指輪の値段をなぜ知っているかは不問に付そう。女性同士、なにか男が知ってはいけない横のつながりとかがあるのだろう。問題はそこではなく、値段。なんだその値段…ジュエルリングか?…というのはいくらなんでも大げさが過ぎるが、その値段は…ないだろ。でもまあ、Cさんの周りではそのくらいが相場じゃないかとか言い出す。


いちおう確認のために書いておきますが、「俺はこんなに高い指輪を買うんだぜ。すげーだろ」って話では決してないです。上にも書いた通り、日本的な常識から考えればむしろ…となる値段です。それなのにドイツではけっこうな金額に聞こえる…というのは、日本人が宝石業界に乗せられて結婚指輪にお金をかけ過ぎなのか、はたまた同じドイツでもイナカは使う金額が少ないのか。ちょっと私にはわかりません。


あ、ふっと思い出した。かれこれ10年ほど前だったか、東京の日本橋にあるとあるデパートに行ったのね。どーゆー状況だったか記憶が定かではないのだが、Christian Bauerというドイツのブランドの指輪を売ってたの。どんな指輪だったかも覚えていない。ただ、無骨ながらもいい感じだった印象だけはよく覚えている。その時に思ったの。もし、結婚することになったら、Christian Bauerをドイツで探そうと。だって、日本で買うより現地で買った方が安いでしょ…という安易な発想。


というわけで、探したのです。Christian Bauerを。そもそも扱い店舗が少なく、扱っていても数種類のみ。現実味がいまいちないので割と早い段階で考慮から消えました。それとさ、日本の値段と変わらなかった。なんだよ、輸入しないぶん安くてしかるべきだろうと思ったものの、消費税が日本は8%に対して、ドイツは19%…この分の違いなのかな。


閑話休題。


土曜日も某所まで出張してきました。


この窓で過去日記を思い出した人がいらっしゃれば、私から記念品を進呈したいくらいのこの日記を読んでくださっている方。もし、どの過去日記かお気づきの方はコメントよろしく。


何軒も宝石店をまわって気がついたことがある。当たり前の話、指輪はセミオーダーメイド。サイズとかあるから注文生産になる。なのでね、生産する業者は実はどの宝石店に行っても同じ…という事実に途中で気がついた。例えて言えば、ヨドバシカメラにビックカメラにとハシゴしたけど、売っているのはパナソニックとかソニーで実は同じ…という感じ。


ところがこの店は、自社工場を持っているとかそんな感じで、他では見たことのなかった指輪を扱っている。案内してくれた女の子、はて、大学生のバイトかというくらい若かった。にこにこして案内をしてくれていい子だなあと思ったのだが、途中で爆弾発言。


店員:「…それはよくわからないです。私、実習生ですから」


実習生と言っても日本のそれとは違う。日本的に言えば高校生の職場体験くらいの勢い。一生懸命案内してくれたし、露ほどの不満もないのだが、あとで聞くと、「2週間」しか働いていない(しかも一日数時間のみ)学生に案内を任せるという店の方針に驚いた。本人は申し訳無さそうに、「他の係がすでに出払っていたのでご案内させていただきました」とのこと。まあ、その勇気は讃えよう。


…とりあえず、今日も決まりませんでした。来週再来週末はダブリン出張で潰れるので、ドレスのこととか考えるとかなり土俵際に追い込まれた気がします。