慌てていた割には冷静なゴールド計画

昨日の日記はいつもと雰囲気がまったく異なっていたので戸惑われた方もいらっしゃると思いますが、ごく正直に書いたものなのでそれはそれで認めてくださればうれしいです。


さてさて、実は私未だにヒコーキの中です。あと2時間ちょいで成田到着。もうすぐ朝食のサービスが始まるころだと思います。幸いエコノミーエクストラ席でしかもバルクヘッド(前にシートがないので私の短い足が充分伸ばせるくらい広い)さらには隣は空席(これポイント高い)といいこと尽くめで楽をさせてもらっていますが、それでも10時間超のフライトは長い。ノートパソコンに取り込んであったドラマを…何本見たっけ。1時間ものを2本、2時間ものを1本、それ以外の時間は食事だったりうとうとしたり。


今回緊急帰国ということでいつもお世話になっているダブリンの日系旅行代理店、AWLさんにまたお世話になりました。ここの女性の担当者の方(ああ、こう書くだけで個人が特定されてしまうダブリンの日本人社会の狭さよ)が急なお願いにもかかわらず本当に親身になって相談に乗ってくれました。もし今後ダブリンから緊急帰国をされるという方のために詳細を書いておきます。行き先は東京です。


急いでいる割にはいろいろうるさい私。一番安いのはエアフランスといわれたものの、たとえタダでもエアフランスには乗らないという主義を貫く私は値段を聞く前に即座に却下。できればスターアライアンス系の航空会社で…とお願いしたところ、ロンドン経由の全日空、フランクフルト経由のルフトハンザが1000ユーロ程度と横並び。ちなみに全日空は未だにべらぼうに高い燃油サーチャージを徴収中。


もっとちなみに書くと、危篤の知らせが届いたのは午前9時ごろ。9時半のAWLの営業開始を狙ってすぐに電話。で、ルフトハンザほかは翌日の出発だったのだが、全日空は午後3時半のダブリン発ロンドン行きのbmiに乗れば翌日の昼過ぎに到着可。なぜか日系の航空会社はヨーロッパ系の会社に比べて出発時刻が遅い(唯一の例外はエアフランスの夜行便だがエアフランスには乗らない私には問題外)。つまり、午前中に手配がすんで、かつ、席が空いていればその日のうちにヒコーキに飛び乗ることは可能。大雑把に言って緊急時にはダブリンから24時間以内に東京に着くことができるといえる。無論、夏などの多客期は席が空いてないとか運賃がべらぼうに高いとかの問題はありそうですが。


この24時間をどう考えるか。私がいつも言うのは私たちの親の世代に九州から東京へ寝台急行で向かった場合ほぼ24時間かかったんだそうな。つまり、私の親が東京から九州に嫁いだのと話の次元は一緒じゃねえか…と主張してます。


が、ものすごく運が悪かったことに、会社の相棒がこの日に限って年休。いや200人を超える会社でシスアドが二人しかいないというのは冗談に近いんだけどこれが現実。で、私が仮に早退した日には会社のシステムの面倒を見る人がまったくいなくなるというシャレにならない状況になる。半日で早退してダッシュで空港に向かうことが頭をよぎったが踏みとどまる。私だって最低限の社会常識は持ち合わせている…と思いたいです。


そうこうしているうちに死亡の連絡。こうしてダッシュで日本に向かう理由がなくなる。ほとんど仕事が手につかない状況…と言いたかったがその実独りだったからいろんなリクエストに忙殺。会社を走り回りながらAWLさんに連絡をすること数時間。そのうちとんでもないことが頭をよぎってしまった。


今回日本に行ったらスタアラのゴールドメンバーになれる…かも。


慌てている割には冷静なことを考えた私。計算するともし1000ユーロで帰国するとマイル積算率は100%。これではゴールドに必要なマイル数に届かない。そうだSASで飛べば現在シルバーの私は15%のボーナスマイルが入る。妙案に思えたがSASはなぜか運賃が高い。しかもその高い運賃を払ってもゴールドまでビミョーに届かない。


そこにさらにアホなことを思いついた私。


そうだ。SASの航空券は組み合わせが可能だ。


英語ではcombinable ticketと言うらしいですが、SASの運賃体系はちょっと変わっていて、片道ごとに別のクラスを選択可能。例えば、行きを格安エコノミー、帰りをビジネス…ってな感じのこともできるんですよ。そこで片道をエコノミーエクストラ(マイル積算率150%)にしたところ、見事にゴールドに必要なマイルを稼げることに気がついた。


AWLさんに聞いてみた。いくらかだったかはっきりは書かないが、片道はエコノミーエクストラのフルフェア(割引なし)だったと書いておきます。莫迦ですね。私。見事に航空会社の戦略に乗せられてやんの


ただねえ、私、だんだんわがままってか贅沢になっている気がします。ここ数年、エコノミークラスで日本に帰省したことがありません。最初のころはマイルを使ってアップグレードをしていたのだが、前回ついに自分で金を出してエコノミーエクストラ席を買ってしまった。マイルというエサで上級クラスを垣間見て、それに毒されてしまったアホタレは私です。


実際足が伸ばせるか伸ばせないかで疲れ方はまったく異なります。が、それだけのために倍かそれ以上の運賃を出す価値があるかどうかは大いに議論の余地がありそうです。中には贅沢だとかお怒りの向きもあるかもしれませんが、会社の出張でもなく、親のすねかじりなどではもちろんなく自分で稼いだ金でやっておりますのであしからず。


さあ、果たしてそれだけ余計な金を出してゴールドになる価値があるのかどうか。ゴールドのいいところは…


満席時に優先権がもらえる(キャンセル待ちで上位になる)


…あんまり意味ねえな。どっちかと言うと協力金目当てで席を譲りかねないタイプの人間だからな(まだ成功した実績なし)。日本の羽田福岡とかの幹線でダイヤが乱れたときなどは効果がありそうだけど。


ラウンジアクセス


うーん。これが一番おいしいのかな。特に機内サービスが有料の会社に乗る場合。ラウンジで酒を飲んで出来上がった状態で…搭乗拒否されたりしたらシャレにならんな。実際見たことあるもんね。酔っていることを理由に搭乗拒否された人。


優先搭乗


ヨーロッパの空港では早い者勝ちのような印象が強い。よく「後方の座席16番からそれ以降の方から先に搭乗」とかやってるけどあまり機能しているようには見えない。


到着時の手荷物優先引渡し。


日本やドイツではPriorityタグがついた荷物が先に出てくるが、実はスタアラのハブ空港ではないダブリン空港ではこれがまともに機能しているようには見受けられない。あまり意味ないかも。


(追記)…ちなみに今成田空港で優先タグのついていない私の荷物、小さなリュックサックに続いて2番目に出てきました。うーん。なぜだ。さらにちなみにPasmoを持っていたのでそれで特急券なしでドアの閉まりかけたスカイライナーに飛び乗りました(ドアを開けてくれた車掌さんありがとう)。これで到着時間が少なくとも30分は早くなりました(ってか10時40分到着のヒコーキに乗って10時39分発のスカイライナーに乗れるってどーゆーことよ)。


こうやって書くと…うーん、あまり意味ないかも。が、人生で一度くらいそういう体験してみてもいいかも(そしてまた毒されていく)。


でね、私にとっての最大の関心ごとは座席の選択肢が増えること。例えばルフトハンザでは非常口座席はゴールドメンバーに限定されていることが多い(客が少ないなどと思われる理由でたまにシルバーの私におこぼれが回ってくることもあるけど)。これが他社のゴールドでもいいのかはわからないけど、もし非常口座席が毎回取れるならめっけもんかも。


あとは都市伝説に近いけど無償アップグレードされる機会が増えるとすればラッキーというもんだ。実際ルフトハンザもSASも最近いつもビジネスクラスはすかすかなのにエコノミークラスの客を無理やり後方に隙間なく吹き溜まりのようにまとめていることが多い。この吹き溜まりから抜け出せればかなりうれしいかも。この辺は実際にゴールドになれたあとで報告しますね。


実際今日のフライトもダブリンからコペンハーゲン間、結構すいていたのだが、エコノミー席は中央席に空席が見られたが、エコノミーエクストラは一列に独りしかいない状態。ビジネスにいたっては乗客なし。


おっと、いよいよ成田に着くらしい。とりあえずここでおしまい。