ガードレールが刺さらない国

基本、時事ネタは扱わないようにしているんですが、ちょっと言いたいことがあるんです。おヒマな方はつきあってやってください。


ネタにしたいのは例の関越道の事故。会社はずさんな管理、運転手の居眠り運転…ということで幕引きとしたいようですが、どーも気になる素朴な疑問があるんです。


「なぜ、防音壁が刺さったんだろう」


私の素朴な疑問を記事にしてくれた毎日新聞より転載


(転載ここから)
関越道のバス衝突:防音壁と隙間、規制外 ガードレールと10センチ、被害拡大か
毎日新聞 2012年05月02日 大阪朝刊
 群馬県藤岡市の関越自動車道で起きた46人死傷の高速ツアーバス事故で、バスが衝突した防音壁と直前に 設置されたガードレールの隙間(すきま)は約10センチだったことが、国土交通省や東日本高速道路の調べで分かった。国交省は98年、高速道路でこうした 隙間ができないよう求める通知を出したが、新設の設備に限っていたため、80年代に整備された事故現場は対象外だった。今回の事故では隙間があったことで 被害が大きくなった可能性もあり、同省は対策が必要か検討を始めた。【樋岡徹也】
 同省などによると、バスがめり込んだ防音壁は高さ約2・9メートル。コンクリートの基礎(高さ94セン チ、厚さ23センチ)の上に高さ2メートル、厚さ12センチの金属製の壁が載った構造で、壁には幅12センチのH形鋼がはめ込まれている。バスはガード レールに衝突して隙間を押し広げ、防音壁が座席の7列目付近まで断ち割るようにめり込んだ。


国交省(当時は建設省)の通知は98年11月に道路局長名で出され、異なる種類や形状のガードレールなどを隣接して設置する場合、原則として隙間の ないよう連続して設置するよう求めていた。これを受け、東日本高速(当時は日本道路公団)は翌年4月に防護柵の設置に関する社内基準を改め、ガードレール を防音壁に重なるように設置することを決めた。
 だが、この基準が新設に限っていたため、80年代に整備された事故現場のガードレールと防音壁は対象外 だった。同省は同様に隙間が空いている場所について「何カ所あるかは把握していない」と話している。東日本高速は「事故の状況がはっきりしてから対応を考 えたい」としている。

(後略=転載ここまで)


この記事を素直に読む限りでは、日本でもこの防音壁の問題は認識されていたことになる。確かに、「たられば」は詮無いことながら、防音壁がバスの車内に刺さらずにバスの側面をこすっていただけなら、シートベルトをしていない人が車外に投げ出されるような被害の可能性は否定出来ないものの、今回のような大惨事にはならなかった気がする。そんな思いでダブリンの道を観察してきた。


ガードレールは日本のように突然出てこない。言い方が正しいか知らないけど地面から「生えて」きてる。


なるほど、これならガードレールが車内にぶっ刺さるという悲劇は起こり得ない(防音壁とガードレールは違うだろ…とおっしゃるかたもいると思いますが、乗用車にガードレールが刺さる事故って起こってるみたいですよ)。そんな思いでいろいろ探してみると


…隙間がない。


今回不幸にして犠牲になってしまった7人の御霊のためにも、この問題が検討されることを願ってます。


せっかくの真面目な意見を完全にぶち壊す蛇足のおまけ


信号待ちをしている時に見つけた車


Baby on Board(赤ちゃんが乗ってます)の表示。


私のような頭の悪い人間には「だからなに」としか思えないのですが、この反対側に貼ってある表示が秀逸だった。


EXWIFE IN BOOT(元妻がトランクに乗ってます)


…深いですね(汗)。