7 月 27 日
土曜日の朝。
月曜日から金曜日までフツーに会社勤めをしている私、当然、土曜日はお休み。しかもこの日は特に予定はないからいつまでも眠っていられる…はずだった。
が、私の悲しい性として、遅くまでずっと眠るってできないのよ。そりゃよっぽど前の晩が遅かったとかなら話は別だけど、それでもどんなに遅くとも8時半とかには目が覚めてしまう。まして、前の晩が遅くなかったこの日は、いつもと同じ6時半に目が覚めてしまった。
それでも無理だとは知りつつ2度寝をしようと7時までがんばるが、どうにもこうにも目が覚めてしまった。やむなし。起きよう…と、リビングルームに行ってみると、朝日がさんさんと差し込むリビングに、あるいは、朝のすがすがしい状態に、とてもふさわしくないものがリビングにあった。いや、いた。…ひでかす。何でこの人は、朝の7時に私のコンピューターいじってんの?
聞けば、朝起きてみるとコンピューターのモニターが真っ黒で何も映らなくなっていたそうな。で、モニター自体には問題なさそう。で、原因を探るべくググっていたとのこと。
ひでかすもなんとなく原因はわかっていた。すなわち、ビデオカード(グラボ)が逝っちゃったんじゃないかと。コンピューター自体は正常に起動されているようなのに画面が表示されないとなると、確かにこれを最初に疑いたくなる。直感としてドライバとかソフトウェアの問題じゃなくて、ハードウェアの問題じゃないかと愚考。
さわやかな朝日差し込む土曜日の朝の7時に仕事モードに入ってしまったちっともさわやかでない私は、早速私のコンピューターのビデオカードを取り外してひでかすのに入れてみる。…映った。はい、ひでかす君、購入2年と言う短期間で認めたくないのはわかりますが、これは間違いなくビデオカードがお亡くなりになったようです。
ひでかす、土日にコンピューターがないというのはどうも死活問題らしく(気持ちはわかる)、早速ビデオカードを買いに行こうと言い出す。…と言っても店は10時くらいにならないと開かないからそれまでいろいろ下調べを開始。新旧製品比較のためのチャートまで作る念の入れよう。この辺のマメさは、大いに学ぶべきところがあると思う。
で、10時にBlanchardstown Centreに出陣。これには私たちの利害関係が一致しまして。と言うのも、うちの備え付けの掃除機、タイヤは折れるはホースは途中で破れるはで壊れてしまったのだ(誰だ、「壊れた」と「壊した」は違うとか言ってるやつ)。大家に頼んで新しいのを買ってもいいが、使えない安物を買ってもらうより、自分でいいやつを買おうと思っていたのでちょうどいいやと思った次第。
で、早速向かうはBlanchardstown内にある、現地住人から「むかつくコマーシャルナンバー1」にノミネートされているに違いないHarvey Norman。掃除機はあったがビデオカードの取り扱いはなし。
私がいいなと思った掃除機は、セール対象外で200ユーロなり。ちょっと高すぎ。数件隣のコンピューターの部品などのちょっとマニア向けの店、Maplinではセールだったビデオカードは売り切れ。さらに数百メートル離れたPC Worldへ。ここでひでかす、型落ちでお買い得になったビデオカードを発見。これを買うそうな。あれ、ひでかすにしては即決ですな。
それをレジに持っていくと、レジの係の兄ちゃんがヘンなことを聞いてくる。
係:「これ、最後のひとつだった?」
ひでかす:「いや、あと数個あったけど」
係:「だったら別のを持っておいでよ。ほら、これ、開封済みだよ」
…ホントだ。開けられたあとがある。「んなもんをフツーどおりに売るな」と怒るか、それとも「この店員さんは親切に教えてくれた」と感謝するかがあなたがこのいい加減王国で胃に穴を開けずに生きていけるかどうかの分かれ目になるように感じるのは私だけだろうか。
ほんで、今度は掃除機。さらにPC Worldの数件となりのCurrys。ま、日本的なイメージで言えば、あなたの町にある全国チェーンなんだけどぱっとしない電気屋さん…を思い浮かべてもらえばだいたいの想像はつくと思う。
店に入った瞬間に私はど肝を抜かれる。店の入り口に立っていた店員が
店員:「Wecome to Currys」
へっ?
今、あんた、ウェルカムって言った?
Snigel、アイルランド在住10年にして初めて店の入り口でWelcomeと言われる。
日本では「いらっしゃいませデニーズへようこそ」っていうのが当たり前でも、この国ではそんなこという人、いないぞ。もしかして、この国、変わり始めている?不況のおかげで私ですらWelcomeされるようになった?
…と一瞬でも思った私は完全なるチンパンジーだった。ここから起こったことは、十年一日のごとき進化のないアイルランドでの店での体験。
この店、意外なほど掃除機の品揃えが充実している(と言っても20種類くらい。間違ってもデパートのような日本の家電量販店を思い浮かべてはいけない)。日本でフツーに見るキャニスター型のみならず、縦型のもけっこうある。値段も50ユーロくらいから300ユーロくらいまでまさにピンからキリまで。
そこでいろいろ見て回るのだが、店員は10分以上経っても私の存在を完全無視。日本の一部の店のように商品を手に取った瞬間に店員が擦り寄ってくるのもうざいが、こうやって完全に無視されるのもそれはそれで悲しい。じゃ、店員が忙しそうにしてるかと言えば、向こうのほうでヒマそうにだべってるし。よく見りゃ客は私たち以外にはもうひとりいるだけじゃあないか。
ようやく通りがかった店員を捕まえる。私はその店員に、「100ユーロくらいでヘッドに回転式のブラシがついてるような掃除機ってどれがある」と聞くと、別の店員を呼び出し自分は他所に行ってしまう。何か忙しいのかと思えば、何のこたーない、再び雑談に花を咲かせている。
うん、たぶん、この別の店員さんは掃除機の専門に違いない…と自分を納得させて話を聞いてみる。
私:「この縦型の掃除機ってどうよ」(触ったことないし)
店員:「使ってみますか?」
と言いつつ展示品を電源プラグのある場所へ。え?何?使わせてくれるの?で、ノズルを本体から外そうとするが…外れない。
外れない。
外れない。
店員。あたふた、するばかり。
お前、使いかた、知らんだろ。
数分待ったあと私は
私:「まあいいや、気にしないで。で、キャニスター型の掃除機とどっちがいいの?」
店員:「縦型のはすぐにばねが悪くなるね」
…あーあーあー。こーゆー言い方をする。私が某家電量販店で店員をしているときに教わったことのひとつ。「AとBとを比べたらどうよ」って聞かれたら「XXだからAがよりいい」っていう言い方をすべきで、「XXだからBはダメ」って言い方をすべきじゃない。そりゃそうだ。「なんでおたくの店はダメな商品を売るのよ」…って突っ込まれたら返事のしようがない。
かくして、キャニスター型の掃除機の展示場所に戻った私たち。
私:「この掃除機のヘッドは回転ブラシがついてるの?」
店員:「今、お見せしましょう」
と、展示品ではない売り物の商品の箱をがさごそと開けはじめる。おいおい、売り物の箱を開けるかと思うが、よく見るとその箱はすでに開封済み。で、誇らしげに
店員:「回転ヘッド、ついてますよ」
とノズルの先っちょを見せてくれた。うん。確かに回転ヘッドはついている。それはそうと、なんでその回転ヘッドにすでにホコりがたっぷりついてるのよ?これ、どー見ても使用済み商品だろ?日本でこの商品を説明なしに売ったら店長が菓子折り持って客の自宅に直行だぞ。
というわけで、そのつもりもないのに「検討します」と言い残し退却。たとえWelcomeと歓迎されてもこんな店で買うもんかい。私たちはそのまま、15キロほど離れたSwordsのHarvey Normanに。いや、別にHarvey Normanのファンじゃないんだけど、ここで使える商品券が余っていたので使いたかったわけ。
ありましたよー。さっき、別のHarvey Normanの支店でいいなと思ったのとまったく同じ品が。半額処分で。
同じ店なのにここまで値段が違っていいのか?まあ、日本でも競合店対策で同じ店なのに値段が違うことはよくあるけどね。
というわけで、この半額処分で、かつ、未開封の掃除機を買って帰りましたとさ。それにしても、このホームページのごくごく初期のお話、「スキャナがない」からまったく進歩のない国だなと、半ば呆れ、半ば感心いたしました。
お店、なんだから「未開封」を売ってて当たり前のはずなんですが…。
日本人のジョーシキが通用しないのは言わずもがなでしたねぇ。
休みの日は一度はいつもの起床時間に意識回復しても、確実に+2時間は二度寝のあが太んですが、何か。
いや、あの、埃だらけの掃除機を新品として売っていい国ってこの地球上にあるんですかね?
そういえばさ、会社のSamsungのモニターが最近保証期間が切れる切れないの境目くらいの時期にぽこぽこ壊れ始めました。で、保障期間内のは交換になるのですが(なぜか修理はしないで交換になる)、これも代替品があからさまに中古品です。ま、話の次元はちょっと違うのかもしれないけど。
実は、アイルランドでは一般の電器店でも新品だけを売っているわけじゃない、とか?って考えちゃいますね。「新品が欲しいんだけど」ってわざわざ言わないと、新品が出てこないとか。そして値段は同じ(笑)。
モニターが保証期間内にそんなに壊れるっていうのも、意外ですね。
問題にならないのかな…。どのくらいの割合なんですか?
代替品は、うーん…新品じゃなくちゃダメ、とは言わないけど、中古品だというのも微妙な感じですなぁ。故障したものを回収して修理して、別の会社に代替品として持っていくというシステムなんでしょうか…?
たぶん、箱に入った展示品(なんじゃそりゃ)だったんですよ。そう思わないとやっていけません。
Samsungのモニターですが、数週間前に3台ほとんど同時にぶっ壊れました。うち2台は「かろうじて」保証期間内、1台はほんの少し保証期間を過ぎてました。で、帰ってきたモニターの製造年月は2年前とか。おっしゃるとおり、故障したものや初期不良品を修理して回しているんだと思います。日本でもそんなことしてるのかな?してないか、していてもシロート目にはわからないように巧妙にしてあると思いますがどーでしょ。
モニターの件、家人と討議してみましたが、たぶん日本ではやっていないだろう、という結論になりました。
現物を修理するか新品(または新品でないことがバレないもの)に交換、じゃないと受け入れられないんじゃないかと。
たしかに修理よりは速いわけだし、合理的ではあるのですが、保証期間が1年だとして(1年ですよね?)、2年前製造の製品と交換っていうのはちょっと納得しにくいですよねー。
でも、えいやー!とそういう合理的なシステムにしてしまうっていうのも、なかなかやるなあと個人的には思います。
ところで、その代替品がすぐに故障しちゃったらどうなるんですか?
半年間くらいはまた交換してくれるんでしょうか??
お返事遅れてごみんなさい。
ビジネスアカウントだから…かどうかは定かではありませんが、会社で購入するコンピューター関係の備品の保証期間は3年が基本みたいです。この点、言葉足らずで失礼しました。
確かに合理的な方法ではあります。だけどさ、こっちが送り返すのに使った角が取れたようなぼろぼろの同じ箱を使って送り返してきたらそりゃあ中古(修理品)であることを隠そうとしてるとは到底思えません。なので、それでいいと思っているのでしょうね。確かに合理的ですが、日本でやったら叩かれる方法だと思います。
この交換品の保証期間はおそらく最初の3年以内だと思います。3年の保障期間が1年残っていれば1年でしょうし、3日なら3日だと思います。